機能的かつ体に優しい生理用品
―御社のミッションを教えてください。
Raelのミッションは従来のフェミニンケアプロダクトに変わって、安全でヘルシーなプロダクトを女性たちに提供し、世界中の女性に力を与えることです。現在、多くの既存のナプキンやタンポンは多くの化学物質を使用しているため、女性の体に有害です。そして、正直に言うと、多くの女性はそれに気づいていません。
このチームに参画するまでは私自身が、既存のナプキンが何で作られているのか知りませんでした。残念なことにそもそも『知る』という機会がなかったんです。ですから、私たちは顧客の女性と多くのコミュニケーションをとり、機能性を損なうことのないヘルシーな生理用品というオプションを提示しています。なぜなら既存のヘルシーと言われるプロダクトは機能性を兼ね備えてはいないからです。このようなプロダクトは機能性を求める女性に、体に優しいものを選択させるほどの魅力がありません。そこで私たちはヘルシーなだけでなく、機能性のあるプロダクトを作ることに注力しました。
―プロダクトについて詳しく聞かせてもらえますか。
まずナプキンは一番上のシートがオーガニックのコットンでカバーされています。ナプキン自体色々な要素で構成されています。例えば、体に触れる一番上のコットンは55種類のオーガニックコットンを使用しています。体に触れる小さい他のパートはナチュラルパルプなどを使用しています。パルプはオーガニックではないですが、ナチュラルなものを使用しています。もちろん、機能性も兼ね備えなければいけないので、ウィングの部分にはやはり接着剤が必要ですし、パッケージなどはプラスチックを採用しています。私たちが一番注力しているのは女性の体に触れる部分、一番上のシートになります。
―体に優しいだけでなく、機能性も考えて作られているんですね。生理用品だけでなく、パックなどの美容系の製品もありますね。
そうですね。私たちは「ピリオドビューティー」と呼んでいます。女性ならわかると思いますが、生理中はホルモンのバランスが崩れ、肌にニキビなどができることがあります。ですから、そんな時に使用できるオーガニック成分で構成されたフェイシャルマスクを提供しています。
また最近、ピンプルパッチと呼ばれる、ニキビの上に貼る絆創膏のようなパッチの提供を始めました。寝ている間、6時間以上貼ることで不純物が外に出され、次の日にはニキビがなくなります。私たちはこのようなスキンケア用品をより大きくしていければと思っています。
Image: Rael
ハリウッド映画のディストリビューターから女性たちへ影響を与える立場へ
―起業の経緯を教えてください。
他の二人のCo-founderであるAnessとBinnaがRaelのアイデアを思いついた時、二人はクリエイティブサイドのバックグラウンドを持っていたので、ビジネスバックグラウンドを持つ人間を探していました。私はその時ハリウッドで映画のディストリビューターとして働いていました。彼女たちから声をかけてもらった後、ビジネス面でこの業界がとても魅力的であると気づきました。なぜなら世界の人口の半分は女性であり、そしてその女性たちは1ヶ月に一度月経がきて、そのために$10-$15を毎月使っています。私はこれを大きなビジネスの機会だと捉えました。
私はRaelが3人の女性によって立ち上げられたことにも魅力を感じています。また私はフェミニストなので、他の女性をサポートしたいと思っていました。このチームが素晴らしいチームになると思っていましたし、素晴らしいことができると思いました。
すでに日本にもプロダクトを展開
―将来の展望についてはどう考えていますか。
よりグローバルに展開していきたいと考えています。すでにヨーロッパ、日本、韓国にAmazonを通してプロダクトをローンチしています。ですが、日本ではまだまだ小さいビジネスです。今後も、アジア展開に注力して行きたいと考えています。
―日本ではどのようなパートナーを求めていますか。
そうですね。女性が生理用品などをどこから購入のか、オンライン・オフラインのネットワークを持つディストリビューターがパートナーとしては理想的です。
Image: Rael