先進的なAIを簡単に組み込める
Abacus.AIは、AmazonとGoogle出身のチームが牽引する、大規模でリアルタイムにカスタマイズ可能なディープラーニングシステムの構築を支援する人工知能プラットフォームを提供する企業だ。Abacus.AIはあらゆる規模の企業が、 先進的なディープラーニングモデルをビジネスプロセスや顧客体験に簡単に組み込むことを可能にしている。
Bindu Reddy
Abacus.AI
Co-Founder & CEO
ムンバイのインド工科大学卒業後、ダートマス大学で修士号を取得。GoogleでDocs、Spreadsheet、Slide、Site、BloggerなどのGoogle Appsのプロダクト責任者を務めた後、SNSインフルエンサー向けのサービスを提供する深層学習技術を持つPost Intelligenceを創業し、UBERに売却。AWSにおいてAIバーティカルズのGMを務め、Amazon PersonalizeとAmazon Forecastを立ち上げる。2019年よりAbacus.AIのCEO兼共同創業者。
主な適用領域は、顧客の産業を問わず、ITオペレーション・パーソナライゼーション・業績予測・不正検知などだ。一般的な大企業においては、社内に10〜15個程度の領域で機械学習を適用できるだと言われており、その実現をサポートすることが狙い。APIの使い方が分かれば、機械学習の知識はなくてもサービスは利用可能だ。
プロダクトの詳細な特徴としては、ノイズの多いデータや不完全なデータに対応するために、生成モデルとニューラルアーキテクチャ検索に関する研究成果をパッケージ化。データパイプラインの設定、新データに基づくモデルの再トレーニングなどを采配しながら、特定のデータセットとユースケースをモデル化する最適なニューラルネットワークを見つけ出す。
コロナ禍によりAIサービスへのニーズは拡大
収益モデルについてReddy氏は「私たちは初期費用やライセンス料はいただきません。クラウドベンダーと同様に、プラットフォーム上で構築されたモデルを顧客が利用した量に応じて利用料金をいただきます」と語った。
Image: Abacus. AI
今回調達した資金をもとに、さらなるプロダクトの進化を目指し、データサイエンティストとエンジニアの両面でR&Dチームを拡充させる予定だ。アグレッシブな目標として、1年以内に50〜100社の新規顧客獲得という急激な成長を目指している。コロナ禍によりクラウド上のデータが劇的に増加し、それに伴いAIサービスへのニーズは拡大していることは追い風となる。
現在は英語以外の言語にローカライズはされていないものの、日本への進出について将来的に前向きに考えている。「日本は早くからAIを取り入れ、その技術への理解度も高いと聞いています。本格的に進出するすれば、現地の顧客に精通したディストリビューターとパートナーシップを組みたいと考えています」。