TECHBLITZ編集部では今回、「化学・材料」の分野における注目スタートアップや、その資金調達動向をまとめた「マテリアル50」レポートを作成しました。“カーボン材料”、“ナノテクノロジー”、“ポリマー”などに分類し、世界の先端ソリューション事例を紹介しています。
※レポート本誌は、「BLITZ Portal」にて2024年3月にご利用企業向けに発刊しております。

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今後マテリアル分野で注目されるスタートアップは?

 古くは紙や鉄器の発明から近代以降はプラスチックや半導体など、新しいマテリアルは人々の暮らしに大きな影響を与え、生活を継続的に向上させてきました。例えば自動車や航空機の材料が鉄からアルミ合金、そして炭素繊維複合材と軽さと強度を兼ね備えたマテリアルに置き換わることで、より速くエネルギー消費の少ない移動が実現しています。このように、マテリアルはあらゆる産業の技術革新の基盤として重要な位置を占めており、企業はマテリアルを活用して多様なニーズに沿った製品を日々開発しています。

 スタートアップの世界でも、高い技術力や開発能力を持つディープテック企業が有用なマテリアルや新たなソリューションを生み出し、市場の関心を集めています。そうしたスタートアップ企業が取り組むマテリアルの一例としては、軽量かつ強靭で高い電導性を合わせ持つグラフェンやカーボンナノチューブをはじめとするカーボン材料、3Dプリンティング向けのナノ粒子材料、生体適合性が求められる医療分野向けの生体材料などがあります。また、環境問題の解決が喫緊の課題となった今日、マテリアル業界でも持続可能性の実現に向けた気運が高まっています。EVや再生可能エネルギー分野で需要の高いバッテリー材料、ゼロカーボンで生分解性を有するバイオベース材料、CO2から合成される材料、環境に優しい建材や各種のリサイクル技術などは、特に注目を集めている領域です。またAIとビッグデータを活用してマテリアル開発を支援するマテリアルインフォマティクスなどの新たな潮流も生まれており、マテリアルの進化はさらに加速していくことでしょう。

 本レポートでは、世界のマテリアル関連スタートアップの中から累計資金調達額トップ50社 (2024年2月時点) をピックアップし、カテゴリーに分類してご紹介します。

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「カーボン材料」「ナノテクノロジー」「ポリマー」などの注目スタートアップを紹介

 本レポートでは下記注目カテゴリーを取り上げております。

【8つの注目カテゴリー】

  • カーボン材料
  • ナノテクノロジー
  • バイオベース材料
  • ポリマー
  • バッテリー材料
  • 建築材料
  • 半導体材料
  • 水素

 その中でも今回、「カーボン材料」「ナノテクノロジー」「ポリマー」のスタートアップを一部紹介いたします。
※以下の資金調達額累計は2024年2月時点の数値となります。

カーボン材料

軽量かつ高強度、高剛性、導電性、耐熱性など優れた特性を持つカーボン素材は目新しい素材ではないが、最近では技術革新による製造コスト低下や環境意識の高まりにより注目されている。炭素原子1層分の薄さのシート状物質であるグラフェン、チューブ状の炭素ナノチューブ、繊維状のカーボンファイバーなどさまざまな形状のものがあり、高機能材料として活用されている。

Lyten

Image : Lyten HP

独自リアクター技術で次世代電池など向けの3Dグラフェンを開発。リチウム硫黄電池に活用することでエネルギー密度を高めることができる。同製品の国内生産によりサプライチェーンリスクを低減。

ナノテクノロジー

ナノ単位で物質を扱うナノテクノロジー。3Dプリンティング向けなど製品の性能向上をもたらすナノ粒子や、原子・分子配列を制御し独自の組織構造を作り出すことで多彩な機能を発揮するナノマテリアル、特定の物質同士の結合をコントロールするものなどがある。電子デバイス・医療・光学デバイスなどさまざまな分野で製品の機能向上に役立てられている。

Equispheres

Image : Equispheres HP

粉末の特性と形態を正確に操作する技術により、積層造形用途に特化したアルミ粉末を開発。サイズの均一性、一貫した微細構造、滑らかな表面などの機械的特性を持つ金属部品が迅速に製造できる。

ポリマー

高い強度や耐熱性、導電性など、さまざまな機能を持つポリマーは、従来より医療、自動車、電子機器などの分野で活用されている。近年では、新鋭スタートアップによってその機能性がさらに向上したものや、製造プロセスの改良でCO2排出量削減に貢献するものが登場している。

Kingwills New Materials

Image : Kingwills New Materials HP

ポリエチレンから緻密で高強度・高機能な不織布を量産する技術。従来の不織布を超える性能と、紙・布・フィルムの利点を兼ね備え、建築用透湿シート、医療用包装材などに活用できる。


 グローバルな技術トレンドの把握や、スタートアップ調査、事業アイデア創出といった場面で、本レポートが少しでもお役に立てれば幸いです。

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