Data-as-a-Serviceを提供
DremioはData-as-a-Service(ネットワークを介してデータを収集・管理・提供するサービスモデル)プラットフォームを提供している。データアナリストやデータサイエンティストは、企業のより良い意思決定やサービス・プロダクトの品質向上などのために、日々社内外のデータを収集・分析している。しかし、データソースは数多くさまざまな場所に点在しており、本当に企業に合ったデータをすぐに見つけ、分析することは容易ではない。そこで必要なのは、企業が必要としているデータを迅速に発見でき、それらを的確に整頓してくれるツールである。それがDremioの提供しているプラットフォームだ。
CEOのShiran氏はDremioのサービスの意義についてこう語る。「私たちのソリューションの目的は、整理されたデータを企業に届け、簡単にデータを利用できるようにすることです。現在、ビジネスアナリストやデータサイエンティストはTableau SoftwareやPython for Analyticsなどのツールを用いデータを分析しています。またデータを応用するのはエンジニアの仕事となり、彼らの仕事量は多く、すぐに取り掛かることは難しい状況です。Dremioは社内の人間全てが必要とするデータにアクセスできるようにしているのです」。
複数のプロセスを一つのプラットフォームで
通常、データ分析をする際は、企業が複数のプロダクトを購入し、データエンジニアを雇わなければいけない。しかし、Dremioは同社のプラットフォームのみで全てのプロセスを完結できるようにしているのが特徴だ。「Dremioは新しいタイプのカテゴリーの企業です。私たちのサービスはいろいろな要素で構成されています。データ作成、クエリ(データ要求)の加速などです。私たちはこれらのことが全て統合された経験をお客様に提供しています。例えば、Dremioはデータ作成時に同じものを複数作ることはありません。ですから、セキュリティや管理リスクを伴うようなデータが社内に重複して存在することがないのです」とShiran氏。
Fortune 500企業など顧客多数
Dremioはサービスをオープンソースの「コミュニティエディション」と企業向けで有料の「エンタープライズエディション」の二つのモデルで提供している。オープンソースは無料、エンタープライズは1契約ごとに年間1万2000ドルという料金体系だ。
Shiran氏は「私たちは一年前にステルスモードを脱し、オープンソースをローンチしました。すでに何千もダウンロードされています。またセキュリティ機能などが含まれているエンタープライズモデルもすでにFortune 500企業やGlobal 2000企業など世界中で利用されています」と話す。
Shiran氏は日本をアジアで最大の市場として見ており、日本展開にも取り組んでいる。「私たちのサービスは、企業で働く人々がデータをスプレッドシートへダウンロードし、全員にメールでシェアするようなワークスタイルを変え、データに全員がアクセスでき、ユーザーが何をしているのか把握できるようにします。これは日本企業が求めているものだと確信しています」。
またShiran氏は前職で日本展開を行った経験から、言語の壁は日本展開の障壁としては小さいものだと考えている。重要なのは適切なパートナーと販売代理店を見つけることだという。