スタンフォード大学発のオープンソースソフトウェアRobot Operating System (ROS) を、自動運転車に適用する。ROSを研究利用から実際の乗り物に使えるようにすべく開発をしているのがApex.AI だ。ボッシュ出身、スタンフォード大学で教鞭をとりながら、20年にわたって自動運転に携わってきたCEOのJan Becker氏に話を聞いた。

Jan Becker
Apex.AI
CEO & Co-founder
ブラウンシュヴァイク工科大学にて2001年博士号取得(Control Engineering)。10年以上Boschで働いた後、自動運転ベンチャーを経て、Apex.AIを起業。スタンフォード大学でも講師として教鞭を取る。

研究用のROSを自動運転車へ

―どんなサービスを提供しているのですか。

 ロボティクスや自動運転車では、多くのタスクが同時に繰り返されています。例えばセンサーからデータを取得してコンピュータに送る、コンピュータからアクチュエータに送るといったプロセスです。こうしたすべてのものを動かすソフトウェアフレームワークとして、Robot Operating System (ROS) があります。

 ところが、ROSは通常研究用で、ロボティクスではそこまで致命的でないものでも、自動運転車に適用するには十分安全でないことがあります。研究や学術目的ではなく、実際の飛行機や自動運転に使えるよう、丈夫で、強固な安定性を持つプログラムApex OSを私たちは作っています。

Image: Apex.AI

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自動車用機能安全規格ISO26262取得へ

―どんな点に強みがありますか?

 ROSを直接適用しようとしているのは私たちだけです。 自動車用機能安全規格ISO 26262を取得するプロセスに既に入っています。OEM、ライドシェア企業と既に協業しており、こうした契約から収入を得ています。

 米国企業に加え、自動車メーカーが多いドイツにも拡大しようとしています。日本企業ともすでに対話をはじめています。飛行機会社からも興味を持ってもらっていますが、実際に動き出すのはまだこれからです。

Image: Apex.AI

多くの企業が苦戦する自動車や飛行機、ロボットに適用に挑戦

―どうしてこの会社を作ろうと思ったのですか。

 私と共同創業者は、ROSの初期段階から開発に関わってきました。ROSは2007~08年に始まりましたが、私たちは2008~2009年に参画しています。ROSは非常に成功し、今や多くの企業が活用しています。

 ただし、皆、安全性が非常に重要となるような環境での、実際の自動車や飛行機、ロボットに適用するには苦戦していました。なので、私たちがそこのギャップを埋めるようなソフトウェアを提供しようと考えたわけです。

 数年後に、ほとんどの自動運転車や自動飛行体、ドローンでApex OSが使われている状態を目指しています。

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