Everactiveはバッテリーを必要としないセンサーを開発し、製造業などにエンドツーエンドのIoTサービスを提供している。今回は同社でビジネス人材として、エンジニアと社外との橋渡し役をするBrian Alessi氏に聞いた。

バッテリー不要のワイヤレスセンサー

―事業内容について教えてください。

 動作にバッテリーを必要としないワイヤレスセンサー、つまり自己出力型の小さな電子デバイスを開発しています。人がいかに頻繁にデータを送信するようになったかを考えれば、データ送信がバッテリーなしでできるようになれば、はるかに楽になるうえに、より少ない予算で稼働できます。

―プロダクトはどのように使うのでしょうか。

 製造業の場合は、蒸気設備、モーター、ポンプ、コンプレッサーなどの工場設備に取り付け、オペレーションデータを常時取得します。データはクラウドに送信されてバックアップされ、ユーザーに送られます。従来のバッテリーを必要とするセンサーより、はるかにデータ分析が効率的になります。

Brian Alessi
Everactive
Director, Corporate & Product Marketing
Grand Thorntonでコンサルタントを経て、University of Vrginia Darden SchoolのMBA卒。2014年にMBAインターンとしてEveractiveに参画し、ビジネスディペロップメント・ファイナンスのマネージャーを経て、2018年に現職。
 

製造業から金融機関まで活用

―どのような業界で活用されているでしょうか。

 製薬、食料品、飲料、石油化学など、多種多様な産業の工場で活用されています。

 製造業の他にも、モルガン・スタンレーのような金融機関も活用しています。金融機関には工場はありませんが、複数の建物を所有・管理しており、これらの建物は蒸気設備やモーターなどを備えています。施設管理チームがEveractiveのセンサーに大変注目し、活用するようになりました。

―国際展開に関心がありますか。

 はい。現在は売上の大半が米国内ですが、グローバル展開にも興味があります。

―日本で展開するとなれば、何が必要だと考えていますか。

 良い投資家、協業企業、ユーザーを必要とします。当社はまだアーリーステージで、投資家の力を必要とします。より成長すれば、新たなユーザーを獲得でき、協業企業が現れることで、一層成長できると考えています。

ワイヤレスセンサーはサステナブル

―当面の目標と、長期的な目標を教えてください。

 当面は産業のモニタリングビジネスの成功形を確立するのが目標です。われわれのビジネスをしっかりと確立させ、バッテリー問題を解決していきたいと思っています。

 顧客のコスト削減、エネルギー、CO2の削減などのサステナビリティゴールの達成を支援していきたいです。

 長期的には、BtoBという枠組みを超えて、BtoCまでカバーするような技術のプラットフォームにしていきたいと考えています。



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