ソフトウェアのみで現在と未来のリスクに対応
―まず、あなたの経歴を教えてください。
私はイスラエル軍の8200部隊からキャリアをスタートさせました。その後、Aladdinという会社で働きサイバーセキュリティのキャリアを積みました。Aladdinは後にSafeNet、そしてGemaltoに買収され、6年間そこで働き、工学の学位も取得しました。
転職したNokia NetworksでSprintのLTE契約のプロジェクトに関わりました。丁度SoftBankのSprint買収と重なったため、SoftBankも取引に深く関与していました。
その後、イスラエルのスタートアップの支援をし、MBAも取得しました。在庫管理プラットフォームのCEOも務め、そして、2018年にCEOのMoti Shkolnik、CTOのOrr Chenと3人でFiredomeを設立しました。
―Firedomeのプロダクトとその機能について教えてください。
Firedomeのプロダクトは、IoTメーカー向けのソフトウェア・ソリューションで、エンドポイント保護を行っています。「検出」「防止」「レスポンス」の3つを行っており、テクノロジーそのものはデバイス上のソフトウェアを基礎としていて、バックエンドのクラウドはAIを基礎としています。
デバイスまたはデバイスが利用しているネットワークのあらゆる異常に対処できます。私たちのソリューションは何か疑わしい動きがあった際にすぐに対応を開始します。
―競合他社にはない、御社の強みはどのような点でしょうか。
一つ目はソフトウェアのみのため、すでに出荷されているデバイスをサポートできる点があります。第二に、ダイナミックなソリューションで、ゼロデイアタックにもすぐさま対応します。今日分かっているサイバーの脆弱性とサイバー攻撃だけでなく、将来起こりうるものにも適応できることが我々の強みです。
―ビジネスモデルは、どのようになっていますか?
SaaSと永久ライセンスの両方用意しており、顧客が最適なものを選べます。
Image: Firedome
IoTデバイス・セキュリティのスタンダードを目指す
―中期目標と長期的なビジョンを教えてください。
長期的なビジョンは、IoTデバイスの最高のセキュリティのスタンダードになることです。消費者向けのデバイスから事業を産業用IoTへ拡充したばかりです。ですので短期的には、インストールされているベースの拡大とプログラムの調整が目標です。
―アメリカ以外への拡大や日本市場に参入するにあたり、どのような支援を期待しますか?
米国以外にも取引がありますが、現時点では主に米国に集中しています。欧州やアジアの国際企業の米国法人と、まず取引を開始するという形です。大きな市場が、ヨーロッパにあると考えています。ちょうどバルセロナで開催されたイベントに参加したばかりです。CES Asiaにも参加予定です。
私たちのフォーカスはIoTメーカーです。消費者向け製品だけではなく、産業分野を含む、あらゆるタイプのIoTメーカーが対象です。
―日本の読者にメッセージはありますか。
サイバー犯罪は増加しており、規制が始まっています。企業はデバイスにサイバーセキュリティを導入し、簡単にハッカーの標的にならないようにすることで、ブランドやユーザーを保護することをお勧めします。