誰にでもすばらしいプレゼンを作成してほしい
2018年にローンチしたBeautiful.AIはデザイナー、エンジニア、そしてシリアルアントレプレナーのMitch Grasso氏の発案によって生み出された。
クラウドベースプレゼンテーション、コラボレーションプラットフォームSlideRocketを設立したあと、Grasso氏は彼のユーザーが持つ共通の課題に気づいた。それは多くの人がSlideRocketを楽しんで利用しているにも関わらず、とてもひどいプレゼンテーションを作成しているということだった。情熱を持ってプレゼンテーションを作成しているかいないかに関わらず、デザインの勉強をした人はとても少なかった。そしてデザイン経験が少ない人にとってプレゼンテーションを作成し続けることはストレスがたまるものだった。
このGrasso氏の気づきからソフトウェアの不可欠な部分としてデザインAIを備えた、クラウド対応のプレゼンテーションプラットフォームBeautiful.AIが生まれた。
Beautiful.AIによってユーザーはフォーマットに苦労することなく、自由にユーザーの持つデータを入力して、素晴らしいプレゼンテーションを作ることができる。Grasso氏は「デザインの民主化(democratize design)はユーザーが苦労することなく理想的なプレゼンテーションを作成できるパワーを与えています」と語る。
データを入力するだけでプレゼン資料が作れる
多くの人がどのプレゼンテーションレイアウトがオーディエンスにとって良いか、自身のアイデアを効率的に伝えられるのかわからない。しかし、デザイナーの経験を持つGrasso氏にはとても良いアイデアがあった。「ベストプラクティス」だという彼のプレゼンテーションフレームワークを使い、Grasso氏と彼のチームはユーザーのクリエーションプロセスを通してユーザーを導くプラットフォームを開発した。
多くのレイアウトから選択できる機能がありながらも、ユーザー自身のデータと結論を入力できる自由から、Beautiful.AIはユーザーに実績があり、保証されたクリエイティブ的アプローチとまっさらなキャンバスのような柔軟性を提供している。
さらにGrasso氏が「スマートテンプレート」と表現する様々なレイアウトオプションは、色々な場面で使用できるテンプレートだという。Beautiful.AIのテンプレートはデータプレゼンテーションから比較分析プレゼンテーションまでと幅広く利用可能だ。ユーザーは情報を入力するだけ。後のことはスライドが勝手にデザインしてくれる。Grasso氏はこう語る。「あなたはストーリーを語るだけで良い。私たちがそれを美しく仕上げる」。
よりユーザーに役立つサービスの提供へ
Beautiful.AIのサービスは現在、無料で利用可能だが、彼らは他のSaaSモデルと同じような「プロ」パッケージを提供することを目指している。プロパッケージにはAIがプレゼンテーションをデザインするだけでなく、企業独自のフォントのアップロードやオーディエンスのプレゼンテーションへの反応を分析したフィードバックなどユーザーに役立つサービスが含まれる予定だ。また一人のユーザーが無料で作成できるプレゼンテーションの数を制限することも検討しているという。
Beautiful.AIの未来
2018年2月のローンチ後、Beautiful.AIはすでに190カ国でユーザーを獲得している。そのため、同社は地理的なビジネス拡大よりもサービス提供を拡大しようとしている。プレゼンテーション作成はビジネスマンが対話型プラットフォームにデザイン原則を統合させることから受ける恩恵の一つにしかすぎない。しかし、世界中で多くのユーザーを獲得するにはUIをより様々な言語に対応させる取り組みが必要だ。