米国の配達サービスはテクノロジーが革新を続ける世の中において、その恩恵を受けず従来の不便さを残している。Dollyは、アプリを使い、単身者の近距離引っ越しや大物家電等購入品の配達を便利にしたサービスとして米国内で最高評価を得ている。今回はCo-Founder & CEOのMichael Howell氏に話を聞いた。

Michael Howell
Dolly
Co-Founder & CEO
2000年、英国London School of Economics and Political Science卒業。2000年より米国ワシントン州シアトルの企業経営コンサルタント会社Lake Partners Strategy ConsultantsでManagement Consultantを務める。2005年からソーシャルメディアツールのパイオニアWetPeintのCo-FounderとしてSVP Audience Developmentを担当。同社は2013年に米Viggle社に買収された。2014年にDollyのCo-FounderとしてCEOに就任。

消費者目線で始まった「Truck & Muscle」サービス

―まずDolly設立の経緯とサービスについて教えてください。

 Dollyは、Co-FounderのChadと私の雑談から始まっています。大物家具の配達や自分で引越をした時の“イライラ体験”を話しながら、これを変え、10倍優れた消費者体験を提供するサービスを作るにはどうしたらいいか、消費者として自分はどういうサービスを求めているのかを真剣に検討し始めたのがスタートです。

 従来の配達サービスは届ける側のスケジュールに受け取る側(消費者)が合わせていました。ホームセンターで大型バーベキューセットを買って配送を頼むと、「配達は3、4、5または10営業日後になります」と言われ、時間も指定できないので、平日に4〜8時間ほど時間を取って到着を待つことになりますが、配達日や時間は確約されていません。配送サービスは全てアナログ対応なため、荷物が届くまで消費者は情報を得ることができませんし、変更も難しいです。

 Dollyは、依頼者がスマホアプリを使い、自分の都合に合わせた日時に荷物や商品が届くよう依頼でき、GPSによる荷物のリアルタイムトラッキング機能を備え、配送担当ドライバーとの連絡が可能な「ポイント・ツー・ポイント」な配達サービスです。

 小規模な近距離引越、購入品の配達、所有品の輸送と、輸送を伴わない物の移動の4種類の「Truck & Muscle」サービスを提供しています。

―Dollyはどのように収益化していますか。

 いわゆるマーケットプレイスと同じように、サービス供給者から手数料をとっています。進行状況や依頼内容の難易度によって変わりますが、当社の手数料は料金の約30%です。

 例えば、箱を動かす料金と、冷蔵庫を動かす料金は同じではありません。サービスを細かく分けてそれぞれに料金を設定しています。

 ユーザーは、アプリ内で質問に回答する形式で依頼内容を入力し、入力が終わると、コンピュータが利用料金を算出します。Dollyは、予約検討時の提示料金を保証しており、これが消費者にとって当社のバリュー・プロポジション(Value proposition)になっています。

「レビュー評価4.9、NPS80」配送サービス業界で類のない高評価

―ユーザーからかなり高い評価を得ていると伺いました。Dollyのどのようなところが高評価を得ているのでしょう。

 当社には、現時点で約10,000人がドライバーとして登録しており、実際にサービスを提供した件数は25万件です。Dollyはアプリを使った利便性が高い配達サービスというだけでなく、ユーザーがいつでもなんでも簡単に頼める人がいると感じられ、最高のカスタマー・エクスペリエンスを得ることができるよう、専門のカスタマーサポートチームが献身的に対応しています。ドライバーも何かあればDollyのカスタマーサポートが支援します。

 Dollyのドライバーの多くは、自分のトラックなどを使った副収入源としてDollyでサービスを提供しています。サービス提供者には1時間30ドルを約束しており、彼らにとってDollyの仕事は大切な収入源の一つになっていますので、そういった意味でもサービスの質が保たれやすいのだと思います。

 Dollyアプリは、1万5千以上のレビューと評価をいただいており、評価の平均スコアは5点満点中4.9です。そして、NPS(Net Promoter Score 顧客推奨度)は80を超えています。AppleのNPSが60台ですから、これはかなり高い数値です。

―今後について聞かせてください。

 現在は、全体の3分の2が消費者から直接受ける依頼で、残りは販売店からの依頼です。今現在も大手販売店と新たにパートナーシップを進めているところで、今後は販売店とのパートナーシップを更に増やして行きたいと考えています。販売店での利用を通じ、商品をお客様に届けるラストワンマイルサービスとして、米国内での認知を高め、事業をさらに拡大していきたいと考えています。



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