新しいテクノロジーをGoogleのように検索
昨今、大企業は社内での新たなテクノロジー創出に苦労している。たとえ数億ドルの予算をR&Dや事業開発に割いたとしても、世界の最先端テクノロジーの進歩についていくことは容易ではない。そこで、多くの企業はオープンイノベーションに取り組み始め、外部から新しいテクノロジーそしてコラボレーションの機会を探している。
Ideapokeはこのような大企業に対して、新たなテクノロジーやソリューションの検索に特化したデータベースを提供している。Googleのような消費者向けのサーチエンジンは、テクノロジーパートナーや特定のソリューションを探すには適していない。一方、Ideapokeのプラットフォーム上であれば、特定のセンサーや化学化合物などを効率的に探索できるのだ。CEOのSahoo氏は「Ideapokeのプラットフォームは全ての情報が整理されています。キーワード、必要条件でテクノロジーやソリューションを検索することが可能です」と語る。
Image: Ideapoke
Ideapokeが提供する4つの機能
Ideapokeのプラットフォームでは4つの機能を利用できる。1つ目はテクノロジースカウティング(Technology Scouting)。利用者が必要条件を入力すると、プラットフォームが可能な限りこの条件に合ったソリューションを提示してくれる。そしてプラットフォーム上でそのソリューションを持つパートナーとつながることが可能だ。
2つ目はテクノロジーランドスケーピング(Technology Landscaping)だ。多くの企業がデジタルトランスフォーメーションを進める中、自社のいる業界には今どんなテクノロジーがあるのかを知ることは欠かせない。テクノロジーランドスケーピングを用いることで、業界に存在するテクノロジーを知り、それらをベースにしたプロダクトや戦略を立てることができる。
3つ目はビジネスユースケースアナリシス(Business use-cases Analysis)だ。多くの大企業は素晴らしいテクノロジーを社内にも保有している。ビジネスユースケースアナリシスは社内で開発したテクノロジーをどんなビジネスに応用できるのかを知ることができ、最終的に見込み顧客につながることも可能だ。
4つ目はエンタープライズコネクト(Enterprise Connect)だ。この機能は他3つの機能を使用して取得したデータやポートフォリオを管理できるコラボレーションソフトウェアだ。プラットフォーム上のこの4つの機能を利用することにより、企業は新しいテクノロジーを発見するだけでなく、パートナーと繋がり、新しいビジネス機会を得ることが可能となる。
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化学薬品や分子など、特殊分野のテクノロジーデータも提供
Ideapokeの特徴のひとつは、IT関連だけでなく、化学や食品などのテクノロジーも広範囲にカバーしている点である。「CrunchBaseなどはスタートアップのデータベースを提供していますが、その大部分はIT関連です。私たちの顧客のほとんどはITと関わりがないことが多いのです。ですから私たちはIT関連のテクノロジーだけでなく、化学薬品や分子、食品や飲料などのテクノロジーもカバーしています」とSahoo氏と話す。
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日本にオフィスを開設予定
Ideapokeはすでに日本企業の顧客を持っており、日本進出を本格的に準備している。Sahoo氏は日本展開についてこう語る。「私たちはJETRO(日本貿易振興機構)の支援を受け、近々、日本にオフィスを構える予定です。日本企業のお客様の助けも借りながら、日本でのビジネスの機会を増やしていきたいと考えています」。