住宅の間取り図をアップロードすれば、部屋にぴったりの内装をコーディネート
――まずはHomelane設立の経緯を教えてもらえますか?
きっかけは、私自身が住まいの内装や家具選びに苦労したことです。私はインテリアデザインのことはまったくわかりません。情報量が多く、専門的過ぎてついていけなかったのです。大きな買い物であるのに、買い手側に「予測不可能」な要素が多く、売り手側との間にギャップがあると感じました。
ちょうどそのころ、あらたなスタートアップの構想を練っていた時期でもあり、思い切ってこれまでのテクノロジー分野からまったく畑違いの業界に飛び出してみようと決意しました。
――御社ではどんなサービスを提供しているのですか?
簡単に言うと、インテリアと家具のオンラインサービスです。間取り図をアップロードしていただければ、専門のスタッフがお部屋にぴったりの内装をコーディネートし、設置後の3Dイメージ画像をご提示します。
我々が提供するのは素敵な住まいをプロデュースするサービスです。もちろん、色合いなどお客様のご要望はしっかりとお伺いします。
コロナ禍が追い風に。オンライン対応を好む顧客が増加
――ワクワクするようなサービスですが、競合はいますか?また御社ならではの強みなどはありますか?
家具付き住宅の多いアメリカと違い、インドは家を購入した後はすべて自分でインテリアや家具を決めなければなりません。ですので、我々の競合は各アイテムを個別に販売する企業になりますね。
また、当社ではご依頼いただいてから45日以内に完了しない場合には家賃をお支払いするという保証制度を設けています。これが、お客様からの信頼につながっていると思います。
幸か不幸か、新型コロナウイルスが感染拡大したことにより、対面接客よりもバーチャルを好む顧客や、在宅時間を豊かに過ごしたいと考える人が増えたことも追い風になっています。会社史上で最高の売上も記録しました。
アジアの発展途上国を中心にグローバル展開していく
――今後は海外展開も視野に入っていますか?
はい。すでにアジアで複数のマーケット評価を始めています。日本は住宅やインテリア市場がかなり進んでいますね。今はそれよりもインドネシアやマレーシアのような発展途上国に注目しています。
販売時や賃貸時に家具がついていないマンションや集合住宅も多いので、インドと同じ問題を抱えている点も、当社のソリューションが求められていると感じます。
――海外展開するにあたり、パートナーや資金調達など、どのようなリソースが求めらていますか?
我々はすでにプラットフォームやテクノロジーの構築を終え、カタログも充実し、バックエンドの準備は整いました。ですから、今後は我々のサービスを各国で配信・流通させるためのフロントエンドパートナーが必要となります。それこそが今後海外展開するうえで我々が求めるものです。
――最後に、長期的なビジョンを教えてください。
私のビジョンはシンプルです。すべて住宅所有者に対してプロセスや品質、価格、タイムラインなど、すべてを「予測可能」にしたうえで、素晴らしい住宅を提供することです。我々はそうした明快なソリューションを提供するナンバーワンブランドになりたいと考えています。