1900年創業 印刷テクノロジーをベースに多角化、進化
――朝田様の職業的なバックグラウンドと、御社の事業の概要を教えてください。
凸版印刷という会社は非常にユニークで、事業領域が広く、自分で手を挙げて挑戦することに対し、会社側も支援するという組織文化があります。私自身、様々な新規事業に挑戦させていただきましたが、その中で幾度となくベンチャーとの協業や資本提携に関わる業務を経てきた中で、自ら希望して現在のCVCという活動に従事しています。
入社時は情報コミュニケーション事業の部署で、いわゆる製版技術の担当になり、生産現場の効率化やデータベース構築などの仕組み作り、システム開発などを担当しました。その後、徐々にシステム開発をベースに、顧客企業への提案業務にシフトしながら、1993年から約8年間、事業部門のシステム開発部門に従事しました。
2001年からは本社の技術戦略部門へ異動になり、そこからベンチャーとのコミュニケーションが始まります。この技術戦略という部署はいわゆる先端技術の探索調査、R&Dのテーマを立ち上げるなどの活動が主で、当時はエレクトロニクス分野の事業が好調な時期でした。当社に足りていない技術探索を目的に、特に海外ベンチャーとの関係構築を担当していました。具体的には電子ペーパーや有機ELなどにおいて、プロジェクトファイナンス的な形態で、事業開発の進捗に応じて段階的な投資を実行し、研究所のメンバーと一緒に事業開発を行っていました。
その後、2006年のタイミングで経営企画の部署に異動になり、様々なM&A案件に関わり、2016年からCVC活動のスタートに至りました。
会社概要についてですが、凸版印刷の創業は1900年です。現在の事業は大きく3つのカテゴリーから成り立ち、情報コミュニケーション事業、生活・産業事業、エレクトロニクス事業を展開しています。
創業のきっかけは、当時の最先端技術だった「エルヘート凸版法」という技術を活かし、大蔵省印刷局の技術者たちが事業を立ち上げたことです。大蔵省からいわゆるスピンアウトしたベンチャーともいえます。
その後、タバコのパッケージの高品質な印刷を皮切りに、証券印刷や商業印刷などお客様の要請を受けてそれに応える形で事業の多角化に取り組んできました。1959年には、フォトマスクの試作開発をきっかけにエレクトロニクス事業に進出しました。1986年には、当社の武器である世界最高水準のバリア機能を持つフィルムを開発し、単純にパッケージの印刷だけではなく、そこに機能性を付与することで製品のバリエーションを広げ、更には内容物の充填まで行うことで、バリューチェーンの拡大を図り、業容を拡大してきました。
2000年以降はインターネットの普及を受けて電子書籍などBtoCの事業も展開しています。直近では、自社の効率化から始まった様々なソリューション活動(BPO、マーケティングなど)が、顧客企業のDXを支援する事業に大きくシフトしています。そうして培われた印刷テクノロジーをベースに、凸版印刷は2025年を目標に、「社会的価値創造企業」という新たな企業像に向けて挑戦を続けています。
成長に向けた事業ポートフォリオ戦略の必要性
――長い歴史があり、かつ時代の変化に即した事業の展開に取り組んできたのですね。現在の事業展開とCVC活動を始めた経緯を教えていただけますか。
現在、売上の構成は、情報コミュニケーション事業が約57%、生活・産業事業が約28%、エレクトロニクス事業が約14%になっています。特に情報コミュニケーション事業が1つのポイントで、従来は印刷物をお届けする「紙」が主流でしたが、現在はその半分近くがデジタルデータにシフトしているのが大きな特徴です。
情報コミュニケーション事業では、ICカードなどのセキュア関連や、顧客のDXを支援するコンテンツ・マーケティング関連、企業や政府あるいは地方自治体のアウトソーシングに関してBPO関連の事業を展開しています。
生活・産業事業では、食品・日用品などのパッケージや、化粧板、床材などを扱っています。大きな特徴として、海外展開に力を入れ、M&Aを含めてグロース設計しています。エレクトロニクス事業では、半導体関連やディスプレイ関連の商材を扱っています。今期は半導体用フォトマスクなどが好調で、収益にも貢献しています。
