DevOpsのワークフローをサポートするSaaS
―サービスの内容を教えてください。
企業はコスト削減とイノベーション促進のためにクラウドに移行しており、今ではカスタマーとクラウド上でコミュニケーションしています。そこで競争力強化のために企業が認識するようになったのが、クラウドアプリケーションの開発方法を変える必要性です。注目されているのが、DevOps(デブオプス)という、開発者と運用者がツールによって密にコミュニケーションし、より柔軟かつスピーディーにシステムを開発する方法です。
DevOpsのワークフローは、ソフトウェアや大規模アプリケーションのアセンブリラインのようなものです。開発チームは、開発、品質アセスメント、生産、公開、運用といった多機能を有し、開発、テスト、デプロイをエンドツーエンドで責任を持ちます。そうなればこのワークフローをサポートするために、開発ツールを変える必要が出てくるのは理に適うでしょう。
Sysdigは、DevOpsのワークフローをサポートするSaaSプラットフォームです。カスタマーは、DevOpsのワークフローでアプリケーション開発をするチームです。
Sysdigのプラットフォームには、“Sysdig Monitor”、“Sysdig Secure”があります。“Monitor”は、アプリケーションのパフォーマンスや可用性のモニタリングを行います。“Secure”は同一のデータにセキュリティを統合し、コンプライアンスを検証します。
―御社ならではの強みはどこにあると考えていますか。
セキュリティ、コンプライアンス、モニタリングを可能にする唯一のプラットフォームです。企業はクラウドネイティブなオープンソースをツールとして使用していますが、開発・運用の自動化の最も一般的なオープンソースプラットフォームはコンテナ・Kubernetesです。そこでSysdigのプラットフォームはコンテナ・Kubernetes環境を基本に構築しています。Kubernetesはまさに開発者に求められているツールですが、当社はそこに含まれていなかったスケールやサポートなどのエンタープライズに必要な機能を加えました。
―どのような企業がカスタマーになっていますか。
多くは大企業です。金融のGoldman Sachsや、日本のウェブプロバイダーもあります。
日本でもすでに展開
―今後のビジョンを教えてください。
コンテナ・Kubernetesで開発する企業はIT企業全体の半数以上ですが、開発されているアプリケーションの種類はいまだ数少ないのです。ですのでマーケットを教育することで、アプリケーションデザインに革命を起こすことができると考えています。コンテナ・Kubermetesの環境のスケールアップをできるよう、まずは企業がベストプラクティス、ベストなアプローチ方法を学ぶ助けをしたいと考えています。
―国際的にはどのように展開されていますか。
欧州、シンガポール、インド、オーストラリアで展開しています。
日本ではSCSK株式会社と提携しています。SCSKには販売代理店としてSysdigプラットフォームを提供させていただいています。
日本にもアーリーアダプターの企業があります。ですので、日本においてもまずは知識を広めることから進めていければと思っています。