どんな車両にもフリートサービスを追加できる
Bestmileは自動運転車両やEV向けモビリティサービス開発プラットフォームを提供している。自動車メーカーがフリートサービスなどを簡単に追加し統合できるプラットフォームだ。またBestmileは自動車内部へのテクノロジーは提供しておらず、自動車に対してオペレーティングシステムプラットフォームを提供することで、リアルタイムでフリート自動車(企業が所有する複数台数の業務用車両)の管理を可能にしている。
「私たちの事業は主に自動運転車や小さいシャトルバスのラストマイルまたはファーストマイルの走行へのプラットフォームの提供です。また大きな自動車でより長い距離を走る車への自動運転タクシーのアプリケーションへも提供しています。このプラットフォームは既存の自動車やオンデマンドタクシー、デマンドバスを提供するマイクロトランジット(公共交通にライドシェアのようなオンデマンド型の交通機関を取り込むこと)などにも利用可能です」とCEOのGindrat氏は語る。
Image: Bestmile
車両だけでなくアプリからも情報を収集
Bestmileのプラットフォームの特徴は、自動車同士に接続性を提供するだけでなく、多くのデータを収集している点だ。収集しているデータは車両だけでなく、ドライバーのスマートフォンや特定の市町村の交通情報なども含んでいる。Gindrat氏は「これらのデータが私たちのシステムに集積され、リアルタイムでどの車両が何をするのかを決定します。つまり、車両ごとにどのルートを通るのかを決定します。ですから、このプラットフォームは車両同士を繋ぐツールだけでなく、自動車に対し何をさせるかという意思決定をするモビリティソリューションにもなるのです」と言う。
2017年に日本に拠点を開設
今後は自動車メーカーと多くのパートナーシップを締結し、2020〜21年には商用のロボットタクシータイプの自動車を道路に走らせたいと考えている。「自動車業界の大手企業と安定的な関係性を構築するための洗練されたプロダクトを持つ企業へと成長すること。これが現在の私たちのゴールです」とGindrat氏。Bestmileはすでに日本にも拠点を開設している。「日本は自動車業界にとって重要なエリアです。ビジネスを支援してくれる、自動車製造業や車両内部のテクノロジー企業とぜひ繋がりたいと考えています」。