「情報」をギブアンドテイク
―従来のオンラインサーベイとCollege Pulseの調査は何が違うのでしょう。
まず、当社の「Panel」とデータベースは、学部生に特化したオンライン調査として最大規模の参加者と回答データを保有しています。従来のオンライン調査では、把握できていなかった部分も網羅しており、データの正確性にも定評があります。
その他には、例えば現在では、95%の学生がスマートフォンを使って調査に参加していますが、従来のオンラインサーベイのUI(ユーザーインターフェイス)はスマートフォン向けとは言えませんでした。当社のプラットフォーム「Panel」はモバイルアプリとして設計し、UIもスマートフォンに最適化しています。
Image: College Pulse
また、当社の調査に参加している学生は、質問に回答するだけでなく、自ら設問し、自分が所属しているコミュニティの動向などの情報を得ることが可能です。他には、回答する度にポイントが付与されるポイント制度を設けています。ポイントは、報酬と変えることもできますし、慈善団体や自分がサポートしたい事業に寄付することも可能です。こうしたインセンティブは従来のサーベイでは提供していない場合が多いのです。
費用面でも、当社は従来のサービスや競合他社に対して優位性があると思います。学生と直接つながっているため、調査費用は他社よりもかなり低く設定できています。
イメージと実態は面白いほど違う
―大学生を対象とした調査から得たデータはどのように活用されているのでしょうか。
一般企業や機関、大学、そして学生自身がデータを活用しています。いずれの場合も、学生が何を考えているか、正確なデータが求められています。
例えば、一般企業が大学生を対象にした調査を行う場合、従来では、国内の大学数校でのワークショップの開催や、限定数の学生を対象にしたヒアリング、または、オンラインサーベイを行いその結果から傾向を推測する手法が用いられていました。
当社の場合、全米の大学生で構成された最大規模のデモグラフィックデータに加え、7,500万以上の膨大な調査結果をデータベースに蓄積しているため、その時に実施した調査から得た結果だけでなく、過去のデータを付加し、より洗練された調査データの提供が可能です。
また、調査対象は一つの大学に所属する学生に限定することもできますし、全米の大学生を対象とすることもできます。調査を実施している企業のブランドチェックだけでなく、競合他社との比較など、調査目的に合わせ、対象や内容をカスタマイズし、ご活用いただいています。
―調査によって新事実がわかることがありますか。
そうですね、あります。調査結果を見ていて興味深いのが、学生は自分たちのことを過大評価している傾向があり、企業においては大学生に関して誤解している場合が多いということです。推測は外れているケースがほとんどです。こうした世論や推測と、調査からわかる実態の差が興味深く、私たちのモチベーションにもなっています。