*経済協力開発機構(OECD)の2021年版の調査によると、日本人の平均睡眠時間は加盟30カ国中、最下位だった。(OECD "Gender data portal 2021, Time use across the world")
※TECHBLITZでは、スリープテック関連の国内外のスタートアップを独自に調査。記事後半では、中でも注目の5社を紹介します。
「Sleep(睡眠)」と「Technology(技術)」を掛け合わせた造語で、ITやAIなどの技術を活用して"眠り"を科学的に分析し、睡眠改善するための製品やサービスを指す。
<目次>
・スリープテックは入眠から覚醒まで幅広い
・スリープテックと相性抜群のホテル業界
・TECHBLITZが選ぶ、スリープテック関連スタートアップ5選
1. Sana Health(米国)
2. Sleepiz(スイス)
3. Sunrise(ベルギー)
4. Eight Sleep(米国)
5. Ultrahuman(インド)
スリープテックは入眠から覚醒まで幅広い
スリープテックは、体温調整などにより入眠をサポートする「睡眠導入」から、寝ている間の呼吸や寝返りの回数などを記録する「睡眠の可視化」、スムーズな起床を促す「覚醒促進」まで幅広い。スマートベッド、指輪型や腕時計型のデバイス、睡眠時の体の状態を記録するアプリなど製品・サービスもさまざまだ。
例えば、Eight Sleepが開発したベッドマットレスは入眠から覚醒までをトータルでサポートし、高価格ながらも人気を博している。温度調整機能を備えたマットレスは、就寝時には温度を温かく保つことで入眠をサポートし、起床時刻が近づくと温度を少しずつ下げるとともに、胸元のバイブレーションで自然な目覚めを促す。
もちろん、呼吸や心拍数などの生体データを取得することもでき、AIがこれらを継続的に学習することで温度調整を最適化。いずれの機能もマットレスの左右で個別に機能するため、一台でカップルでの利用に対応している点も人気の理由だ。
スリープテックと相性抜群のホテル業界
スリープテックと相性の良い業界として最初に頭に浮かぶのは、やはりホテル業界。実際、スリープテックを活用して「快眠」を付加価値として打ち出すホテルも増えている。
米国では、高級ホテル「Park Hyatt New York」が、シリコンバレー発のスタートアップ、Bryteのスマートベッド「Bryte Balance」(公式価格6,299ドルから)を導入したスイートルームを提供している。この製品は、マットレスに内蔵されたシステムが沈み方を自動調整し、常に快適な圧力が保たれるもの。眠っている間に目が覚めてしまうケースが減り、起床時に感じる回復度合いが高まる効果があるという。
日本ではNTTデータがホテル業に参入し、2024年7月に睡眠解析に特化したカプセルホテルを開業する。カプセルホテルを展開するナインアワーズ、スマートウオッチのFitbitとの協業で、本人同意の下、赤外線カメラ、集音マイク、体動センサーによって睡眠データを取得・蓄積・解析。将来的にはグローバル展開し、世界規模での睡眠データの蓄積・分析サービスを提供する計画だという。
image: Bryte
TECHBLITZ編集部が選ぶ、スリープテック関連スタートアップ5選
TECHBLITZ編集部が選ぶ、スリープテック関連のスタートアップ5社はこちら。
1. Sana Health
設立年 | 2015年 |
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所在地 | 米国 コロラド州 ルイスビル |
2. Sleepiz
設立年 | 2018年 |
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所在地 | スイス チューリッヒ |
3. Sunrise
設立年 | 2015年 |
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所在地 | ベルギー ブリュッセル |
4. Eight Sleep
設立年 | 2014年 |
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所在地 | 米国 ニューヨーク州 ニューヨーク |
5. Ultrahuman
設立年 | 2019年 |
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所在地 | インド バンガロール |
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