ただ2007年以降でみると、リーマン・ショック以降、市場環境の変化などもあり、売上は伸び悩んでいます。CAGR(年平均成長率)ベースでみるとマイナス0.5%未満で、営業利益はほぼ横ばいです。今期ようやくリーマン・ショック前の収益まで戻ってきていますが、今後の成長戦略、いわゆる10年後の成長に向けた事業ポートフォリオ変革の必要性が高まっています。
ここで2016年に、CVC部門の設立に至ったわけですが、その前年、2015年ごろは構造改革やM&Aを中心に収益をつくってきたときで、今後の新規事業をどうやって立ち上げ、収益をつくっていくべきなのかという課題意識が強かったことに加え、更に大きく3つのポイントとなる背景があったと認識しています。
1つは、「ペーパーメディアの縮小」です。情報コミュニケーション事業では売上の50%近くはデジタルにシフトしています。2つ目は、「国内市場の成熟」です。これまで長らく国内の顧客企業から要望があったものを開発して確実に届けるという受託型の事業で多角化してきましたが、逆に言うと自社で事業を構想したり、「創注型」でビジネスを作っていく部分が弱かったという課題があります。3つ目は、「成長曲線の変局」で、営業キャッシュフローの数字からも「稼ぐ力」が弱まっているという課題がありました。
Image: 凸版印刷
その中で、2016年に中期経営計画を策定し、社会課題を起点に、目指すべき成長領域を設定しました。「健康・ライフサイエンス」「都市空間・モビリティ」「教育・文化交流」「エネルギー・食料資源」の4分野が、今後力を入れていく分野として設定されました。
当時、私は経営企画本部におり、成長領域へのアプローチとして「人・物・金」の何をフックにしたら新事業創出につながる新たなエンジンを作っていけるのか、議論を重ねていました。当時からアクセラレーションプログラムや、社内ベンチャー制度もあったのですが、なかなかうまく回っていないのが2015年の状況でした。
最初に検討したポイントが、オープンイノベーションという切り口です。とにかくいろんな会社を回りました。新規事業に積極的な事業会社やベンチャー企業にも直接お話を伺い、「人・物・金」の中で、経営企画本部がハンドリングできるのは「お金」というのが1つのポイントではないかという仮説を立て、更にその中でも、まだ社内で誰も着手していないベンチャーへの投資に照準を定め、2015年から約1年をかけて準備が始まりました。部下に朝7時から始まるモーニングピッチのようなイベントに参加してもらったり、当時、経営企画本部のトップだった麿秀晴現社長の支援を受け、様々な大企業のトップの方々とお話をさせていただきました。
CVC部門の設立に向けて、議論になったのがベンチャー投資専用の決裁ルート、いわゆる「投資決裁の権限委譲」と、ベンチャー投資専用の予算枠となる「予算の委譲」でした。試行錯誤しながらベンチャー投資専用の決裁プロセスと予算組みの仕組みを設計させてもらえないかと話をしてスタートしたのが、少額出資検討会です。戦略的リターンを取ることを目的に、いわゆるマイノリティー出資の中であれば、取締役会からの権限委譲を認めていただくことになり、活動がスタートしました。特徴として、当時から今も、ソーシングから管理、EXITまで、全て社内メンバーで運用しています。こういった事例は当時あまりなかったのではないかと自負しております。
直近では、2021年に中期経営計画で、当社が目指すべき中長期的な姿として「社会やお客さま、トッパングループのビジネスをデジタル起点で変革させる『DX(Digital Transformation)』と、事業を通じた社会的課題の解決とともに持続可能性を重視した経営を目指す『SX(Sustainable Transformation)』によって、ワールドワイドで社会課題を解決し、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指す」と定められました。我々CVCの活動も新たなステージへと進化を遂げるため、様々な取り組みを開始しております。
