車載カメラの開発・販売をするOwl Cameras。車の走行中や停車中に関わらず、カメラを使い、車内外で起こったことを常時記録する。CEO & FounderのAndrew Hodge氏に話を聞いた。

Andrew Hodge
Owl Cameras
CEO & Founder
1986年、パデュー大学、学際工学科を卒業。1988年、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校にてインダストリアルデザイン修士号を取得。2000年よりAppleにてiPodのプロダクトデベロップメントチームにてシニアディレクターを務める。その後、MicrosoftにてHoloLens開発のゼネラルマネージャーを務めた。2016年よりOwl Camerasを設立、CEOに就任。

従来の車載カメラは車の停止中は作動しない

―Owl Camerasと既存の車載カメラの違いを教えてください。

 私たちはLTEサービスを利用した車載カメラを開発・提供しています。ほとんどの従来の車載カメラはメモリーカードが必要でした。しかし我々が開発したカメラは常時LTEと繋がり、撮影されている動画をクラウドに上げていきます。我々のカメラは外側と内側のどちらにもレンズが付いているため、車の中・外で起こったことをどちらも記録することができます。

 また従来の車載カメラは車を駐車した際に、車のエンジンを切ると同時に電源もオフになってしまいました。ですから、車上荒らしにあった場合などでは何も撮影されていないということが多々ありました。ですが我々のカメラは常時電源がオンになっているため、一瞬のできごとも見逃さないようになっています。

―事故の際にはどのような働きをするのでしょうか。

 事故にあった人の多くは、事故の責任が相手側にあると思っていることが多いのです。我々が見た事故のうち3分の2は、責任がどちらにあるのかで揉めています。ですから、私たちはすぐに事故現場の動画を利用できるようにしています。

 車が事故にあった際には、カメラが事故を捉えた瞬間に映像を携帯電話に送ります。身の安全を確認し、携帯電話を見た時にはすでにアラートと共に映像が送られているため、すぐに何が起きたのかを確認することができます。そして文字通り、車を出た直後、警察に動画を見せることができます。

 また11月には事故にあった直後に電話がかかってきて、「Are you okay?」と聞く、サービスをローンチします。この電話への反応次第で、アメリカでは「911」(緊急電話番号)にかかります。

―動画のプライバシーについてはどうなっていますか。

 撮影された動画はドライバーしか閲覧できないようになっています。100%プライベートです。もちろん、事故の際には保険会社に共有できますし、車の中で子供たちが何かおもしろいことをした際には動画を編集してInstagramなどにシェアすることは可能です。

「自分たちならより良いものを作れる」

―この会社を始めたきっかけを教えてください。

 私は運がいいことにTony Fadellの次にAppleのiPod開発の初期メンバーとして関わることができました。それから10年間、様々な種類のiPodをマーケットへ送り出すことに注力しました。その後、MicrosoftのHoloLensの開発チームにゼネラルマネージャーとして関わりました。

 私がこのビジネスを始めたのは約一年半前になります。私のリビングルームで、今のチームと私はまた一緒に働きたいと話していました。私たちにはマシンビジョンエキスパート、素晴らしいエンジニアたちが揃っていました。彼らと私は、これからのビデオセキュリティはより進化していくという話をし、そしてより話していくと、みな事故や車上荒らしなどに遭い、それに対して適切なシステムが車に対して開発されてないことに気づきました。そして我々は既存のカメラよりも良いものを開発できると確信しました。なぜなら、私たちは携帯電話やマシンビジョンシステム、クラウドサービスの開発方法を知っていたからです。

―将来のビジョンを聞かせていただけますか。

 まず12月に多くの車を所有する企業の要望に応えて、20台まで一緒に管理できるサービスをローンチする予定です。またこのような企業とのパートナーシップを結びたいとも考えています。

 私たちはアメリカ市場をよく理解していると考えていますが、ヨーロッパやアジア、特に日本市場はとても違うものだと思っています。日本市場という観点で話すと、保険会社や通信会社、自動車会社とのパートナーシップに興味があります。また今から3、4年後にはソフトウェアのみを提供する形になるとも考えていますので、OEMにも興味があります。



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