AIがやっていることをVRで理解する
―どんなサービスを提供していますか。
データ分析をバーチャルリアリティ(VR)で可視化することができるプラットフォームを提供しています。VRによって、人間はAIがやっていることを理解しやすくなります。
日々、複雑なデータがすさまじいペースで増えている中、10、100以上のマトリックスがあるようなデータを解釈し、誰かとそれを使ってコミュニケーションをするのは至難の業です。そこでAIがまずインサイトを発見し、それを可視化するのに最もいい方法を探してくれます。
それをVRで多角的に見ることを可能にするユニークな技術を私たちは開発しました。何時間もデータをにらんでいるよりも、デバイスをつけて20秒見つめるほうがずっと理解しやすく、しかも世界中の誰とでもシェアできます。AIの中のブラックボックスをきちんと理解することが、ビックデータの活用も広げます。
CaltechとNASAの研究が基盤
―強みはどこにありますか。
トップクラスの機械学習研究者たち、データサイエンティストが集まっており、Caltech(カリフォルニア工科大学)の10年以上の研究とNASAでの研究を基盤にしています。
これまでの2次元のデータの可視化ツールとは異なり、私たちの製品は企業に機械学習を通じてデータからのインサイトを簡単に得られるようにし、発見を3次元で表現することができます。仮想のコラボレーション空間でそのデータを共有することもできます。私たちのプラットフォームは、政府や様々な業種の50社以上のFortune500企業、多くの研究機関にも採用されています。
データサイエンティスト以外にもデータを理解できる世界
―どうしてこのビジネスをはじめたのですか。
ロンドンでドイツ銀行のトレーディングデスクのヘッドをしていたとき、データサイエンティストのチームのマネジメントをしており、データ分析には新しいアプローチ方法が必要だと感じるようになりました。データサイエンティストではない一般の人たちにも、データを理解できるような世界を作ること、データサイエンティストの仕事をより生産的にすることを目指し起業しました。
―日本企業とのコラボレーションには関心がありますか。
私たちの製品を日本に広めてくれる企業とのコラボレーションを歓迎します。まだ日本企業との協業はありませんが、顧客になってくれる可能性のある企業が数社連絡をしてきてくれています。