Image: Alice Technologies
Alice Technololgiesは建設現場のスケジュールやプロセス管理をAIを活用して効率化するスタートアップだ。今回はFounder & CEOのRene Morkos氏に話を聞いた。

Rene Morkos
Alice Technologies
Founder & CEO
スタンフォード大学にて、建設工学・マネジメントのPh.D.を取得。Di5 Architectsなどの企業を経て、2015年にAlice Technologiesを創業、CEOに就任。

AIがプロジェクトのスケジュールやプロセスを自動生成

―まず事業概要を教えてもらえますか。

 Alice Technologiesは建設プロジェクトのマネジメントツールです。既存の建設プロジェクトはスケジュールやプロセスの管理を人力でやらなければならず、一つの工期やプロセスを出すのに時間がかかり、そのスケジュールが一番早いのか、そしてコストが低いのかわかりません。そして他の選択肢を出すとなると、また数週間、数ヶ月かかるものです。

 Alice TechnologiesではAIを活用し、工期やプロセスの選択肢を簡単に生成できるようにしました。例えば、建設現場の作業人数を変えて同じプロジェクトの工期やプロセスを生成できます。

 新たに発生した作業があればそれをスケジュールに追加すると、ソフトウェアが自動的に異なるオプションを提示してくれます。もしプロジェクトに遅れが出たとしても、遅れが出たことをAliceに入力すれば新しいオプションが提示されます。

 これにより常に一番良いオプションを選び、最短のスケジュールを設計できるため、人件費の削減につながります。

―たとえば、どれくらいコストを削減できるのでしょうか。

 ノルウェーでのプロジェクトでは18%の人件費の削減をすることができました。

―ビジネスモデルはどうなっていますか。

 私たちはSaaSモデルを採用しています。

全てのコミュニケーションを1つのプラットフォーム上で完結させたい

―将来のビジョンを教えてください。

 私たちの目的は建設にAI、マシンラーニングを持ち込むことです。そして私たちはそれを体現しています。

 長期のビジョンはAlice Technologiesは建設業界にとって信頼できる唯一のプラットフォームとして、全てのコミュニケーションをこのプラットフォーム場で完結できることを目指しています。

―日本展開についてはどう考えていますか。

 私たちはノルウェー、カザフスタン、フランスにクライアントを持っています。日本の企業ともすでにコラボレーションをしています。

 日本は私たちのビジネスのネクストステップとなるでしょう。日本の建設企業は全てのプロセスを自分たちで完結させています。エンドトゥエンドですよね。アメリカの企業は一つのプロジェクトに多くの契約会社、オーナーとたくさんの人が関わります。私たちにとってはアメリカのプロセスの方が魅力的ではあります。

 しかし日本企業はより革新的であるということに魅力を感じています。



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