生鮮食品のピックアップ、保管、梱包、運搬を自動化
――まだローンチ前とのことですが、どんなサービスを開発しているのでしょうか。
私たちは、RoboFSというロボティクスを駆使した独自のサプライチェーンテクノロジーを開発し、生鮮食品のピックアップ、保管、梱包、運搬を自動化しようとしています。
――サービスの特徴は何でしょうか。
特徴は2つあります。1つは、先ほどお話ししたロボティクスを使ったフルフィルメントシステムです。これにより、低価格で高い品質のサービスを両立することができます。
もう一つは、ショッピング体験です。スーパーで売られている生鮮食品は、仕入れから時間が経過していて新鮮ではない場合もあります。私たちのサービスを使う場合、スーパーに卸す過程がないので、生鮮食品をより新鮮な状態で購入することが可能です。さらに、お客様の好みに合わせて注文ができるよう、ECの利点を備えながら、パーソナルなショッピング体験も重視しています。
ローンチ目前。日本市場参入も視野に
――今後の展望について教えてください。
現在、この業界には多くの課題があります。ある調査では、直近数ヶ月で83%の人が「生鮮宅配サービスに不満を感じている」と回答しています。 バックエンドの問題を解決した企業はまだありませんから、私たちにとっては今が絶好のチャンスです。それゆえ私たちは、お客様の購入プロセスの裏側にあるフルフィルメントに投資を行いました。
私たちは何年もかけて研究開発を進めてきました。今年にさらなる資金調達を行い、2021年には最初の本格的な施設を立ち上げる予定です。ゆくゆくは、大規模な卸業者と提携できるとよいですが、流通プロセスのライセンス化も私たちの戦略の1つです。
――御社は日本のトヨタ自動車からも出資を受けています。日本での展開の可能性はありますか?
理想は、日本全国にライセンス展開できるようなパートナーを見つけることです。現在、いくつかの日本企業と交渉を進めています。例えば我々に出資しているトヨタ自動車のような企業とパートナーシップを組むのも1つです。
ライセンス展開は、国単位ではなく都市単位で進めるのが通常です。しかし、日本のサプライチェーンは非常に特殊なこともあり、日本全体での包括的なライセンス展開を行いたいと考えています。