若い世代の起業家を支援
―どのような強みがありますか?
基本的にはデザインやコーディングの経験があまりない人向けに、ウェブサイトを文字通り10分で立ち上げるサービスを提供しています。既存のサービスでは数時間、あるいは場合によっては数日はかかると思うのですが、我々のサービスでは1日だったり、本当に10分で立ち上げることができます。
他社との違いとして、我々は単一ページのフォーマットに特化しています。パソコンで複数のページを見たり、メニューを作ったりする伝統的なスタイルのサイトではなく、スマートフォンで見る人向けに、何を始めようとしているのかが分かるページを作ろうとしています。この方が起業もしやすくなりますし、スタイリッシュです。このサービスによって、何か新しいことをオンラインで始めようという人を支援したいと思っています。
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小規模ビジネスから大企業のキャンペーンサイトまで
―どのようなビジネスモデルで、どんな客層が目立ちますか?
フリープランと、起業家向け、専門家向けがあり、月額10~20ドル、または年額で支払いをすると継続的なサポートを受けられるようになっています。現在300万の顧客がいますが、小さなビジネスを立ち上げた人と、個人サイトがほとんどです。どういった産業が多いかカテゴリーでデータは取っていませんが、サービス中心の業界、たとえばコンサルティング会社、デザイン会社、会計事務所、法律事務所のような顧客が多いと思います。企業がキャンペーンサイトやイベントサイトを作るのにも使ってくれています。
「ITに強い人にとっても、弱い人にとってもつらい」
―どのような経緯でこのビジネスを始めたのですか?
自分たちのニーズからスタートしています。大学生の時、参加していたNPOや学生団体、生徒会のキャンペーンなどのために、たくさんサイトを立ち上げる必要がありました。こういうときにITに強くないと、ひどく自分が無力に思えるものです。現CTOにこのことを話したら、逆にITに強い人はだいたい2種類の質問をされるんだというジョークを教えてくれました。「パソコン直せる?ウェブサイト作ってくれない?」といたるところで聞かれるというものです。ITに強い人にとっても、これはつらい状況です。やりたくもないデザイン、メンテナンス、改善をしないといけなくて、大したお金ももらえない。なので、私たち自身がこういった枠組みを必要としていたわけです。
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「1から10」もサポートしたい
―今後の展望を教えてください。
小さな起業を始めた人たちは、それを成長させることを考え始めますよね。マーケティングは?ファンドレイジングは?SEOやSEMはどう対策するか?どうやって新しい人を雇って、解雇するか?やるべきことは山ほどあります。我々はゼロから1を作ることだけではなく、1から10を作るのがどのようなものかもわかっています。だから何かを立ち上げたいと考えている世代を支えていきたいと考えています。我々は、やり方を分かっている一部の人だけではなく、誰もがインターネットの力を使ってレバレッジできるような環境をつくりたいと思っています。今はアメリカの次に日本、その次にヨーロッパで利用されています。中国ではローカライズが必要なので、現地のパートナーと組んでいます。今後も日本、中国、インドなどアジアに拡大していくので、ローカリゼーションや顧客獲得につながるような協業も期待しています。