Image: 凸版印刷
DXとSXで世界的な課題解決に取り組み、ミッシングピースとムーンショットを探す
――2015年からの準備期間を経てこれまで、CVC活動はどんな段階を経て体制を拡充してきたのでしょうか。
これまで大きく分けて4つのステップがあったと認識しています。まず「準備期間」として、2015年4月から3人体制で、企業・VCへのヒアリングやピッチイベントへの参加、ボードメンバー協議、少額出資検討会設計・答申に取り組みました。
そこからステップ1の「立ち上げ時」である2016年8月からの約2年半は、本社主導の投資設計、中途採用強化、契約雛形の作成など法務強化、管理チーム設立というどちらかといえば基盤となる機能構築が中心でした。
ステップ2の「安定稼働」に向けた時期は、事業部連携強化や海外投資開始、投資DD〜評価プロセスの見直しなど、当社ならではの活動規範が徐々に形成され、センサーレポートの作成や外部講演など社内外での情報発信の機会も増えていきました。
2022年4月以降はステップ3の「ギアチェンジ」に入っており、中期経営計画に基づいた海外投資によるSX強化、更にはM&A機能の強化、ポートフォリオ設計強化、事業開発機能強化、R&D連携強化など、投資成果に基づく戦略的リターン獲得に向けた機能強化のフェーズに入っています。
もう少し掘り下げると、現在、DXとSXを中核とした中期経営計画において、マーケットの探索や、戦略の策定・実行のための手段としてベンチャー投資に取り組み、各事業部と連携しながら議論を重ねています。
例えばDXでは、システム設計や開発を行って、お客さまのDXを伴走支援するデジタル部門と、印刷事業やBPO受託で培ったノウハウ・業務設計などを掛け合わせた、「ハイブリッドDX」と呼んでいる取り組みが、我々のDXの根幹となっています。
その上でデータ分析やコンサル領域まで高めてサイクルを回していくことが、当社の目指すべき姿と考えており、更に5つの重点カテゴリーとして、マーケティングDX、製造・流通DX、ハイブリッドBPO、セキュアビジネス、デジタルコンテンツを位置付け、戦略的な商品やサービスを設計、開発しています。その開発は当社単独では難しい部分もあり、ベンチャーとの連携で具現化していくという発想です。
Image: 凸版印刷
また、SXでは、サプライチェーン全体でCO2排出量・プラスチック使用量の削減に貢献し、脱炭素・循環型社会の構築に貢献することを目指しています。パッケージを通じたライフスタイルの変化を促し、脱炭素社会の実現に貢献することからスタートし、リサイクル社会の実装に向け、川上領域を強化して優位性を確立し、軟包装事業の高収益化を実現していくという流れになります。
このSXの部分は欧米などの方が進んでいることもあり、海外のベンチャーや連携に関する情報の収集に注力しながら、新たなポートフォリオの設計を行っています。
Image: 凸版印刷
――投資方針はどのように持っていますか。
投資方針としては、大きく2つあります。1つは「非連続成長・破壊的イノベーション創出への貢献」で、もう1つは「DX、SXにおけるトッパンの新しい付加価値創出への貢献」を念頭に活動を行っています。
DX、SXや最先端技術など、事業シナジーが見込まれる領域において、当社が保有してないケイパビリティ=「知の探索」領域については本社が主導し、「知の深化」の領域は事業部が主導して進めています。
また、将来的なJVやM&Aによる当社の事業ポートフォリオ設計に貢献することを目指し、大きく2つの種類に大別して進めています。
1つは、我々が今進めている事業の中で明らかに足りていない部分を補う形の投資パターンであり、これをミッシングピースと定義しています。
もう1つは、例えばWeb3やメタバースなど、我々がまだ具体的な事業活動としていない分野への投資パターンをムーンショットと定義することで、契約条件や投資判断のルールを変えながら、投資活動を推進しています。
Image: 凸版印刷
