Image: Reliant Immune Diagnostics
Reliant Immune Diagnosticsはスマートフォンのビデオチャットを活用することで、医師からの診断を自宅からでも受けることを可能にするアプリを開発。アプリの機能、ビデオチャットに搭載されたAIにより、患者の時間とコストを大幅に削減する。今回はFounder & CEOのHenry Legere氏に話を聞いた。

スマートフォンによる遠隔医療の可能性

―まずReliant Immune Diagnostics設立の経緯を教えてください。

 私が医療機関で働いていたころ、その医療機関の向こう9ヶ月間の診察予約がいっぱいになってしまっていました。また、アメリカ社会では多くの人が医療費の支払いに苦しみ借金を抱えているというケースがよくあります。

 これらの現状を目の当たりにし、患者の苦悩を解消するためにも、医療へのアクセスルートの増加、そしてコストの削減が必要だと痛感しました。

 現代では皆スマートフォンやApple Watchなどのテクノロジーを身につけていることが当たり前となっています。なので、これらの既に存在しているインフラ、そしてAIや機械学習などで人々と医療をつなぐことができれば、より発展した遠隔医療を提供することができると考えたのです。

Henry Legere
Reliant Immune Diagnostics
Founder & CEO
カリフォルニア大学バークレー校で化学と経済の学士、コロンビア大学で医師と外科医の博士号を取得。ハーバード大学で免疫学のフェローシッププログラムを終えた後にBrigrham and Women's hospital、Maas General Hospital、Boston Children's Hospitalの職員としてアレルギー科を再建。ホームタウンのテキサスに戻り、2016年にReliant Immune Diagnosticsを設立。

―具体的にどんなサービスを提供しているのですか。

 従来の遠隔医療よりも安いコスト、短い待ち時間で医師または看護師からの診断をビデオチャットを通じて可能にする「MDBox」というアプリを開発しています。

 24種類の訪問カテゴリーを作成し、カテゴリーを徐々に拡大させていっています。のどの痛み、インフルエンザ、嘔吐や下痢、副鼻腔の圧迫、痛み、急性腰痛などの一般的な症状から勃起不全や脱毛、PlanB(緊急避妊薬)のような緊急避妊のようなプライバシー性の高い症状に対する診断までを可能にしています。

 また、保険が無くとも診断を受けることができ、医師は皆、処方箋を付与する権利を持っているので、診断後には処方箋が指定した薬局へ送られます。

より効率よく多くの人々へ医療を提供するには?

―他社の遠隔医療サービスに比べた、「MDBox」の強みは何でしょうか?

 患者の方々には診断前に24種類のカテゴリーの中から症状を選択し、そして診断に必要な情報をできるだけ多く入力してもらいます。診断時にはAIがビデオチャットでの会話から情報を抽出し、確率論的エンジンが考えられる10の診断結果の提案をします。

 医師は提案された診断結果への同意とメモの記入だけをすれば良いため、通常であれば10〜20分ほどかかる診断後のチャートの作成を約30秒以下で作成することができます。

 診断後の治療プランも通常であれば数十分、長ければ数日待たなくてはならないのに対し、我々の技術を使えば診断終了から1分後には送ることができます。

 このように医師への負担を減らし、時間の効率化を測ることでより多くの患者への診断を可能にしました。また医師は、Uberの運転手のようにオンサイトでの予約がキャンセルされた際などの空き時間を使い、好きな時に診断をすることができます。

 これらの要因から当社のサービスの平均待ち時間は約5分、診断料金約50ドルと時間、コスト共に大幅に削減することを可能にしたのです。

―日本展開についてはどう考えていますか。

 アメリカの製薬会社とは既にパートナーシップを組んでおり、彼らの販売している薬にパートナーブランドとして「MDBox」の割引コードを載せています。つまり、薬の購入後、必要であれば「MDBox」で医師や看護師に薬品の用途などについて聞くことができ、これにより多くの人に薬の正しい使用用途や情報を知ってもらえると考えています。

 アメリカでは日本の製薬会社の薬も多く取り扱われているので、アメリカの製薬会社と同じような形でパートナーシップを組めればと考えています。



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