Image: Shutterstock / Chinnapong
6月5日は「世界環境デー」。1972年6月にストックホルムで「Only One Earth(かけがえのない地球)」を合言葉に開催された国際人間環境会議を機に、国連が定めた記念日です。この日に合わせ、これまで大気汚染から食品廃棄に至るまで人間の活動が地球環境に与える影響について議論が行われてきました。最初の会議から50年の今年、国連環境計画(UNEP)はOnly One Earthを改めて合言葉に、個人や組織、企業の行動を呼び掛けています。気候変動や環境汚染、廃棄物の問題を減らすために企業ができることは何か。TECHBLITZがこれまで紹介した記事の中から、これらの問題に取り組むスタートアップなどを紹介します。

脱炭素を「見える化」 急成長のフランスクリーンテック

CO2排出データを収集、可視化して企業の環境対応を後押し 仏発スタートアップSweep

環境政策に対応した経営戦略の重要性が日系企業でも広まり、脱炭素化に取り組む企業が増えている。環境省によると、日本は​​​​、企業の気候変動への取り組みに関する情報開示や、脱炭素に向けた目標設定は世界でも進んでいるという。世界的にカーボンニュートラルの動きが加速する中、フランスのクリーンテックSweepは企業活動から発生するCO2排出量の管理プラットフォームを開発した。共同創業者でCEOのRachel Delacour氏が創業の経緯やどのように企業の脱炭素経営を支えているかを語った。

食品廃棄を減らし、環境を守ることが「人と人をつなげた」理由

近隣住民との食品シェアアプリOLIO 地域の「つながり」とビジネスの手法で食品ロスの解決を

サステナブルな社会の実現に向けて、解決すべき課題の一つである「食品ロス」。まだ食べられるのに廃棄される食品は膨大な量に上る。イギリス発のスタートアップOLIOは、地域の住民間で、期限内に食べきることができない食品を譲り合える「食品シェアリング」のアプリを開発・運営している。コロナ禍で「人とつながりたい」という人々の思いが顕著になり、アクティブユーザーを増やし続けているという。OLIOの共同創業者でCEOのTessa Clarke氏に、フードロスの削減とビジネスを両立させる取り組みや今後の展望を聞いた。

バッテリーのリサイクルにおけるグローバルプレーヤーに

高い資源回収率の技術を武器に、リチウムイオン電池のリサイクルをリードするLi-Cycle

カメラやパソコン、スマートフォンといった電子機器だけでなく、自動車や貨物輸送の手段などへの活用も行われているリチウムイオン電池。低炭素社会へのムーブメントによって、今後需要が高まることが予測される。Li-Cycleは、リチウムイオン電池の資源回収を行うクリーンテック企業。独自のリサイクルプロセスは、従来の技術に比べて高い回収率と安全性を誇り、2021年8月にはニューヨーク証券取引所への上場を果たした。クリーンエネルギー業界のキャリアを活かし同社に参画したChief Strategy OfficerのKunal Phalpher氏に、事業概要や今後の戦略を聞いた。

Image: Li-Cycle

きっかけは子どもの一言 次世代のために開発に取り組んだ代替プラ

180日で堆肥化可能 代替プラスチックパッケージを提供するTIPA

イスラエル発のスタートアップ、TIPAはプラスチック包装の代替として、100%生分解性のパッケージを製造・販売する企業だ。プラスチックのような耐久性と保存性を持ちながら、高湿度で高温、微生物が存在する堆肥の条件下で、180日以内に分解される素材だ。同社の共同創業者でCEOのDaphna Nissenbaum氏は、製品開発のきっかけは子どもとの何気ない会話にあったと語る。創業の経緯や業況について聞いた。

電力保存の包括的なソリューションを提供

エネルギー貯蔵で次世代の電力の在り方を提案するPrimus Power

Primus Powerはフローバッテリーを活用した新しいタイプのエネルギー貯蔵会社だ。発電量が不安定なクリーンエネルギーを効率よく貯めて使える自社独自開発のフローバッテリーをはじめ、様々な電力保存のソリューションを提案し続けてきた。今回はCo-founder & CEOのTom Stepien氏に話を聞いた。

Image: Primus Power

「チーズ作り」から考えた地球、動物、人間の健康によりよい栄養

細胞由来のミルクや肉で環境・健康によりよい代替食品を シンガポール発バイオテックTurtleTree

大豆ミートやオーツミルクなどプラントベース(植物由来)食品が普及する中、栄養価を維持した代替食品開発に力を入れている企業がある。シンガポールで創業し、米国にもオフィスを構えるTurtleTreeは、培養ミルクや培養肉といった細胞由来の人工食品を開発している。環境にやさしく、健康によりよい、サステイナブルな製品を目指す同社。共同創業者で、CEOのFengru Lin氏に事業立ち上げの経緯や製品の詳細などを聞いた。

地熱を使ってエアコンいらずの住宅に

ビル・ゲイツのファンドも支援する、地熱利用の冷暖房システムDandelion Energy

住宅所有者向けに、地熱発電を使用した冷暖房システムを提供するDandelion Energy。2020年にTECHBLITZで取材をしてから、コロナ禍の困難な1年をどのように乗り越えたのか。また2021年2月に発表したシリーズBの資金調達についても、Co-founder & PresidentのKathy Hannun氏に聞いた。

気候変動の影響に対処するために技術を応用している企業を紹介

【翻訳版】〜パリ協定から5年〜気候テック世界的投資動向2021レポート

ヨーロッパを中心としたスタートアップデータベースサービスを提供する「dealroom.co」が作成したレポートの日本語版を「TECHBLITZ」が提供します。

再生可能エネルギー、モビリティ・物流分野の脱炭素トレンド

脱炭素社会実現への注目技術をまとめた、カーボンニュートラルトレンドレポート

「カーボンニュートラル」関連で幅広いカテゴリーの世界の最新スタートアップ情報や国内外の大手企業協業事例に焦点を当てた「Carbon Neutral Trend Report」を作成しました。

Image: metamorworks/Shutterstock.com



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