Image: CeedCX
企業が仮想通貨を中心としたデジタル資産を取引するための支援をするSeedCX。米国の規制にあわせた対応で、安全な取引を実現する。アジア進出にも関心があるというCEOのEdward Woodford氏に話を聞いた。

Edward Woodford
Seed CX
CEO
2014年University of Warwick卒、2015年にMITで修士号(ファイナンス)取得。ロンドンでHow Appを創業したのち、2015年にSeed CX創業。

仮想通貨取引のファシリテーター役

―どのようなサービスを提供していますか?

 ヘッジファンド、年金ファンドなどの機関投資家向けにデジタル資産の取引を支援しています。たとえばビットコインを売りたいファンドがあったとして、私たちはそのファシリテーター役となります。最も高い値段で安全に取引ができるところを探し、実際に資産の移行も実行します。

 これまでデジタル資産の取引をしたことがないファンドや、マイニングプール(仮想通貨の採掘を複数のパソコンやスマートフォンを使って行うコミュニティ)がSeedCXを利用しているケースがあります。それぞれの取引でコミッションをもらうビジネスモデルです。

規制に対応したライセンス

―強みはどのようなところにありますか。

 一番の強みは、規制対応です。アメリカ合衆国で様々な取引をするのにライセンスが必要ですが、私たちは多くの免許を取得しています。

 二つ目として、アルゴリズムトレーダーにも合わせられるような強固な技術基盤です。実際に全ての資産を移さないまま一定の証拠金で取引ができるマージントレーディングも手がけています。こうした取引で資産を効率的に使うことができます。

 三つ目の強みは、運用面です。私たちのゴールは、何百万も顧客を抱えることではなく、数百の顧客に対して非常に高い質のサービスを提供することです。4種類の仮想通貨をUSドルに換えられる仕組みを作っており、次の四半期には日本円とユーロの取引もできるようにします。

アジアは月1で訪問

―日本市場に関心はありますか?

 日本は大きな市場で、数ヶ月以内に日本円の取り扱いを始めたいと思っています。ただ日本はデジタル資産を扱う上で特有の規制があるので、そこに課題はあります。日本のヘッジファンドやデジタル資産の取引に関心のある企業とのコラボレーションは歓迎しています。今はシカゴを拠点にしていますが、月に一度は社員がアジアを訪問しています。今年は日本にも行く予定です。



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