一流美容ブランドと密接に協力し、オンライン上で消費者とメイクアップアーティストやスキンケアアーティストなどの専門家を繋げるコミュニケーションソフトを開発するMagnet Beauty。CEOのTom Ku氏に話を聞いた。

オンラインでエキスパートとコミュニケーションがとれる

―Magnet Beautyの設立の経緯を教えていただけますか。

 私たちは化粧品ブランドのM・A・Cと非常に密接に仕事をしています。彼らは世界中に約27,000人のメイクアップアーティストを抱えており、美容、アドバイス、メイクアップ、スキンケアのために顧客にサービスを提供しています。その際には、会社員や社員だけでなく、社員自身の間でもコミュニケーションの必要性があります。メイクアップアーティストたちは、新製品、新しいアプリケーションなどについてお互いに話し合っていますが、彼らはFacebookやInstagramで公然とそれを行っていました。

 なので、企業の機密情報が競合他社を含めた他のすべての人に利用されていたことを意味します。そして、私たちは、彼らから社内のコミュニケーションや重要な製品情報、顧客情報を提供できるソフトウェアを作ってほしいと頼まれました。それがMagnet Beautyの設立のきっかけです。

Tom Ku
Magnet Beauty
CEO
クランフィールド大学でインターナショナルマーケティングの修士号を取得。Quaartz.comとCerfidiaでCEOを、Enterorise Magner SolutionでSenior Vice Presidentを経た後、Magnet BeautyのCEOに就任。

―Magnet Beautyのプラットフォームについてお聞かせください。

 消費者は路面店などのオンサイトのお店に入った際には、多くのサポートを受けることができます。例えば、誰かが化粧をすることや商品を選ぶことを手伝ってくれたり、場合によっては、彼らの母国語を話せる人がいて、特定の問題を手助けしてくれるかもしれません。

 しかし、オンラインの場であると、閲覧できるのはただのカタログや製品の価格設定だけであり、サポートは特に存在しません。何か質問がある場合は、行き詰ってしまい、オンラインショッピングは消費者にとってレビューを読んだり、製品の説明を読んだりする以外には、全くに交流性がないのです。

 私たちは、「メイクアップアーティストとスキンケアアーティスト」と呼ばれる人たちが、お客様とコミュニケーションをとるためのコミュニケーションソフトを提供しています。

 基本的にはライブで1対1のコミュニケーションが可能で、メイクアップやスキンケアに精通した美容師やエステティシャンが、オンラインで美容製品を購入している消費者に対してライブで直接質問に答えることを可能にしています。また、電子メールや画像、ビデオ、製品情報を送信することができ、カートの中で商品を選択して購入してもらうこともできます。

Uberモデルで顧客満足度を向上

―消費者の需要と従業員の供給のバランスはどのようにコントロールされていますか。

 私が「Uberモデル」と呼んでいるものと非常に似ていますが、私たちはウェブサイトを運営していて、Facebookのようなソーシャルメディアサイトも含めて、ユーザー数、訪問者数、質問を持っている人の数を計算し、需要の数を監視する方法を持っています。需要が高くなり、待ち時間が増加し始めたら、従業員を増やします。

 また、私たちは、待機している従業員に対しリワードを与えるモデルを採用しており、需要に対し供給が間に合わないようにならない工夫をしています。

―Magnet Beautyのサービスは他のEコマースの業界にも転用できると思いますが、なぜ美容とメイクアップ業界に特化させているのですか。

 美容とメイクアップ業界のオンラインショッピングはまず第一に、本当に過疎化しています。そして、異なる美容ブランドのウェブサイトを見ても、ほとんど違いがわかりません。特定の口紅を見ても、本当に違いがないんです。

 2つ目は、1つの業界に対して正しいやり方を見い出すことが出来れば、次の業界に進むことができると考えています。ファッションや電子機器などの店頭でも、製品や業界に精通するアーティストや技術者の専門家がいます。そういった点では、美容はファッションや電子機器とそう遠くないものです。そして、消費者がより多くのオンライン小売を経験し始めることで、私たち自身のビジネスを拡大することができると信じています。

―COVID-19の影響はどうお考えですか。

 コロナウイルスの影響によって人々は、人々が店舗に入ることが困難になっています。小売業の在り方は根本的に変わるでしょう。特にメイクアップでは、テスターなど誰かがすでに試した口紅を試すということは無くなるでしょう。

 そして、オンラインショッピングでの習慣が変わると思います。メイクアップなどのような仕事は無くなることはないと思いますが、店舗へ訪れる人が減るので、劇的に減ると思います。では、そのプロフェッショナルはどこに行くのでしょうか?私たちは彼らを雇って、オンラインで仕事ができる環境を作っていきたいと思っています。

―日本やアジア展開について教えてください。

 私たちはもちろんアジアのブランドにも目を向けています。日本や韓国のブランドはアメリカでとてもうまくいっています。

 もしインターネットで購入できるものであれば、パートナーシップを組みサポートをしたいと考えています。



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