2014年に設立されたHavenは、グローバル物流の変革を目指すスタートアップ。オンラインプラットフォーム上に物流の関係者を集め、電話やEメールに頼った業務の進め方から脱却させ、効率向上とコスト削減をもたらそうとしている。今回はCo-founder & COOのJeff Wehner氏にインタビューした。

Jeff Wehner
Haven
Co-founder & COO
2007年カリフォルニア・ポリテクニック州立大学卒。2008年にApple、2013年よりnestにて勤務。2014年にHavenを共同創業し、COOに就任。

物流は10年以上遅れている業界

―Havenは物流業界のどんな問題を解決しているのですか。

 Havenはグローバル物流に自動化(オートメーション)、協働(コラボレーション)、および可視性(ビジビリティ)をもたらすサービスです。いま物流分野は、テクノロジーを駆使している金融やマーケティング、セールスの分野に比べて、10年から15年遅れています。物流の仕事はEメール、エクセル、電話で進められており、ミスする可能性が大いにあります。Havenではクラウドに物流に関する情報を統合しており、すべての関係者が一つのプラットフォーム上で物流についての取引を行えるようにしています。商品を出荷する場合、当社のサービスを使うことで95%の確率でコストを大幅に削減できます。

―プラットフォームの具体的な機能を教えてもらえますか。

 まずワークフロー管理ツールがあります。大規模組織のあらゆるユーザーの日々の業務を管理できるようにします。

 次にレート管理ツールです。物流業界の料金はさまざまな課徴金があり非常に複雑で、費用の透明性において問題があります。私たちのプラットフォームでは費用管理についてのツールも提供しているのです。

 3つ目は、世界中のコンテナを追跡する機能を備えています。衛星経由で自分たちの貨物がどこにあるかを把握することができます。これはグローバルサプライチェーンの管理において非常に役立ちます。在庫管理は非常に高コストであり、どこに自分たちのコストが多くかかっているかを知ることができます。

 さらに、ユーザー管理、書類監査、各取引に関連する書類の連携機能もあります。グローバルな貿易の鍵は、関係者皆にEメールを送る必要はないということです。この業界では15~20人をCCで入れるのが一般的ですが、Eメールの受信ボックスがワークフロー管理ツールになるだけで、非常に非効率的です。物流業界は、こういったテクノロジーツールを導入する最後の業界です。当社がこういったツールを普及させることで、物流業界を今より10年先、15年先に進めようとしているのです。

人工知能を活用し、ワークフローを再構築

―物流分野のERPのようなサービスですね。競合他社と比べた強みは何でしょうか?

 SAP、Oracle、GT Nexusのような大企業のサービスは、主にデータ保管庫として機能します。データを入れて、データを取り出す場所という意味です。一方、Havenはデータを入れれば、そのデータを使って業務を効率化することができます。たとえば、企業が取引する際に60個の質問をする必要がある場合、Havenはデータを利用して40個の質問に回答でき、20個の重要な質問のみを残します。つまり3分の2の質問を省くことができるのです。

 もう一つは、外部企業との接続をよりうまく管理することです。SAPでは、EDI接続処理に何ヶ月もかかり、数万ドルかかることがあると聞きます。当社が注力しているのは外部企業とのコラボレーションを円滑にすること。EDI接続や遠隔地のユーザーのトレーニングなどで大きな負担がかからないようにしています。

―どうやってデータを分析していますか。人工知能を活用しているのですか。

 はい、活用しています。何度も起きる注文などのデータを活用して、効率的なワークフローを再構築します。たとえば、海上貨物には船荷証券という法的書類があります。この文書をシステムで解析して、ワークフローを再構築します。業界ではEメールを使っていますが、Eメールはチェックリストであり、グローバルな貿易のワークフロー効率化に役立たないと思います。

―収益モデルを教えてください。

 私たちはSaaSモデルで、年間契約で利用料をいただいています。

―どんな顧客がいますか?

 たとえば、ロンドンの最大の倉庫会社の一つであるHenry Bathがあります。彼らのグローバルの倉庫の運用と管理をサポートしています。他にも世界最大級のコーヒーの貿易会社や、日本企業のサポート事例もあります。

サンフランシスコ、シンガポール、スイスに拠点

―米国以外にもオフィスを持っていますね。

 ええ、サンフランシスコ以外にシンガポール、スイスにオフィスがあります。各拠点に戦略的な利点があります。コーヒー、綿、金属のほとんどがスイスの非常に大きな企業を介して取引されています。たとえばNescafe、Nespresso、Starbucks、Nestleは、スイスにコーヒー貿易会社を持っています。シンガポールも世界貿易の拠点となっています。アジアで上海に次ぐ第2の港でもあり、インド、マレーシア、タイ、インドネシア、中国、日本の拠点の多くにアクセスできます。グローバルにオフィスがあることで、1日24時間、週7日をカバーするのに役立ちます。

―最後に、今後のビジョンをお聞かせください。

 Havenは、グローバルなB2B取引のための世界最大のプラットフォームを構築しようとしています。私たちはグローバルな物流を自動化し、私たちのサービスを通じて、もっと簡単に効率的に新市場へ商品を持ち込み、ローンチできるようにしていきたいと思います。



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