Image: Citizen
住んでいる地域で起きている窃盗や誘拐といった安全に関する情報や、家族や身近な友人の安全まで通知してくれるアプリを開発するCitizen。Founder & CEOのAndrew Frame氏に聞いた。

関連記事
産業の現場における安全性や生産性向上をサポート。スマートヘルメットを提供するGuardhatのビジョン

治安情報の民主化

―創業するうえでのインスピレーションを教えてください。

 自分も含めて誰もが誇れるものを作り、世界をより良くするようなことをしたかったのです。

 現在、世界ではスマートフォンが40億台使われていますが、これは人と人とを繋ぐうえでかつてないような強力なインフラだと考えています。それを活用し、これからの世界にとって必要とされるようなものを作ろうと考えました。

Andrew Frame
Citizen
Founder & CEO
1997年、17歳でCiscoにネットワークエンジニアとして入社し、キャリアをスタート。その後スタートアップでのエンジニアを経て、2004年に23歳で通信業Oomaを創業しIPO。2017年にニューヨークでCitizenを創業しCEO就任。
 

―御社は人々の安全のための無料アプリを開発されているんですね。

 Citizenは、身の回りでの何らかの危険や起きている状況をリアルタイムで警告するアプリです。今いる建物で火事が起きた時には、火災報知器が鳴るよりも先に通知します。他にも、「300フィート先で銀行強盗」など、自分の身に及びそうな犯罪、火災、緊急事態の情報をリアルタイムで知らせます。

 ニューヨークには警察官が総計で4万人近くいると考えられていますが、緊急事態が起きた時には5000人の警察官が動員されます。そしてここには年間48億ドルの予算が費やされています。一方で、Citizenは緊急事態が起きた時に、100万人のニューヨーク市民に同じ治安情報を届けています。これは治安情報の民主化と言えます。Citizenは現在ニューヨーク市内の10%において稼働している状況です。

 またCitizenは、設定により家族や身近な友人の周りで起きていることも通知することもできます。自分自身だけでなく、大切な人の身の安全も守れるアプリです。

 まだマネタイズができる段階に至ってないですが、機が熟した段階になったら、ユーザーにもビジネスモデルやマネタイズの仕組みをオープンにしたいと考えています。

―どのようにして情報を得ているのでしょうか。

 アメリカでは緊急時の初期対応はオープンラジオシステムを使用しています。ですので、警察官が派遣される場合の連絡は公開電波を通して住所とともに送信されます。私たちはそこから情報を得ています。

ニューヨークほか米国の6大都市で利用可能

―Citizenは現在どの都市で利用できますか。

 最初に始めたニューヨークに加え、サンフランシスコ、ロサンゼルス、フィラデルフィア、ボルティモア、フェニックスで利用できます。今後はもっと利用できる都市を増やし、やがては全ての都市で利用できるようにしたいです。

―そうなってほしいですね。新たな都市で稼働させるにはどんなプロセスを経ていますか。

 自社のハードウェアをカスタマイズします。また該当都市で住民や公共機関の関係者にも会って、アプリの概要や使い方を説明します。

世界中の安全に貢献したい

―当面の目標と、長期的なビジョンを教えてください。

 当面の目標は、Citizenに新機能を追加し、価値を高めることだと考えています。長期的には、世界中の全ての人のスマホにインストールされ、世界のどこでも安全を守れるようにしたいです。

―日本やアジアで展開することになったら、どのようなパートナーが必要と考えていますか。

 日本はオリンピックを控えています。Citizenは会場、選手村、近隣地域を含めたオリンピック関連施設全ての安全に貢献できます。オリンピックの警備に関わるビジネスパートナーと協議できたらと思います。

レポート記事
国際的な開発目標、そしてビジネス機会として注目されるSDGsスタートアップトレンドレポートを発刊

関連記事
空港、軍事施設、刑務所でも導入 悪質ドローンは無線ジャミングでコントロール奪う



RELATED ARTICLES
コネクテッドカー向け  AIを活用したソフトウェアの自己修復ソリューション  Aurora Labs
コネクテッドカー向け AIを活用したソフトウェアの自己修復ソリューション Aurora Labs
コネクテッドカー向け AIを活用したソフトウェアの自己修復ソリューション Aurora Labsの詳細を見る
現場での映像解析AIプラットフォームを新たな社会インフラに― EDGEMATRIXの狙い
現場での映像解析AIプラットフォームを新たな社会インフラに― EDGEMATRIXの狙い
現場での映像解析AIプラットフォームを新たな社会インフラに― EDGEMATRIXの狙いの詳細を見る
「京都発 テクノロジー×スマートシティ」 持続可能なまちづくりへ
「京都発 テクノロジー×スマートシティ」 持続可能なまちづくりへ
「京都発 テクノロジー×スマートシティ」 持続可能なまちづくりへの詳細を見る
マッチングで食品ロスを削減するフードシェアアプリ 「食と人」を切り口に社会課題に挑むコークッキング
マッチングで食品ロスを削減するフードシェアアプリ 「食と人」を切り口に社会課題に挑むコークッキング
マッチングで食品ロスを削減するフードシェアアプリ 「食と人」を切り口に社会課題に挑むコークッキングの詳細を見る
【まとめ】「世界食料デー」に考える テクノロジーを活かした持続可能な未来へ
【まとめ】「世界食料デー」に考える テクノロジーを活かした持続可能な未来へ
【まとめ】「世界食料デー」に考える テクノロジーを活かした持続可能な未来への詳細を見る
「物流クライシス」に挑み、持続可能な配送インフラを 配送ルートの最適化アルゴリズム オプティマインド
「物流クライシス」に挑み、持続可能な配送インフラを 配送ルートの最適化アルゴリズム オプティマインド
「物流クライシス」に挑み、持続可能な配送インフラを 配送ルートの最適化アルゴリズム オプティマインドの詳細を見る

NEWS LETTER

世界のイノベーション、イベント、
お役立ち情報をお届け
全員にオープンイノベーション
ガイドブックもプレゼント


新規事業の
調査業務を効率化
成長産業に特化した調査プラットフォーム
BLITZ Portal
社員の声でイノベーションを効率化する
アイデア管理プラットフォーム
q-ideate

Copyright © 2022 Ishin Co., Ltd. All Rights Reserved.