人材の適正なマッチングのために
―創業の経緯を聞かせていただけますか。
私達は、役割を満たす適正なスキルのある人材の採用に関心を寄せてきました。たとえトップクラスの大学から最高の人材を採用しても、凡庸な人材やローパフォーマーにとどまることが多々あったことを認識しています。
例えば、データサイエンスは2010年頃にはなかった概念でした。そこで私達は、データサイエンス人材には、数学と統計学を主専攻、コンピュータサイエンスとプログラミングを副専攻にしたPhD人材を採用しました。しかしこれは私たちが期待していた適正なマッチングとはかけ離れた結果に終わりました。
そこで私達はタレントアナリティクスのプラットフォームを作りました。
1分で求職者を評価
―サービスの内容を教えていただけますか。
当社のサービスは、人材のライフサイクルマネジメントのペインポイントであるソーシング、スクリーニング、エンゲージングにフォーカスします。企業が採用の段階で適正な人材を採れなければ悪夢となります。タレントアナリティクスによって形成した情報を、人事権のあるマネージャーや、ジョインするチームの同僚に共有します。この人材に対して、どうモチベーションを起こさせるべきか、コミュニケーションを取るべきか、といったことです。
―どのように分析し評価しているのでしょうか。
対象者の色彩への反応に基づいて、対象者の働き方、学び方、相性を1分で評価します。エスニシティ、ジェンダー、年齢の違いによるバイアスのかからない評価をすることができます。
すでに日本展開を開始
―国際展開はしていますか。
現在、日本、インド、カナダで展開しています。南米でも展開予定です。
―日本展開ではどんな経験をされましたか。
システムインテグレーターのネットワンシステムズと協業して日本市場にプロダクトを投入したほか、太陽グラントソントンとも協業しています。日本でも事業が早く成長するように、戦略的パートナーや戦略的出資者を求めています。なかでも人事関連企業に注目しています。
―当面の目標と、長期的な目標を教えてください。
当面の目標は、求職者を評価するシステムとして企業と働く人の双方にとってプラスとなることです。長期的には、7~10年後に広く活用されているように、と考えています。