配送元とドライバーのマッチングアプリ
NEXT Truckingは配送元とトラック運送会社を直接つなぐマッチングアプリと、荷物のトラッキングができるサービスを提供している。アメリカでは今、トラックドライバーの不足が問題となっている。トラックドライバーがお金を稼ぐことが難しくなってきており、ドライバーのなり手が不足している。彼らのライフスタイルは過酷なもので、9ヶ月〜1年ものあいだ、家に帰ることができないこともある。「アメリカのトラック産業は800億ドルの規模があります。90%のトラック会社は小さく、彼らが所有しているトラックの台数は6台以下です。彼らが私たちのターゲットとしているマーケットです」とCEOのYan氏。
既存のシステムとテクノロジーの融合
プラットフォームの使い方はいたってシンプルだ。まず配送元がNEXT Trucking上にどこからどこまで配送するのか、そして金額を掲載する。その後、トラック運送会社がWeb上にあるオファーを選ぶと、マッチングが成立。配送元は運送中のドライバーを常にチェックすることができ、配送終了後、ドライバーは72時間以内に報酬を受け取ることができる。「既存の配送プロセスではブローカーに電話をかけて配送元とトラック運送会社をつなげますが、私たちは違います。ドライバーは自分が慣れている行き先の配送を簡単に選ぶことができます」。
NEXT Truckingは既存のブローカーのように配送元をサポートするカスタマーサービスも用意している。また企業規模の大きなクライアントにはサポートチームがあり、クライアントごとにより良いカスタマーサービスを提供している。
同社の特徴はエンジンの稼働状況等から自動的にデータを収集し、規定の労働時間を超えたドライバーはマッチングされない仕組みをとっている。またドライバーの持つ同社のアプリからもデータを取得し、ドライバーの状況を配送元は常に知ることが可能だ。Yan氏は「私たちのサービスは配送元に対してコスト削減するというよりも、配送フローのフレキシブルさと効率性を提供しています」と言う。
“トラックを持たない”トラック企業の最大手になりたい
アプリはまだ英語のみの対応だが、2018年末には他言語にも対応していく見通しだ。また日立製作所やシャープなどの日本企業がすでに利用しており、日本展開にも積極的である。「私たちには日本のクライアントがすでにいるため、彼らのニーズを理解し、良い関係を築くことができます」とYan氏。
今後の展望についても「私たちのゴールは、トラックを持たない、最も大きなトラック企業になることです。小さなトラック企業にパワーを与え、より収益を得ることのできるツールとテクノロジーを彼らに提供したいのです」と語る。