MovoCashはスマートフォンから友人へ手軽に送金したり、仮想通貨をすぐに現金化して買い物に使うなどの機能が使えるカードアプリ 。シリアルアントレプレナーでCEOのEric Solis氏にサービス内容や今後の展開について聞いた。

モバイルでデビットカードを簡単に作成

―どのようなサービスを提供しているのでしょうか。

 Movoは端的に言えば、個人がモバイルデバイスからデビットカードを作ることができるツールです。ショッピングにも使えますし、友達や家族に送金することもできます。

 また仮想通貨をすぐに現金化し、デビットカードで買い物をすることもできます。MovoChainという仕組みで、ビットコインを法定紙幣に変換し、それをデビットカードですぐに買い物などに使えるのです。「MOdallion」という独自の仮想通貨もあり、これもすぐにデビットカードで使えるものになっています。

Eric Solis
MovoCash
Founder & CEO
Prudential SecuritiesにてInvestments部門のVP、Merril LynchにてInvestments部門のSVPを経て、1994年にSolis Investment GroupのCEOに就任。1998年にSaveDailyのCEO、2005年にSAVE252 SystemsのCEOに就任。2014年にMovoCashを設立し、CEOに就任。

―どのようなビジネスモデルで収益を上げていますか?

 ユーザーが買い物をする場合、 クレジットカードと同じように小売店側から手数料を取っています。しかしクレジットカードが小売店側に課している平均的な手数料より約40%安いモデルなので、小売側にとってはコスト削減になるでしょう。

 それから仮想通貨からの変換には毎回、2ドルと2%の手数料がかかります。お金が動けばだいたい3%が私たちに入ってくる仕組みになっています。

クレジットカードにはない、個人間でやりとりできる「水平的機能」

―強みはどのような点にありますか。

 既存サービスは様々なものがありますが、たとえばPayPalは立ち寄ったハンバーガー店では使えません。またクレジットカードは基本的に垂直的、つまり店舗と消費者間のものでしたが、私たちは水平的、つまり個人と個人でもお金をやり取りできる点が異なります。

―今後の展望を聞かせてください。

 今、欧州展開に向けて計画を進めているところで、いずれアジアにも展開したいと考えています。中央銀行や法定紙幣についての規制はきちんと踏まえながら実現していきたいと考えています。

 今、米国では高水準のコンプライアンスのもと、銀行のエコシステムの一部分として機能させています。海外についても同様の姿勢で臨みたいと考えています。日本は経済発展しており、アジア展開の入口としても良いのではないかと思っています。



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