Image: Alpaca
個人投資家や小規模ヘッジファンド向けにアルゴリズム取引を扱うAPIを提供しているAlpaca。コミッションフリーの取引で若い世代を取り込もうとしている。CEOのYokokawa氏に話を聞いた。

Yoshi Yokokawa
Alpaca
CEO & Co-founder
慶応義塾大学卒、リーマンブラザーズ、野村證券などを経たのち、個人としてデイトレーディングをした経験から、現在のAlpacaの前身となる小さなソフトウェア開発会社をアメリカと日本の共同創業者とともに開始。2015年にAlpaca創業、CEOに。

個人投資家や小さなヘッジファンドにもプロセス自動化を支援

―Alpacaは日本でも事業を展開しています。米国のAlpacaとはどのような関係にありますか。

 AlpacaJapanは大企業向けに、AIとビッグデータ技術を活用した金融プロダクトの開発をしています。米Alpacaは小規模事業や個人向けの安全なブローカーディーラーで、日本とは全く異なる事業をしています。同じ名前がついていますが、異なる二つの会社があるということで、私自身は現在、日本側には基本的にかかわっていません。

―米Alpacaを立ち上げた背景を教えてください。

 コードを書ける人がどんどんトレーディングの分野に入ってきており、価格の動きを追って株の売買をするといったプロセスが全て自動化され始めています。大きなブローカーやヘッジファンドは予算が大きいので、自分たちで自動化を進めることができます。私たちは、個人投資家や小さなヘッジファンドにもその機能を提供したいわけです。

オンラインコミュニティはどこに住んでいるかは関係ない

―今後事業をどのように拡大していく予定ですか。

 トレーディングのボリュームは増やしていきたいですし、チームも今年中に倍に増やしていきたいです。コミュニティ形成やマーケティング、イベント開催などいろいろと宣伝を広げ、共感する企業や人とのパートナーシップも増やしていきたいです。

―日本を含め、米国以外でのサービス提供も考えていますか。

 オンラインコミュニティではどこに住んでいるかはあまり関係なく、既にグローバルに利用できるプレミアム商品もあります。私たちはとてもテクニカルな層をターゲットにしていて、日本ではそれが多くの人に受け入れられる素地があるかどうか個人的には懐疑的です。どちらかというと、NYやシンガポールやほかのアジアの都市を考える可能性があります。日本で個人や小規模ヘッジファンド向けに展開するかどうかは規制の問題もあり、もう少し検討が必要だと思っています。



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