Pensando Systemsはネットワーク・ストレージ業界で著名な4人の開発者たちによるスタートアップだ。ストレージ、ネットワークおよびセキュリティサービスを、ソフトウェアによって定義されたプラットフォームを提供している。今回はCo-founder & CEOのPrem Jain氏に話を聞いた。

独自のクラウドシステムでクラウド革新を目指す

―初めに、Pensando Systems(以下Pensando)設立の経緯を教えていただけますか。

 Pensandoの設立メンバー、Mario、Luca、Soniと私の4人は、1993年から一緒に仕事をしています。MarioとLucaとは1983年からの仲で、1986年に最初のスタートアップCrescendo Communicationsを共に立上げたメンバーです。CrescendoではLANスイッチを開発し、1993年にCisco社に買収された後も、Ciscoおよび自分たちの会社で、ストレージ、ネットワーク、ルーティング、サーバー、仮想環境、そしてクラウドなど、事業転換になる新製品を開発してきました。

 2016年に4人全員でCiscoを退職した時には、リタイアすることも考えました。しかし、エッジクラウド、5G、IoTや、ハイブリッドクラウドの統合など、クラウドの変革が必要とされ始めていた時期で、私たちの過去の経験や学びを役立てることができるということがモチベーションになり、もう一度4人で事業を始めることにしたのです。  

Prem Jain
Pensando Systems
Co-founder & CEO
インドで大学卒業後、渡米。University of California, Davisにて修士号(MS, EECS)を取得。1989年にCrescendo Communications(以下Crescendo)を共同で設立、買収に伴い1993年からCiscoに参加。CiscoではCDO/CFOやEX SVPなど要職に就き、Ciscoを代表する製品の多くを開発した。2017年にPensando Systemsを共同で設立、CEOに就任。
 

クラウド市場の民主化を目指す

―どういった製品を提供しているのでしょうか。

 当社は、ストレージ、ネットワークおよびセキュリティサービスを、ソフトウェアによって定義されたプラットフォーム「Distributed Services Platform (DSP)」として提供しています。DSPのソフトウェアスタックを動かすチップが搭載され、ネットワークサービスを可能にする「Distributed Services Card(DSC)」である「Naples™100/Naples™25」も提供しており、サーバーに簡単にインストールすることができます。

 DSPには、Barefoot NetworksのP4言語を採用し、プログラム可能なクラウド環境を整えました。「Naples™ (DSC)」に搭載しているチップには、MPUが112個入っており、基本的な機能から、暗号化処理をオフロードする機能など、必要な機能が全て揃っています。

―クラウドベンダーを対象にした製品ということですね。既に導入例がありますか。

 そうですね。クラウドベンダーを主な対象にしていますが、それ以外の企業、例えばGoldman Sachsなどの企業でも導入されています。当社の製品は、管理性、パフォーマンス、セキュリティーなどにおいて他社以上のベネフィットがあり、高性能で拡張性が高い、クラウドアーキテクチャの構築と、企業のクラウド導入を支援しています。

 当社の製品は、チャネルパートナーのHPEと、IBMやOracleなどエコシステムパートナー企業の主要プラットフォームとして使われています。

足元を固めながら、長期的にはサービスプロバイダーを目指す

―米国以外における事業展開をされていますか。

 そうですね。米国以外では、ヨーロッパでの展開を始めたところです。当社の製品を導入しているパートナーがいますので、営業担当者やサポート担当者も配置しました。

 ただ、チャネルパートナーのHPEを始め、パートナーの殆どが大規模な多国籍企業なので、既にグローバル展開していると言えるかもしれません。日本市場でもチャンスがあるようなら、彼らが日本市場での展開を進めてくれると考えています。

 個人的には、Cisco時代に日本企業とビジネスをした経験があります。一番多いときで、6ヶ月に1回のペースで訪日していました。NTTやNECなどの企業とも繋がりがありますし、将来的には日本市場にも興味があります。日本以外にもインドやニュージーランドなど、様々な国で当社の製品は好感触を得ていますし、現地大手企業との繋がりもあります。しかし、当社はスタートしたばかりですから、今は稼働を始めた製品の成功と、継続的な改善に集中するべきだと考えています。



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