投資の目的は、ベンチャーとの資本業務提携を手段に、新たな事業を創出することと定めており、
1.専門外のネットワーク、リソースの取得
2.投資による、深いマーケティング情報の継続的な獲得
3.事業構想~仮説・検証のノウハウ構築
の3つを掲げています。
投資対象はアーリー・ミドルステージが中心です。PMF(プロダクトマーケットフィット)がある程度できた段階での投資が、実態としては一番多いと思います。
投資制限は、保有比率が持分法適用とならない範囲で、投資金額は年間予算額と1社あたりの投資額に上限が設けられています。更に意思決定はベンチャー社長によるプレゼンと審議の2回で実施しています。ソーシングからクロージング、実行に至るまでに、海外案件で45日間というものもありますが、早くても約1.5カ月、平均的には3カ月程度が標準となっています。
また実際の投資プロセスでは、ソーシングから始まり、最後のモニタリングに至るまでのエグゼキューションがポイントになっています。投資後のモニタリングや事業開発も担当するため、出資時から2名体制でエグゼキューションを行うことをルールとしています。事業連携を前提とした出資であるため、事業部門との連携ができるか、つまり事業部門に事業推進の意向があるかという点や、もしくはCVC担当者自身がボールを持って事業開発ができるか、という点が出資検討の判断ポイントの1つとなります。
当社の現在の投資ポートフォリオですが、この6年間で約60社のベンチャーにマイノリティー出資をしています。そのうち、M&Aが2件、IPOは3件です。海外は現在10%程度で先述のSX領域の強化に取り組んでいきます。
――投資の判断、企業の評価にはどんな基準がありますか。
基本的には戦略的リターンを目的としていますので、資本提携、業務提携を結ぶことができないベンチャーには投資はしないというのが基本です。とはいえ、先述したミッシングピースやムーンショットのような先回り投資もありますので、明確な基準を設けず、いくつかの評価項目で評点を付けることで一定の蓋然性は担保しながら運用しているというのが実態です。
――投資の段階で、事業シナジーについてはどう見立てて判断していますか。
可能な範囲で、ベンチャーと当社の間の取引や関連する数字について情報を収集し、レポートします。ただ、投資時に事業シナジーの計画があるかどうかということは必須にはしていません。PLの数字というより、ステージごとのKGI、KPIを重要視しており、いつまでにどんなことを計画、設計して協業していくのか、それが計画通りに進んでいるのか、という点を重視しています。そこを投資の判断、意思決定の中に加えています。
ただ、ムーンショット投資はこの点は苦戦しているところで、ベンチャーはピボットすることも当然あり得ますので、事業部門、経営陣への説明を定期的に実施しています。R&D、技術開発部門と連携しながら目利きを強化していくことや初期の協業仮説の見直しをどのように図っていくのかがポイントになっていくと思います。
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事業部を巻き込み、現場の課題共有やCVC活動への理解広げる
――2016年以降、どのような組織形態でCVC活動に取り組んできましたか。
設立当初は経営企画本部からスタートし、戦略的リターンの獲得を目指してやってきました。そこから、R&D部門との連携強化を目的に、2019年のタイミングで事業開発本部の中の戦略投資部になり現在に至ります。現在、戦略投資部は国内投資、海外投資、管理の3チームで構成し、人員は中途経験者や社内有資格者中心に、投資経験者、コンサル、MBA、中小企業診断士、公認会計士などのメンバーが中心となっています。約20人の人員体制です。
最近は新入社員も配属しています。投資の未経験者もいるため、財務・法務のDDから契約、投資の管理に至るまで、スキームの運用のためのマニュアルを整備しています。特に契約面では、戦略的リターンを目指すうえで何度も改訂し、投資契約、株主間契約、業務契約などで個別にタームシートを作り、業務が属人的にならないよう、常にアップデートをしています。
