Image: PreNav
世界中で橋や電波塔などが老朽化する中で、人力による点検は危険を伴う上に、時に正確性を欠く。PreNavはドローンを使ってインフラ点検を行い、3Dモデルによって亀裂や腐敗の状況を把握できる画期的なサービスを提供する。CEOのNathan Schuett氏に話を聞いた。

Nathan Schuett
PreNav
CEO
2002年、スタンフォード大(Music, Science and Technology)卒。マーケティングエージェント、複数のスタートアップ企業などを経て、2013年にPreNav設立。

危険な点検作業をドローンで

―どんなサービスを提供しているのですか?

 PreNavは、インフラの状況を3Dで把握・分析できるサービスを提供しています。

 世界中のすべてのインフラ、たとえば橋やダム、電波塔などは維持・点検が必要です。通常、1~2年に1回、ロープや足場を使って点検担当者が危険を冒して登っています。

 点検はクリップボードに手書きで、何らかの主観的な判断がされていることが多いのですが、PreNavはこれを自動的に、インチ単位で把握し、亀裂や腐食がないか、ディープラーニングにより分析することができます。私たちはデジタルで3Dモデルを作ることができ、ダメージの状況をトラッキングすることができます。

―強みはどのような点にありますか?

 多くのドローン企業は、手に入りやすいハードウェアを使っているので、GPSやマニュアル飛行が制限されています。私たちのドローンは、自動飛行で、室内や構造物に接近した状況、GPSが効かない環境でも使うことができます。

 橋の下やビルの近くなどでもデータを収集できるように設計しています。さらに、画像の分析にも強みがあります。橋や構造物の高画質の写真を何百枚も撮り、そこから3Dモデルを作って、コンクリートや金属に亀裂がないか、部品が欠損していないか、塗装がはがれていないかといった点を見つけるためのアルゴリズムを構築しています。

Image: PreNav

ロボティクス出身の創業者2人

―どのような経緯でこの事業をはじめたのですか?

 私と共同創業者はGoogleやハリウッドに対して、ロボティクスを提供していました。『Gravity』という映画を知っていますか? あれはほとんどロボットアームが撮影しているんです。こうしたところで使っていた技術が、別のところで活用できると思い起業しました。

 米国、そして世界中に、作られて50〜100年経つ建物や塔があり、崩れて人の命が奪われている実態があります。私たちの技術でこうした状況を変えたいと思いました。

―今後の展望を教えてください。

 現在は、社員は12人しかおらず、まだ起業の初期段階ではあるので、限られた顧客だけに点検サービスを提供しています。でも戦略的パートナーを得て成長できれば、より広げていけるでしょう。

 日本市場にも関心があります。NTTドコモが投資をしてくれており、複数の日本企業と対話をしています。日本市場にすぐ提供できる状況ではありませんが、日本には私たちと考え方を共有してくれており、PreNavの技術が利益をもたらすことを理解してくれている企業が多くあると感じます。

 適切なパートナーを探して、これから数年でスケールさせる方法を考えていきます。2020年にはよりアグレッシブに国際展開をし、2021年には製品のアップグレードを予定しています。



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