有料会員サービス「Prime」のメンバーはOne Medicalを格安料金で利用できる(Amazon提供)
家庭医(一般医)などによって日常的に提供されるヘルスケア関連のサービス。一般的には初期診療および継続的なケアを担う役割を持ち、咳や発熱、腹痛、吐き気などの急性疾患や、高血圧や糖尿病などの慢性疾患まで幅広く対応する。各国の医療保険制度によって運用は異なるが、例えばNHS(国民保健サービス)が有名な英国では、専門医による病院での診療は、基本的に家庭医からの紹介でしか利用できない。 日本でも、医療需要がピークを迎えると言われる「2040年問題」の解決に向けてプライマリケアの重要性が高まっており、関連スタートアップも登場している。
<目次>
・Amazon、有料会員対象に月額9ドルでプライマリケア
・NHS、ヘルステック導入でコスト削減を実現
・TECHBLITZが選ぶ、プライマリケア関連のスタートアップ5選
Sensely(米国)
TytoCare(米国)
Patient 21(ドイツ)
Patina(米国)
ファストドクター(日本)
Amazon、有料会員対象に月額9ドルでプライマリケア
Amazonは2023年11月、米国の有料会員を対象に、サブスクリプション型の医療サービス企業であるOne Medicalが提供するプライマリケアを月額9ドルで利用できる新サービスを打ち出した*。通常は年間199ドルのところ、Amazonの有料会員であれば月額9ドルまたは年間99ドルで利用できる。*Amazonは今年2月、One Medicalを39億ドルで買収した
サービスの利用者は、ビデオ通話を利用したバーチャルケアに24時間いつでもアクセスできる。診察待ちの時間などが大幅に短縮されると好評で、対面での診察を希望する場合は全米に約220カ所展開する診療所で別料金で対応も可能。発熱や肌トラブル、アレルギーといった一般的な症状に関しては、アプリを通じた問診で処方箋を出してもらえる。
NHS、ヘルステック導入でコスト削減を実現
英国のNHS(国民健康サービス)は、慢性的な医師不足や長時間にわたる診察待ちが長年の課題となっているが、リモート問診技術を提供するSenslyと手を組み、「AskFirst」を導入してサービス水準の向上に取り組んでいる。
AskFirstは、NHSが提供する医療サービスへの「最初の一歩」という位置付け。アバターとチャットボットを用いたプラットフォームを通じて、医者にかかる前の対処などに活用されている。登録者は50万人を超え、AskFirst導入後に14%のコスト削減に成功したという。
「症状チェッカー」や診察予約などの機能が備わったAskFirst(NHS提供)
TECHBLITZが選ぶ、プライマリケア関連のスタートアップ5選
TECHBLITZ編集部が選ぶ、プライマリケア関連のサービスや技術を提供するスタートアップ5社はこちら。
Sensely
設立年 | 2013年 |
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所在地 | 米国カリフォルニア州サンフランシスコ |
TytoCare
設立年 | 2010年 |
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所在地 | 米国ニューヨーク州ニューヨーク |
Patient 21
設立年 | 2019年 |
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所在地 | ドイツ・ベルリン |
Patina
設立年 | 2020年 |
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所在地 | 米国ペンシルベニア州フィラデルフィア |
ファストドクター
設立年 | 2016年 |
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所在地 | 東京都港区 |