最大の3Dライブラリー
―創業のきっかけを教えてください。
私は常に起業家マインドがあり、会社を設立したいと考えていました。2012年に、Sketchfabの元になるアイデアに出会い、それがとても面白いと感じ、私は技術以外の部分を担おうと思いました。
―Sketchfabはどのようなプラットフォームでしょうか。
3Dモデルを公開したり見つけたりできるプラットフォームです。3Dモデル表示技術により、クリエイターがウェブでのコンテンツの公開、共有、埋め込みを簡単にできるようにしています。
これにより、Sketchfabは最大の3Dライブラリとなり、最大のクリエイターコミュニティとなりました。多くの人々がコンテンツを探しに訪れます。無料・有料、両方のコンテンツがあります。コンテンツを公開・共有・埋め込みをするユーザーがおり、またコンテンツを検索・ダウンロード・購入する人がいます。
―誰もが利用可能ですか。
はい。一部にダウンロードできず閲覧のみのコンテンツもあります。コンテンツをアップロードする時にダウンロードを許可するかを選択することができます。
―どのようなビジネスモデルでしょうか。
サービスの月額利用料、3Dコンテンツのラインセンス、3Dコンテンツを売買する際の手数料(30%)で成り立っています。
靴から文化遺産まで
―NikeやAdidasとも協業しているようですね。どのような形で協業されているのでしょうか。
当社はあらゆる産業の数多くのブランドと協業しています。Eコマース、新製品投入、製品コンフィギュレーターなどに活用されています。開発段階で社内のみに共有する形で利用している場合もあります。
―日本市場にも関心がありますか。
はい。日本にもSketchfabユーザーは多数いると思います。殆どは3Dアート、3Dデザインのクリエイターでしょう。
日本企業ではソニーとパートナーシップを組んでいました。他にも協業しているのはミズノで、靴製品の見本を3Dで公開しています。
―特にコラボレートしてみたい業界はありますか。
靴業界は本当にフィットすると思います。家具、自動車、バイク、船、宝石、電化製品、そしてEコマース全般もいいでしょう。
またSketchfabには文化遺産の美術館の3Dモデルもあります。火災に遭ったパリのノートルダム寺院は3Dモデルを制作し、火災の起きた場所を示すといった試みをしています。何かの出来事を語り継ぐために3Dモデルを活用するということも盛んに行われるようになっています。
頼りになるプラットフォームに
―当面の目標と、長期的なビジョンについて教えてもらえますか。
当面の目標は、技術のマネタイズを成功させることです。元々クリエイターのコミュニティとして誕生し、2年前にマネタイズしたばかりです。
長期的には、3Dコンテンツのクリエイター、ブランド、取引業者にとって頼りになるプラットフォームになることです。3Dコンテンツ最大の本拠地となり、市場を牽引することです。