3つのチームにおいて、メインのミッションに加えてサブミッションを設けており、例えば管理チームのメンバーも投資ポートフォリオを意識しながら必要なものを考えられるよう、投資業務をサブミッションとして持たせています。それによってスキルの平準化を図っています。
また社内に説明責任を果たしていくことも重要で、管理チームを中心に四半期ごとに経営陣への説明の機会をもらったり、事業部門の責任者にも年1回は必ず個別の説明を聞いてもらったりと、我々の活動に関心を持ってもらうことにも注力しています。
最近は投資先のベンチャーに出向者を送り、バリューアップを支援しています。
――事業部を巻き込んだCVC活動や、ベンチャー投資への社内の理解をどう広げていますか。
最初の頃に取り組んだのは、まず我々の活動を知ってもらうということです。ソーシングからエグゼキューション、モニタリングの流れまで、どう取り組んでいるのかという講座を作って、動画で配信し、理解促進を図っていきました。基礎的な我々の活動を知ってもらうことからのスタートです。
また事業部門の現状把握、彼らの「困り事」は何なのかというところを確認して、方針と突き合わせ、理解していくために、我々の課長やチームリーダークラスのメンバーが事業部門の本部長クラスに直接話をしに行くという活動が日常になっています。課題感を共有し、その中で更に優先順位をつけて、ソーシングから我々と一緒に活動してくれる事業部メンバーを巻き込んでいくような活動も徐々に増えています。
「破壊的イノベーション」には、ベンチャーのパワーをどれだけ取り込めるかが勝負
――CVC活動に取り組む中で見えてきた課題や難しさはどこにありますか。
事業シナジーあるいはPLへのインパクトがなかなか見えてこないと、どうしてもKPIについての議論が再燃し、ここにコミュニケーションコストがかかってしまいます。
要求される機能として、コーポレート部門のKPIで考えますと、例えば投資機能では帳簿価額と含み益が実際に投資した金額よりプラスにいっているのかどうか、という説明であったり、マーケティング機能であればソーシング数、紹介数、レポート数などが求められます。戦略策定機能であれば、探索すべき市場、より深化すべき市場、仮説提言など、経営陣に対する説明が求められていきます。
また、追加投資についても、それに必要なJV、M&Aの件数などがあり、管理機能としてはEXITの数、あるいは撤退についての件数があります。これをどう具体的な活動として説明していくかが求められます。経営戦略、経営課題との連動性を意識した社内での説明責任を果たしていくことが、一番の難しさといえるかもしれません。
――今後の展望について教えてください。
特にSXの領域において、欧米では石油メジャー、電力大手が再エネ、バッテリー等の発送電以外のベンチャーに広く投資を行い、事業提携を進めている中で、当社として更なる強化が必要な領域だと考えています。
また昨今のマーケットを見てみると、投資環境、市場が激変しており、ベンチャーも運転資金の確保、人員調達などで厳しい状況に直面しています。今後、M&AやJVといった取り組みにも踏み込んで、ベンチャーとコミュニケーションしていくのが次の挑戦だと考えています。
将来的には、当社の新事業に関わる全ての人が常にベンチャーとのコミュニケーションをとりながら、事業開発している状況を目指したいですし、破壊的イノベーションを遂げるには、ベンチャーのパワーをどれだけ取り込めるのかが勝負であり、そのために企業側、我々自身の変革も必要だと考えています。
そこで、最近は「ベンチャーへの出向」という新たなスキームに取り組んでいます。ベンチャーの企業価値向上は必要であり、現在、投資先60社のうち、4社に出向という形で社員を送っています。「ベンチャーの企業価値向上」あっての「事業シナジーの創出」と理解しています。ベンチャー自体の成長・事業開発に当事者として取り組み、相互理解を深めることで、最終的には、ベンチャーと当社との協業が合理的な打ち手になる状況を共創していくのが狙いです。