Liliumは、ドイツに拠点を置く小型航空機開発のスタートアップ。同社は都市部での「空飛ぶタクシー」の実用を目指し、垂直離着陸が可能な小型電動機である「Lilium Jet」を開発している。これまでに3億7500万ドルを調達しているユニコーンだ。
(2021年にIPO。2023年6月追記)
(2021年にIPO。2023年6月追記)
関連記事
スマートシティ11分野の最新トレンド。都市交通やMaaS、自治体行政のスマート化に注目
創業者の一人であり、Vice President of ProductのPatrick Nathen氏は、ミュンヘン工科大学にて飛行力学分野を研究しているときに創業メンバーたちと出会い、Liliumを創業した。
Patrick Nathen
Co-Founder & Vice President of Product
ミュンヘン工科大学にて飛行力学分野を研究し、博士号を取得。2015年にLiliumの創業に参画。
航空機は操縦士1人で乗客4人の5人乗り。飛行可能時間は1時間程度で、最高時速は300キロメートル。電動エンジンによりエネルギー効率が良く、騒音が少ない。ユーザーはアプリを通じてフライトを予約し、都心部、郊外都市、空港、主要駅へと高速で移動できる構想だ。
Image: Lilium HP
コロナ禍で航空・製造・旅行業界は大打撃を受けているが、Liliumは資金を追加調達し、空飛ぶタクシーの実用に向けて開発を継続している。
日本企業もサプライヤーとしてLilium Jetの開発を支援している。2020年7月には、東レが炭素繊維複合材料の供給契約を締結。機体の軽量化、低コスト化などに向けて、新たな複合材料の開発を進めている。
「私たちは2025年には世界の複数市場に展開することを考えています。日本も重要な市場の一つです。ビジネス目的とレジャー目的の両方に力を入れていきます」とNathen氏は語る。
関連記事
都市交通や自治体行政のスマート化…スマートシティ関連のトレンドが掴める「Smart City Trend Report」