アメリカの商品をロシアへ届けたい
―どのような経緯でPassportを創業したのでしょうか。
私はロシア生まれで、米国から物を買いたいのに買えないという親戚や友人をたくさん知っていました。
そこでFacebookに務めていたときにエジプト出身の友人と組んで、米国の商品を世界各国に送るLynksという会社を作りました。このときに国際輸送や世界中の顧客に解決策をもたらす様々なサービスプロバイダーの世界に魅せられました。
そこで、2017年にEコマースのブランドが世界中から発注を受けて商品を配送できる手助けをするPassportを作りました。DHL、FedEx、UPSなどの会社が競合にあたります。
インフラを自社で保有しない
―既存の配達業者とどのような点が異なりますか?
小包を届ける責任があるという点では同じですが、私たちが手がけるものは全てソフトウェア関係で、これを配達パートナーたちとのバーチャルなネットワークにより実現しています。
私たち自身はトラックや飛行機を保有していません。様々な配達サービスと契約しており、荷物を受け取りにいく、ラストマイルを届けに行くなどに最適な業者とつなぐことをして、カスタマーサービスも実施しています。
―日本市場にはすでに進出済みですか。
もちろん日本市場への配達はすでにしています。きわめてスムーズに実施できています。
私たちがこれから手がけたいのは、日本の起業家が世界中に物を販売・配達できるようになることへのお手伝いです。一部には日本のお菓子を定期的に届けるサービスを始めていますが、こうした取引を広げるために市場をよく理解しており、大阪や東京に拠点がある企業とぜひコラボレーションしていきたいですね。