安心できるネットワークでマイクロサービスを
―どのようなサービスを提供しているのでしょうか。
企業がサービス同士で情報のやり取りをするのをサポートしています。従来は、企業がシステム開発をするときにモノリシック(一枚板)と言われる1つのコードベースで、1つの大きな技術チームが管理する方法がとられてきました。
ところが、これでは開発に時間がかかるうえ、柔軟に変化に対応させることができないので、個別に開発された小さなサービスを組み合わせて、たくさんの小規模のチームが対応することで一つのシステムを提供できるようにする「マイクロサービス」が増えてきました。
そうすると、この小さなシステム同士がそれぞれにコミュニケーションをとる必要が出てきます。私たちは、こうした内部の異なるサービスチーム同士がコミュニケーションをとるうえで、安全なネットワークを提供するAPIプラットフォームを提供しています。
Yahoo Japanなど大企業向けに提供
―どのような企業が顧客になっていますか?
オープンソースプラットフォームで4500万がダウンロードされていますが、Global 5000企業向けにAPIの構築を提供しています。日本でも大企業が顧客になっており、Yahoo! Japanはその1つです。
Image: Kong
APIマーケットプレイスが発端
―なぜこのビジネスをはじめたのですか?
もともとMashapeというAPIのマーケットプレイスを展開している会社で私はCTO兼共同創業者でした。Kongはマーケットプレイスを展開するための技術基盤だったのですが、私たちは2015年にこの技術を外に出すことにしました。
そこからKongは、オープンソースだったのでスタートアップ向け、デベロッパー向け、大企業向け…と適用されていきました。それで私たちは改めてKongをブランド化し、Mashapeは売却することにしました。
日本でのパートナーシップにも期待
―今後はどのような展開を考えていますか?
現在、すでにサービスコントロールプラットフォームとして、モノリッシュであろうが、マイクロサービスであろうが、サーバーレスであろうがサポートできる体制を作っており、すでにグローバルに展開しています。
これを続けながら、機械学習のようにどんどん出てくる新しいエコシステムにも対応していきます。日本にはすでに顧客がおり、どんどん広がっていますが、もっと多くの業種にアクセスする機会を与えてくれるようなパートナーとも連携していきたいと考えています。