起業のプロフェッショナルが集結し、時代のニーズに応えるサービスを展開
―まずはCROをはじめ、経営陣の経歴について教えてください。
当社のCEOはこれまでにもソフトウェアやSaaS、マーケティング関連など、複数のスタートアップ創業を経験してきました。私自身もシリコンバレーでSaaS関連のスタートアップでセールスにかかわる業務を手掛けてきました。我々は皆、この道ではベテランです。
―Revuzeはどういった経緯で設立されたのでしょう。
創業者の1人が子供のためのベビーカーを購入するのにAmazonを利用した際、あらゆる商品に多くのレビューやコメントがついているのを目にしました。そこで、それらを見やすいようにカテゴリ別にまとめるアプリケーションを作ったのです。そして「これは、使える」と。当時、6年ほど前ですが、ちょうどレビューなどのソーシャルコメントが盛んになっていた時期でした。それが当社のスタートです。
ウェブ上に散在する情報を収集。必要項目をダッシュボードでわかりやすく表示
―御社の製品について、具体的に教えてください。
簡単に言うと、SNSや販売サイトなど、インターネットの各所にあふれている商品レビューを収集、分析するプラットフォームを提供しています。膨大な情報を複数のトピックに整理して表示できますので、企業側は顧客のリアルな感想を知ることができ、深いインサイトを得られます。また、競合の製品へのリアクションを分析したり、トレンドをつかむこともできるので、その後の顧客対応や製品開発に、非常に役立ちます。
―ユースケースが多岐にわたるようですが、具体例を挙げていただけますか。
当社の製品が最も力を発揮できるのは、新製品開発のためのイノベーションを促進することだと思います。新しい商品を作る際、企業にはさまざまなマーケティング情報が必要になります。中でも既存品への消費者レビューはリアルな声ですから、非常に価値が高い情報になります。
競合他社製品との比較やフォーカスすべきポイントの探索はもちろん、トレンドの感知も重要です。たとえば食品なら流行りのフレーバーやサイズ、日用品ならリサイクル素材と通常素材をどういったバランスで取り入れるか、などですね。
我々のシステムなら、そうした情報を獲得するためあらゆるサイトやSNSを巡回し、ダッシュボードに項目別に表示できます。レビューの要約を表示したり、たとえば製品の寿命という項目に絞って他社商品へのものを含めたコメントを収集したり、必要十分な情報を提供します。
堅固な基盤を維持しつつ、世界の大手企業に向けてアクセル全開に
―今後のビジョンについて教えてください。
今までは特定の顧客ばかりを相手にするブティックのような会社でしたから、これからはどんどん大手企業にも売り込んでいきたいですね。スタッフも増やしていかなければなりません。
―日本市場への参入はどのようにお考えですか。
すでに日本や中国、韓国には現地のディーラーを置いています。特に中国は海外企業がデータ収集するのはご法度なので現地法人とパートナーシップを組んでいます。あとはドイツやフランスでも展開しています。
日本に関しては、アメリカよりも人と人とのつながりや信頼関係が重視されているように感じているので、良い関係性を築けるパートナーがいれば、と思っています。まずは、信頼関係です。常に顧客のために、そして今後は大きな企業向けのサービスを拡大していくために、邁進していくつもりです。