Webやモバイルのアプリケーションを高速で配信しているInstartLogic。仮想化技術とマシンラーニングを活用し、従来のコンテンツデリバリネットワーク(CDN)を超えた高速化サービスを提供している。同社はこれまでにKleiner Perkins Caufield & Byers、Andreessen Horowitz、Geodesic Capitalなどから計4回、1億4000万ドルを調達し、世界展開を進めている。

Manav Mital
InstartLogic
CEO & Founder
2004年にインド工科大学のコンピューターサイエンス、2007年にUCLAでコンピューターサイエンスの博士号を取得。Yahoo、AsterDataを経て、2010年にInstartLogicを設立し、CEO & Founderに就任。

アプリケーションを高速・安全に配信

―まず簡単に御社の事業概要を教えてください。クライアントのどんな課題を解決しているのでしょうか。

 当社はWebサイトやアプリケーションを高速かつ安全、簡単に利用できるクラウドサービスを提供しています。

 現在、ほとんどの企業はモバイル向けのWebサイトとアプリを構築しています。そして、これらの多くはクラウドベースで、サードパーティーのサービスを活用して構築されるようになっています。このようにWebサイトとアプリの構築方法が、従来と大きく変わってきているにもかかわらず、ソリューションは依然として古いままで、パフォーマンス、セキュリティ、分析、操作に課題が生じています。ユーザー体験に悪影響を及ぼし、セキュリティー面でも危機にさらされているのです。当社はこういった問題を解決している企業です。

マシンラーニング、仮想化、CDNを組み合わせたテクノロジー

―具体的にどのように解決しているのですか。

 私たちのソリューションはいくつかの異なるテクノロジーを組み合わせています。具体的にはマシンラーニング、セキュリティのための仮想化、グローバル配信のためのCDNです。

 私たちのサービスでは、あらゆるアプリケーションがどのようにユーザーに関与しているかを把握し、すべて制御することができます。ユーザーがアプリケーションを操作するたびに、JavaScriptか、HTMLか、画像か、その必要な部分だけを判別して、送信することができるのです。

 この技術はストリーミングと呼ばれています。この技術は、他の会社がビデオストリーミングで使っていたようなものです。以前、オンラインで動画を見ようと思ったら、大きなファイルをダウンロードしてから自分のパソコンで見ていました。しかし、今ではオンライン上でストリーミングしながら動画を見ることができます。動画プレーヤーはあなたが見たい場所をどこでもすぐに呼び出してくれますよね。私たちもまさに同じことができるのです。

―マシンラーニングは何に使っているのですか。

 私たちはすべてのデータを引っ張ってきて、マシンラーニングで解析しています。たとえば、私たちは毎月1100億もの画像を分析しています。ユーザーがどのタイミングで、どの画像を最初に読み込むのか把握するためにマシンラーニングを使っているのです。

CDNは無料で提供

―CDNを提供する競合他社との違いは何でしょうか。

 まず私たちはCDN、マシーンラーニング、仮想化などを組み合わせたユニークなテクノロジーを持っているということです。それから、パフォーマンスやセキュリティなどの付加価値サービスを提供している点です。CDNの市場は、いまだにコモディティ化した技術を有料で提供していますが、私たちはCDNを無料で提供しています。そして、私たちはパフォーマンス、セキュリティのみ費用を支払ってもらっています。このようなビジネスモデルを取っている企業は、私たちだけです。

―クライアントの数と業種を教えてもらえますか。

 当社は100社以上のクライアントがいます。たとえば、Office Depot、Walgreens、Neiman Marcus、Kate Spadeのような大手の小売企業、Washington Postのような大手出版社に利用していただいています。

Web表示を2秒短縮し、成果20%アップ

―成果が上がった導入事例を教えてください。

 世界最大規模のハンドバック小売会社の事例をお話ししましょう。この会社はCDNから当社のサービスに切り替えたことで、Webサイトを開くスピードを2秒縮めることができ、コンバージョンを20%以上改善しました。オンラインで数億ドルの売り上げを上げている会社ですから、非常に大きなインパクトがありました。

 さらに成果が上がっただけではありません。1日に何度もキャンペーンを打つことができるようになりました。1ヶ月に何度かではなく、1日に何度もです。これまでのCDNのサービスでは、Webサイトを変更するには、プロのサポートを得る必要があり、変更に時間がかかっていました。当社のサービスでは、Webサイトの変更が非常に速いスピードで行うことができるのです。

―御社は2010年に創業ですね。どうしてこのようなビジネスをしようと思ったのでしょうか。

 端的に言えば、市場の機会があったからです。もう少し言うと、私たちはもともとパソコンでゲームをする人向けにWebサイトを作っていたのですが、デバイスはモバイルへと移り変わっていると感じました。世界中の企業がアプリケーションを根本から再構築しなければなりませんし、ユーザーに対して複数のデバイスにまたがってシームレスな体験を提供しなくてはいけません。そうすると、これまでのような従来のCDNのようなものは役に立たなくなる。そう考えて、現在のビジネスをすることにしたのです。

―いまグローバルで展開していますね。

 北米、欧州、インド、オーストラリアに拠点があり、従業員は200名近くいます。

―御社は日本企業がLP出資しているGeodesic Capitalからも資金調達しています。日本展開についてはどう考えていますか。

 日本でも活発に活動しています。Geodesic Capitalのジョン・ルース氏は、もともと駐日米国大使で、日本のクライアント・パートナーを多く紹介してくれましたからね。日本も含めて、グローバルで活動を進めていくつもりです。



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