Instrumentalは工場のプロダクト生産ラインに人間がいなくとも、検品・不良品の早期検出ができるボックス型の撮影機器とソフトウェアを提供している。

Anna Shedletsky
Instrumental
Co-founder & CEO
2008年、スタンフォード大学を卒業。2009年、同大学にてメカニカルエンジニアリングの修士課程を修了。2009年よりAppleにてiPodのプロダクトデザインエンジニアとして勤め、2012年よりApple Watchのシステムプロダクトデザインマネージャーを務める。2015年にInstrumentalを創業し、CEOに就任。

生産ラインに人間がいなくても検品可能

 Instrumentalは工場のプロダクト生産ラインに人間がいなくとも、検品・不良品の早期検出ができるボックス型の撮影機器とソフトウェアを提供している。

 現在、第四次産業革命が叫ばれ、大きな期待が持たれているが、Instrumental のCEOであるShedletsky氏は、「第四次産業革命」といったバズワードに対して、懐疑的な視線を投げかけている。「顧客が本当に気にしているのはビジネスとしての『結果』です。どれだけコストがかかるのか、どうコストを抑えるのかなど、目に見える現実的な結果を求めています」。

Image: Instrumental

欠陥検出のループから人間を解放する

 料金体系は一定期間に同じ金額をチャージするフラットフィー制となっている。「テクノロジー系スタートアップとしては珍しく、どんなに使用しても金額が変わらないAll you can eat(食べ放題)のようなプランとなっています」とShedletsky氏。

  製造業界でのオートメーション化は現在、人間がチェックしている生産ラインに急速にアプローチしてきているという。Shedletsky氏はオートメーション化の可能性についてこう語る。「私たちはプロダクトを生産していく上で、何度も欠陥を見つけ、直し、プロダクトのクオリティを上げるといった“ループ”に人間がいる必要をなくしたいと思っています。欠陥の検出はマシンやデータの方が優れています。マシンやデータが欠陥検出をすることで、人間は問題解決やエンジニアリングといった、より人間が優れている領域に集中できると考えています」。

 Instrumentalはすでに中国オフィスを開設し、プロダクトのアジア展開も行っており、日本市場にも関心が高い。日本の製造業者やサプライヤーとも接触したことがあり、Instrumentalが日本には必要だと確信しているという。「日本の製造業は“クオリティ”と称されるほど、製造されるプロダクトは高品質です。私たちはプロダクトの品質を保つことをサポートしていますから、私たちのサービスは日本企業と深く共鳴すると考えています」。

Image: Instrumental



RELATED ARTICLES
家を買って、直して、高く売る。アナログだった市場にテックの風 Backflip
家を買って、直して、高く売る。アナログだった市場にテックの風 Backflip
家を買って、直して、高く売る。アナログだった市場にテックの風 Backflipの詳細を見る
CO2を減らす発電所? ホンダも出資するドイツ発のReverion
CO2を減らす発電所? ホンダも出資するドイツ発のReverion
CO2を減らす発電所? ホンダも出資するドイツ発のReverionの詳細を見る
AI進化の鍵はGPUを「つなぐ」技術 BroadcomやGoogleの元エンジニアらが設立のEnfabrica
AI進化の鍵はGPUを「つなぐ」技術 BroadcomやGoogleの元エンジニアらが設立のEnfabrica
AI進化の鍵はGPUを「つなぐ」技術 BroadcomやGoogleの元エンジニアらが設立のEnfabricaの詳細を見る
Teslaでの開発経験を活かして創業、コネクテッドカーの未来を支えるSibros
Teslaでの開発経験を活かして創業、コネクテッドカーの未来を支えるSibros
Teslaでの開発経験を活かして創業、コネクテッドカーの未来を支えるSibrosの詳細を見る
企業データと生成AIを接続、「最も賢い同僚」を仕事中独占できる? MindsDB
企業データと生成AIを接続、「最も賢い同僚」を仕事中独占できる? MindsDB
企業データと生成AIを接続、「最も賢い同僚」を仕事中独占できる? MindsDBの詳細を見る
東京・大阪でも利用可能な旅行者の救世主 「観光地最寄りの店舗」に4ドルで手荷物を預けられるBounce
東京・大阪でも利用可能な旅行者の救世主 「観光地最寄りの店舗」に4ドルで手荷物を預けられるBounce
東京・大阪でも利用可能な旅行者の救世主 「観光地最寄りの店舗」に4ドルで手荷物を預けられるBounceの詳細を見る

NEWSLETTER

TECHBLITZの情報を逃さずチェック!
ニュースレター登録で
「イノベーション創出のための本質的思考・戦略論・実践論」
を今すぐ入手!

Follow

探すのは、
日本のスタートアップだけじゃない
成長産業に特化した調査プラットフォーム
BLITZ Portal

Copyright © 2025 Ishin Co., Ltd. All Rights Reserved.