Image: Sumit Saraswat / Shutterstock
8月15日はインドの独立記念日です。イギリス領からの独立以来、輸入代替工業化政策を進めてきたインド。近年はアメリカ、中国に次ぐ世界第3位のスタートアップ大国として躍進し、世界の投資マネーが集まっています。国連が2022年7月に発表した報告書によると、現在インドの人口は14億1200万人で世界第2位。2023年には、中国を上回って世界最多になると推計されており、巨大市場としても引き続き注目されます。そんなインドでテクノロジーを使って社会変革を実現しようと勃興するスタートアップを紹介します。

インドの誰もが利用できるように 目指すは「保険の民主化」

アプリで手軽に保険を検索、購入 アドバイザーと消費者つなぐプラットフォーム インドのインシュアテックTurtlemint

インドのインシュアテック、Turtlemintは、自動車保険、バイク保険、医療保険、生命保険の検索から購入までオンライン上でできるプラットフォームを運営する。消費者はモバイルアプリを通じて、保険アドバイザーの説明を受けながら、検索から購入まですべてのプロセスをわずか数クリックでできるというものだ。同社は2015年に創業し、累計資金調達額は1億9700万ドル(約268億円)に上る。インドの保険流通のギャップを埋めたいと開発したプラットフォームについて、Turtlemintの共同創業者でCEOのDhirendra Mahyavanshi氏に紹介してもらった。

「便利で安い」二輪車のライドシェア 100都市で利用可

2000万人利用の「バイクタクシー」 インド地方都市もカバー 二輪車の小回りで渋滞問題に挑む Rapido

Rapido(本社:インド)は二輪車によるライドシェアビジネス「バイクタクシー」を展開するインド生まれのスタートアップである。米ライドシェア大手Uberなどと違い、二輪車にこだわったRapidoは富裕層や大都市だけでなく、中流階級や地方都市の人々のニーズに着目し、取り込んだ。既存大手のライドシェアに迫る勢いでシェアを伸ばすRapidoとはどのような企業か。その戦略や特徴について、共同創業者のPavan Guntupalli氏に話を聞いた。

インドのオンライン中古車売買市場で、80%のシェア

中古車売買はこれ1つで完結。インドの自動車オンラインマーケットプレイスDroomが強い理由

インドで自動車やバイクなど中古車売買マーケットプレイスを運営するDroomは、デジタルガレージや豊田通商など日本の投資家からも熱い視線を集めるスタートアップだ。自動車ディーラーから中古車情報をデータベースに集め、インド最大級の自動車オンラインプラットフォームを築いた。このプラットフォームは、車の売買だけでなく、車両検査やローン・保険の手配、購入した車両を自宅まで届ける配送サービスまで対応し、車の売買に必要なサービスを、オンライン一つで完結できるようにした。インドのオンライン中古車売買市場で、80%のシェアを持つというDroomの強さの秘訣について、創業者のSandeep Aggarwal氏に話を聞いた。

米中に次ぐ世界第3位のスタートアップ大国・インドが強い理由

現地VCが語るインド&東南アジア スタートアップエコシステムの現在

アメリカ、中国、イスラエルに続くイノベーション拠点として世界的に注目されているのが、インドと東南アジアである。日本企業がやや出遅れた感のある中、世界の投資マネーが集まっており、マーケットはすでに成熟期を迎えているという。現地の最新状況はどうなっているのか。インド・東南アジア地域に特化したベンチャーキャピタルであり、「日本企業とアジアとのゲートウェイ機能」をミッションに掲げて活動するリブライトパートナーズの代表取締役・蛯原健氏に聞いた。

農家が直面する貧困問題の解決へ 新たなプラットフォーム

現地VCが語るインド&東南アジア スタートアップエコシステムの現在

肥料、農薬、種子から農業機械に至るまで、農業に必要なものを販売するインドのスタートアップ、AgroStar。農業資機材の流通プラットフォームを提供し、アプリのダウンロード数は500万件以上に上る。生産農家がAgroStarを選ぶ理由は、オンラインの購入目的だけではない。その高品質な保証と適正な価格、製品の入手しやすさ、無料で受けられる栽培技術のアドバイスなど、顧客サービス重視の姿勢があるからだ。同社のサービスを利用することによって、収益アップに成功した生産農家もあるという。AgroStarの共同創業者でCEOのShardul Sheth氏に、一般的なECサイトと何が違うのか話を聞いた。

AI活用 水産物の需要と供給のギャップを埋める

サステナブルな水産資源の流通を支える 漁業者と小売業者を結ぶB2Bマーケットプレイス Captain Fresh

Captain Freshは、水産物の需要と供給のギャップを埋めるため、漁業者と小売業者をつなぐB2Bマーケットプレイスを運営するインド発のスタートアップだ。2022年3月には、シリーズCでTiger GlobalやProsus Venturesなどから5750万ドルを調達した。AIをはじめ最先端のテクノロジーを活用して、食品流通のムダをなくしたいというCaptain Fresh創業者でCEOのUtham Gowda氏に事業の概要について聞いた。

小さな町に住む人々の暮らしをインターネットによって変えたい

コミュニティの力をECに活かせ。インド農村部で急成長するECプラットフォーム「CityMall」

インドの地方都市や低所得者をターゲットとするEコマース企業、CityMallは、個人や零細企業がWhatsAppに仮想ストアを立ち上げるプラットフォームを築いた。巨大ECとの違いは、彼らが地方の町や農村部にしっかり根付いたコミュニティリーダーの力を借りて、信頼関係のうえに販売流通網を構築したことだ。インターネットの力で地方に眠る低所得者のパワーを解き放ちたいという創業者のAngad Kikla氏に、コミュニティパワーを活用したEコマースとはどのようなものか話を聞いた。

テクノロジーで物流改革に挑むユニコーン

低価格でハイスピードな配送サービスを実現。インドの物流業界を改革するRivigo

長距離トラック等のドライバーが家に帰れないという問題は、日本だけでなくインドでも共通している。インド発のスタートアップRivigoは、テクノロジーの力を使い、物流改革をもたらそうとしている。今回は創業者でCEOのDeepak Garg氏に詳細を聞いた。

アプリだけで車の売買を実現 急成長の市場でシェア拡大へ

インド全土で大ヒット中―オンラインの中古車販売の「CARS24」が2億ドル調達

ディーラーに訪れることなく完全にオンラインで車の売買ができる、インドの自動車マーケットプレイス「CARS24」。効率的に中古車売買ができるプラットフォームを提供し、急速な発展を遂げるインドの自動車市場とともに急成長しているユニコーン企業だ。共同創業者でCEOのVikram Chopra氏にその事業内容とテクノロジー、将来戦略について聞いた。



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