TECHBLITZ編集部では今回「CVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)」に焦点を当て、代表的なCVCを業界別に紹介する「CVC トレンドレポート vol.2」を作成しました。

※「CVC トレンドレポート vol.1」レポートも入手が可能です。

このトレンドレポートでわかること

●カテゴリー別CVC紹介(IT・セキュリティ・通信、建設・不動産・スマートシティ、農業・フード)

※今回TECHBLITZ上で配布する「CVC トレンドレポート vol.2」レポートは一部項目のみの短縮版となります。下記コンテンツを含んだ完全版は「BLITZ Portal」会員のみに配布いたします。
[完全版で追加される内容]
・カテゴリー別CVC紹介(ヘルスケア、業務効率化ツール、広告・マーケ・コンシューマー)

成功している大手企業とスタートアップの関係とは?

 本レポートでは、トレンドレポート「CVC トレンドレポート vol.1」に続き、大手企業のCVC活動を取り上げます。

 興味深いことに、McKinseyの調査*によると、上図にあるように最初の3回の資金調達ラウンドでCVCから出資を受けたスタートアップは、ベンチャーキャピタル(VC)からの出資のみに頼るスタートアップに比べて、Exitを成功させる確率が高いことが明らかになっています。また、より早い段階でCVCからの支援を受けるほど、Exitの可能性が高まるという結果も示されています。さらに、CVCからの支援を受けたスタートアップは、倒産する割合も低いことがわかりました。端的にまとめると、CVCがラウンドに参加するスタートアップは、成長しやすく、失敗しにくいということです。

 近年では、大手企業とスタートアップがお互いの強みを活かして協力することの価値が認識され、両者の間に共有されるようになっています。それでも、双方の優先事項や利害の不一致から、衝突が起こることもあります。たとえば、上述のMcKinseyの調査報告では、大企業がCVC活動に求めるものとして下記の項目が挙げられています。

● 市場の洞察や最先端のアイデア
● 新製品・技術へのアクセス
● 能力構築やエコシステムへの参加機会
● 戦略的オプションの確保

 他方、スタートアップの側がCVCの魅力として挙げた点は次の通りです。

● 潜在的な新規顧客の獲得
● 流通チャネルへのアクセス
● ブランド力

 企業間のパートナーシップは、よく結婚にたとえられます。トルストイの小説『アンナ・カレーニナ』の冒頭「すべての幸せな家庭は似ている。不幸な家庭は、それぞれ異なる理由で不幸である」から生まれた「アンナ・カレーニナの法則」にのっとると、失敗の理由は様々考えられるものの、成功している大手企業とスタートアップの関係にはなんらかの共通点を見出すことができそうです。たとえばMcKinseyは前述の調査を通して、双方にとって実りある、持続的な関係を築くためのポイントとして下記の項目を導き出しています。

● パートナーシップの明確なビジョンと戦略的目標を設定すること
● 具体的な投資テーマを設定し、それを実現するための最適なターゲットを特定すること
● CVCプログラムの運営モデルを具体的にすること
● ビジネス目標に明確に結びついた客観的な成功指標、すなわち主要業績評価指標 (KPI) に関してスタートアップと合意すること
● 単に資金を提供するだけでなく、ナレッジ、顧客やパートナーとの接点、ビジネス展開のための助言やサポートを提供すること

 後編となる本レポートでは、IT・セキュリティ・通信 / 建設・不動産・スマートシティ / 農業・フード / ヘルスケア / 業務効率化ツール / 広告・マーケ・コンシューマー分野**において、CVC部門を設置し(John Deereを除く)、上記の項目を意識した取り組みを展開している大手企業とその活動内容を紹介します。前編の「CVC トレンドレポート vol.1」とあわせて、是非ご覧ください。

*Source & Image: McKinsey, "How to make investments in start-ups pay off"

**今回TECHBLITZ上で配布する「CVC トレンドレポート vol.2」は一部項目のみの短縮版となります。下記コンテンツを含んだ完全版は「BLITZ Portal」会員のみに配布いたします。

関連レポート
CVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)とは?【CVC トレンドレポート vol.1】

カテゴリー別CVC紹介

 「CVC トレンドレポート vol.2」は、以下の画像の内容で構成しております。そのうち読者の皆様がフォームから入手できる短縮版では、冒頭の「Overview」と「カテゴリー別CVC紹介」の一部をご提供しています。

 日本企業が現状のトレンドを予測するうえで、またオープンイノベーションの進め方を考えるうえで、本レポートをお役立ていただければ幸いです。

 「CVC トレンドレポート vol.2」をご希望される方は、「レポートを入手する」より資料請求をお願いします。

※今回TECHBLITZ上で配布する「CVC トレンドレポート vol.2」は一部項目のみの短縮版となります。完全版は「BLITZ Portal」会員のみに配布いたします。

※新規事業開発、R&D、オープンイノベーション、商材発掘などを行う事業会社、政府系機関(行政含む)、CVC、VC、メディアに限りお渡しさせて頂いております。サービスプロバイダー、弊社と同業種の方等へのお渡しはお断りさせて頂く場合があること、ご了承ください。



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