※レポート本誌「日本のスタートアップ 2023トレンドレポート」は、2023年8月に「BLITZ Portal」ご利用企業向けに発刊しております。
このトレンドレポートでわかること
●日本におけるスタートアップエコシステムの成長動向
●12の業界カテゴリー別の注目スタートアップおよび協業 / 導入事例(製造・ものづくり、自動車・モビリティ・航空宇宙、石油ガス・エネルギー etc)
※今回TECHBLITZ上で配布する「日本のスタートアップ 2023トレンドレポート」は一部項目のみの短縮版となります。下記コンテンツを含んだ完全版は「BLITZ Portal」会員のみに配布いたします。
[完全版で追加される内容]
・(Category7以降)注目のスタートアップと協業/導入事例
・海外で活躍するスタートアップ
今後の日本のスタートアップの成長動向は?
あらゆる産業におけるAIの活用やDXの推進、ディープテックによる新たな産業領域の開拓、連続起業家やイノベーション人材の活躍、潜在 / 顕在する社会的課題の解決など、スタートアップが巻き起こす新たな風は、長らく停滞してきた日本経済の起爆剤として期待を集めています。
例えば、政府は2023年6月に閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針 2023*」において新しい資本主義を加速するための「投資拡大と経済社会改革の実行」という項目で「スタートアップの推進と新たな産業構造への転換」に言及しています。より具体的には、2022年に8,000億円規模であったスタートアップへの投資額を2027年には10倍を超える規模にするなどの目標の達成を目指し、「スタートアップ育成5か年計画」に定められた人材育成、資金供給、オープンイノベーションの推進など市場への参入の円滑化を着実に実行する、という方針が示されました。
2022年11月に策定されたこの「スタートアップ育成5か年計画」は政府の成長戦略の主軸と位置付けられており、①人材・ネットワークの構築、②事業成長のための資金供給や出口戦略の多様化、③オープンイノベーションの推進、を3本柱に掲げています。現在はこれらに関連した様々な施策が実行されているフェーズにあると言えます。(参考:TECHBLITZ記事)
また、米調査会社のStartup Genomeが毎年発表する世界の都市別スタートアップ・エコシステムランキング「Global Startup Ecosystem Report2023**」(上部参照)によると、2023年の1位はシリコンバレー、ニューヨークとロンドンが同率2位でいずれも2020年から順位を維持しています。このランキングで2021年に9位へと急上昇した東京は、5,000万ドル以上のイグジットやアーリーステージの資金調達件数が減少したことなどを理由に15位へと順位を下げましたが、エコシステムの市場価値自体は前年から6%伸びたと評価されています。スタートアップを取り巻くエコシステムは引き続き成長傾向にあると言えるでしょう。
国を挙げての様々な施策による後押しや、各地のエコシステムの成長に支えられ、国内に約1万社存在すると言われているスタートアップは、日々新しい挑戦に取り組んでいます。大企業とのオープンイノベーションや産官学の協働の機運も年々高まっており、日本のスタートアップの躍進からはますます目が離せません。
本レポートでは、資金調達の状況や斬新なビジネスモデルなどから今注目しておきたい
日本のスタートアップや大企業との協業事例を、12のカテゴリーに分けて掲載しています。また、後半では海外で活躍する日本にルーツを持つスタートアップをご紹介しています。
* 内閣府「経済財政運営と改革の基本方針 2023」
** Startup Genome “Global Startup Ecosystem Report 2023”
短縮版でも日本のスタートアップ24社をご紹介(本記事では、うち3社を紹介)
「日本のスタートアップ 2023トレンドレポート」は、以下の画像の内容で構成しております。そのうち本記事のフォームから入手できる短縮版では、冒頭の「Overview」と「注目のスタートアップと協業/導入事例(Category 06まで)」のセクションをご提供しています。
製造・ものづくり
CADDi
Image : CADDi HP
キャディは多品種少量生産を希望する発注者と加工会社とをマッチングする部品調達プラットフォームを展開する企業。部品調達の手間やコストを低減することで製造業のサプライチェーン変革に挑む。「CADDi MANUFACTURING」はまず顧客メーカーの図面を独自テクノロジーを使って解析。次に品質・納期・価格が最もマッチするパートナー企業を世界中から選定し、検査から納品までの管理も一貫して担う。同社は材質、部品名、発注先等から図面を瞬時に検索できるAIクラウドサービス「CADDi DRAWER」も展開。現在は国内の7拠点に加え、アメリカ、ベトナム、タイなど計12の拠点を擁し、グローバルなサプライチェーンの構築と事業推進を支援する。2023年7月、産業機械メーカーのスギノマシンが同社のクラウドサービスの導入を発表。調達部門においては、最適な数量、価格、タイミングでの調達に、設計部門においては過去に設計した図面の参照に同社のクラウドサービスを活用していくという。
- 資金調達額累計:$163.9M / Series C
- 本拠地:Tokyo, Japan
- HP:https://caddi.com/
- 企業概要ページ:https://blitzportal.com/startups/-BjYvwYxR
自動車・モビリティ・航空宇宙
Pale Blue
Image : Pale Blue HP
東京大学の研究を基盤に、高性能、安全、無毒で、入手と取扱いが容易な「水」に着目し、高圧ガスや有毒な推進剤を使わない、水を推進剤とした小型衛星用エンジン技術を開発。マイクロ波と磁場を組み合わせる技術を小型化し、耐酸化性を持つ超低電力でのプラズマ生成を行う特許技術を活用することで、多様な重量、大きさ、形の衛星に対応可能な「水エンジン」を提供する。2023年7月、同社の超小型統合推進システム「KIR-X」が宇宙開発研究機構(JAXA)の「革新的衛星技術実証4号機」実証テーマに採択された。推力は比較的低いが燃費に優れ、軌道維持 / 離脱など長距離で急を要さない移動に適した水プラズマ式エンジンと、燃費は比較的低いが推力が高く、軌道投入や衝突回避など素早い動きに適した水蒸気式エンジンとを組み合わせた構造で、宇宙空間で衛星が自由に動くことができる。
- 資金調達額累計:$5.1M / Series A
- 本拠地:Chiba, Japan
- HP:https://pale-blue.co.jp/
- 企業概要ページ:https://blitzportal.com/startups/-4XnB5dX0
石油ガス・エネルギー
Thermalytica
Image : Thermalytica HP
エネルギー損失と環境負荷を低減する熱管理ソリューションを提供する、物質材料研究機構(NIMS)発の企業。素材をナノレベルから再設計したエアロゲル「TIISA」は、従来品よりも低コストでありながら断熱性や遮熱性が優れている。液体窒素の運送や宇宙産業向けの顆粒 / 超微粒子状製品のほか、建材 / プラント / 家電分野向けの塗料やEVバッテリー向け遮炎断熱シートといった複合体が製品群。複数の部材に対して、一度に均一な厚さでコーティングすることが可能で、再使用型ロケットや航空機エンジンや火力ガスタービンなどに活用できる。同社はエネルギー損失を低減する経済性の高い断熱素材とコーティングサービスや熱マネジメントに関するコンサルティング事業も展開している。2023年4月に経済産業省の「J-Startup 2023」に選定された。
- 資金調達額累計:$902.9K / Series A
- 本拠地:Ibaraki, Japan
- HP:https://www.thermalytica.com/
- 企業概要ページ:https://blitzportal.com/startups/-EKwR69nX
日本企業が現状のトレンドを予測するうえで、またオープンイノベーションの進め方を考えるうえで、本レポートが少しでもお役立に立てれば幸いです。
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