Apple、Googleを経て創業
―どのような経緯で起業をしたのでしょうか。
AppleやGoogleなどでカメラやセンサー、映像アルゴリズムなどに長くかかわっていましたが、3年前に創業しました。AIや高度なセンサーによって自動化された店舗を実現しています。どんな規模の小売店にも対応ができ、無人で24時間営業が可能になります。
Amazon Goの競合である小売と協業
―Amazonの自動化店舗、Amazon Goが競合になりますね。
ある意味ではそうですが、Amazonは多くの小売業者自体が競合です。私たちはこうした多くの小売業者とパートナーを組み、彼らへソリューションを提供しています。小売業界でもっとも巨大なプレイヤーの1社と自動チェックアウトシステムで契約をしたちょうどその頃に、Amazon Goがアナウンスされました。
Image: AiFi
シミュレーションが鍵
―カメラはあまり多くないように見えますが、どのように自動化を可能にしているのでしょうか。
カメラのスペックもありますが、むしろポイントはアルゴリズムとコンピューター上のモデルにあるかと思います。データを取得するうえでシミュレーションをしているのですが、これにより膨大なデータがなくても現実のシナリオに対応ができるようになっています。
店舗設計を手がける
―ソフトウェアが重要ということですね。
我々は、この分野で総合的な解決策を提供している唯一の会社だと思っています。実際には店舗設計そのものを手がけていて、小規模店舗をスタンドアローンで提供できます。たとえば大学の中、駅の中、郊外などで、人を配置するのには経済的合理性がないような場所に小規模店舗を置くことが出来ます。いずれ店舗規模は広げていくつもりですが、小規模から始めるのがよいスタートだと思いました。
駅やガソリンスタンドの小規模店舗
―名前を出せる顧客にはどのような企業がありますか?
欧州の小売大手Carrefourが鉄道の駅での小規模店舗に展開してくれることを決めました。ベイエリアで数百のガソリンスタンドを展開しているLoop、ポーランドの小売大手Zabukaなどが我々の顧客です。
日本の不動産業や小売業とコラボも
―グローバルに展開しているのですね。
まずはアグレッシブな業者から展開していますが、日本や中国、東南アジアで広まらない理由はないと思います。店舗規模についても、小規模店舗からコンビニエンスストア、それから近所のスーパーという形で一歩一歩進めていきたいと思います。日本の小売業者や不動産系企業とのパートナーシップにも興味があります。