読者により幅広い情報をお届けすべくスタートしたパートナーレポート企画。今回は、ヨーロッパを中心としたスタートアップデータベースサービスを提供する「dealroom.co」が欧州VC「2150」と共同制作した「アーバンテック 2022」レポートの日本語版をTECHBLITZが提供します。

このレポートでわかること

●アーバンテック投資動向 & ギガコーン企業
●都市における建築物や生活のあり方をアップデートする注目テクノロジー分野

dealroom.coとは

 「dealroom.co」は2013年に創業し、アムステルダムに本拠地を構え、スタートアップデータベースサービスを提供しています。ヨーロッパのスタートアップ情報を多く提供し、現地VCや政府機関と共同でコンテンツ作成をおこなっています。

Image: dealroom.co HP

2150とは

 「2150」は2020年に創業し、コペンハーゲンを本拠地とした、持続可能な都市づくりに取り組むテクノロジー企業を支援するベンチャーキャピタルです。

Image: 2150 HP

アーバンテックの3つの主要トレンド

 アーバンテックの主要トレンドとしては以下3つが挙げられます。

  1:都市は急速に発展し、持続可能なアーバンテックの勢いがあり、2022年初来のアーバンテック・スタートアップへの投資額は280億ドルに達しました。これは、既に2020年を上回りますが、2021年を23%下回ることが予測されています。投資する企業は減ったものの、CemexやHoneywellなどの重工大手は、引き続き積極的にアーバンテックに投資しています。

 2:アーバンテック・ユニコーンは、クリーンエネルギーやモビリティ以外の様々な分野でも誕生しています。アーバンテック・ユニコーンは109社あり、クリーンエネルギーやモビリティが中心ですが、過去2年間では他分野も活発化しています。2022年に、ESG & カーボントラッキング分野では2社、建築物のエネルギー効率分野では2015年以来初のユニコーンが誕生しました。

 3:排出量が多い領域は資金不足のスタートアップが多いセグメントとなっています。エネルギー効率(冷暖房やビルの管理)及び持続可能な建設(モジュール建築、コンクリート、鋼とその他資材系スタートアップ)分野は、いずれも資金が不足しています。記録的な2021年以降は成長が休止しており、より多くの投資を必要としています。

大きな投資機会としても注目を集める分野

 アーバンテックは、広域な都市環境を改善し、より持続可能でレジリエントかつ効率的なものにするテクノロジーです。政府の関与や規制がある場合もありますが、主に民間企業を対象に、企業や消費者の課題解決の糸口として注目されています。

【主なキーワード】

体験 (Experience)

 市民の働き方や、健康で安全に暮らせる生活を支える都市環境
   

  • ワークプレイステクノロジー / 未来の働き方
  • 空気質 / 大気汚染
  • Healthy buildings (健康的な建物)
  • 安心・安全


運営 (Operate)

 街・ビル・施設管理から都市流通まで、センサー設備を備え都市資産を最適化するソリューション
   
  • ビルディングオートメーション、冷暖房
  • 都市モビリティ・ロジスティクス
  • 施設管理
  • 持続可能性のトラッキング・ESG管理


建設 (Build)

 ビルの企画 & 建設、インフラそして生産システムを含めた建設方法
   
  • コンクリート、鋼、持続可能な新素材
  • 新工法・モジュール建築
  • 二酸化炭素の回収・貯留
  • 建設用ソフトウェア・自動化


可能にする (Enable)

 都市部で、持続可能でレジリエントな拡張を可能にするインフラ技術やプラットフォームを実現
   
  • 廃棄物管理
  • インテリジェント・デジタルインフラ
  • 炭素 & 生物多様性のトラッキング
  • クリーンエネルギー & グリッド技術

なぜアーバンテックが重要視されているのか?

 昨今、世界各国で「都市化」は急速に進んでいます。2050年までに現在の55%からさらに増加し、世界人口の68%が都市に住むことが予想されています。しかし、多くの都市では、インフラや天然資源、住宅にかかる負担に対して備えが不十分です。

 一般的に言われているように、都市は世界の最終エネルギー消費の3/4や温室効果ガス排出量の70%を生み出しています。こういったCO2排出量の削減など、都市部の課題解決を加速させる有効な手立てとして、様々な「アーバンテック(Urban Tech)」が注目を集めています。

 気候変動リスクへの対処を含め、SDGsの達成に向けて、都市では包括的・健康的なソリューションが求められています。アーバンテック分野に伍するスタートアップたちは、建築物や生活のあり方を見直し、持続可能な都市をつくりあげるための解決策を提供しています。

 本レポートをご希望される方は、「レポートを入手する」よりお気軽にお問い合わせください。

※今回お問い合わせいただいた内容は、イシングループのプライバシーポリシーに基づき、dealroom.coと共有いたします。お問い合わせ内容はイシングループ、dealroom.co其々の責任において管理され、問い合わせ内容やサービスについて個別にご案内をさせていただく場合がございます。



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