住宅ローンのプロセスをオンライン上で完結
Lending Homeは住宅ローンをオンライン上でプロセスできるプラットフォームを提供している。アメリカで住宅ローンを借りるプロセスは、多くの場合はアナログなスタイルのままだ。ローンの借り手は銀行に直接行き、紙の書類を提出し、銀行の審査を待たなければいけない。現在、住宅ローンのプロセスは、10-15%がオンラインで行われているが、残りの85%はオフラインで行われているという。またローンの審査対象者も政府の規制により細かく条件が定められている。住宅投資や賃貸物件に対してローンを借りたり、国外からアメリカの物件を借りる場合、または借り手が自営業だった場合などは、ローン審査の条件に当てはまらないケースも多い。
そんな住宅ローンの分野でイノベーションを起こしているのがLending Homeだ。Lending Homeは住宅ローンの貸し手と借り手の間に立ち、住宅ローンのマーケットプレイスとして機能する。「私たちはローンサービスを提供するマーケットプレイスです。私たちはお客様の住宅購入または住宅投資のためにローンを貸していますが、その金融資産を機関投資家や銀行、政府などへ売却します」とCEOのHumphrey氏は語る。
ローンプロセスの時間を短縮
Lending Homeの顧客の80%以上がオンライン上だけでローンを申し込み、審査結果を確認することができている。Lending Homeは借り手の承諾を得た上でAPIを使ってバックグラウンドや収入、クレジットヒストリーなど様々なデータを取得し、信用度を調査する。全てオンラインで完結するため、ローン開始までのスピードは早い。Humphrey氏は「我々はローンをまとめるのに通常50日ほどかかるものを、2、3日で完了させることができます」と語る。銀行でのローンプロセスでコストがかかるのは人件費である。Lending Homeはテクノロジーとオートメーションにより、コストを1/3に削減しているという。
低コストで速いスピードで、多くの対象者に住宅ローンを提供することで、Lending Homeは順調に売上を伸ばしている。現在は1年で75%から100%、成長しているという。Humphrey氏は今後のビジョンについてこう語る。「私たちは日々、お客様を幸せにするために、プラットフォームを成長させています。私たちは数年後に100億円以上の売上をあげたいと考えています」。
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