<目次>
インシュアテックとは? 市場や投資動向 保険業界を「変える」可能性
インシュアテック、注目の13カテゴリー
1.ウェルネス
2.生命保険
3.ライフスタイル
4.バイトサイズ&フリクションレス
5.モビリティ
6.P2P&ソーシャル保険
7.中小企業向け保険
8.福利厚生
9.商品設計
10.査定&リスク評価
11.販売&マーケットプレイス
12.保険請求
13.顧客満足度の向上
インシュアテックとは? 市場や投資動向 保険業界を「変える」可能性
保険はリスクを分散して経済的な保障を提供することで人々の安全な暮らしや企業の安定経営を支えていますが、変化の激しい今日の社会で十分に機能するためには、保険会社、代理店、消費者のそれぞれが抱える様々な課題を解決していく必要があります。保険業界に顕在する課題の解決を支援するだけではなく、そのあり方までも変革する可能性を秘めているのがインシュアテック(Insurtech)と呼ばれる企業やサービスです。
インシュアテックとは、保険(Insurance)とテクノロジー(Technology)を掛け合わせた造語です。金融(Finance)とテクノロジーを掛け合わせたフィンテック(FinTech)の保険版とも言われ、最新のテクノロジーやデータを利用した保険商品の開発や業務プロセスの効率化など、保険業界に革新を起こすアプローチを指します。
2010年頃にフィンテックから派生し、2020年には米国企業が次々にIPOに至ったことで特に注目を集めたインシュアテックですが、直近の投資状況はやや減速傾向にあります。CB Insightsのレポートによりますと、2022年の第2四半期の資金調達額は$2.4B(約35.5億ドル)で、昨年から急減した第1四半期から横ばいを維持しています。*1
インシュアテック、注目の13カテゴリ
一方で、インシュアテック企業のわずか10%を占めるユニコーンまたは大規模なスタートアップに全体の調達額の75%が集中しています。*2 また、インシュアテック企業のM&Aは2022年上半期だけで46件にのぼり、これは2021年の件数の79%にあたります。**3 これらのことから、インシュアテック関連のビジネスモデルやテクノロジーはある程度淘汰されてきており、より洗練され実社会に即したサービスへと成熟してきていると言えます。
最近のトレンドとしては、テクノロジーやデータを活用することでより迅速かつ適切に生活や資産を守る「マイクロ保険」や「テレマティクス保険」といった、より合理的で便利な形の保険商品が一般の消費者/法人向けに普及し始めています。
また、インシュアテックによる変革は保険商品だけにとどまらず、マーケティング、リスク評価や査定から請求管理といった保険業の実務においても進んでいます。
例えば、ローコードまたはノーコードのツールによる業務の効率化や、AI、ビックデータ、テレマティクス、ブロックチェーンなどによる新たな商品やサービスなど、各種テクノロジーが保険業界全体を進化させています。
*1 CB Insights “State of Insurtech”
*2 NTT Data ”Insurtech 22 Global Outlook”
*3 CB Insights “State of Insurtech”
1.ウェルネス
健康的な生活を守るために欠かせない医療保険の領域では、テクノロジーの力によって、よりパーソナライズされた保障が提供されるようになっています。保険会社はコストや加入者負担の低減だけではなく、きめ細やかなサービスを迅速に展開することが可能になってきています。
Sidecar Health パーソナライズされた医療保険
Image: Sidecar Health HP
所在地:El Segundo, California, US
創設年:2018年
資金調達額累計:$163.0 M / Series C
出資者:Tiger Global Management, Alpha Edison, GreatPoint Ventures, etc.
URL:https://sidecarhealth.com
Sidecar Healthは必要な保障や予算に応じた保険プランが選べる医療保険プラットフォームを提供するユニコーン企業。医療機関や薬局への受診料や処方薬代をVisaのデビットカードで直接支払うため、従来の保険会社を介してやり取りする仕組みよりも40%費用を抑えることができるという。加入者はアプリの位置情報や価格情報を参考に適切な医療機関を選択できる。平均的な保険料は月額$240で、米国に2〜3千万人存在すると言われる保険未加入者にとって魅力的な選択肢となっている。今後は米国政府の医療保険制度や企業の医療保険にも参入する予定。
2.生命保険
結婚出産などの大きなライフイベントの際のみに検討されがちな生命保険でしたが、インシュアテックのサービスによって身近な存在となりつつあります。難しい手続きなしに適切な生命保険に加入できたり、日常的な活動で楽しく健康増進を後押ししてくれたりするサービスが登場しています。
Ethos 10分で加入できるデジタル生命保険
Image: Ethos HP
所在地:San Francisco, California, US
創設年:2016年
資金調達額累計:$406.5 M / Series D
出資者:SoftBank Vision Fund, FootPrint Coalition, GV, etc.
URL:http://www.ethoslife.com
オンラインベースの生命保険販売プラットフォーム「Ethos」では約10分で加入手続きが完了する。同社は予測モデリングと独自の技術で加入プロセスを合理化している。デバイスで基本情報やライフスタイルに関する質問に答えていくだけでAIが最適な生命保険プランを提案してくれる。健康診断や血液検査が不要な場合が多い。何らかの理由で契約内容に満足できない場合は、30日以内であればキャンセル料なく全額が返金される。Legal & General America、Ameritas Life Insurance Corpなどの大手生命保険会社と提携し、確かな保障を提供している。
3.ライフスタイル
人々の趣向の多様化に応じて快適な暮らしを守る多種多彩な保険が登場しています。例えば、自宅や家電の故障に備えるサブスクリプション型の保険やノマドワーカーの健康と安全を守る保険などがあります。テクノロジーは、個人が自分のライフスタイルに合う保険を見つけて簡単にオンラインで加入し、ストレスなく保障を受けることを可能にしています。
Super 住宅メンテナンスのサブスク型保険
Image: Super HP
所在地:San Francisco, California, US
創設年:2015年
資金調達額:累計 $79.6 M / Series C
出資者:Wells Fargo Strategic Capital, REACH, Asahi Kasei, etc.
URL:https://www.hellosuper.com
Superが提供するのは、独自のデータプラットフォームを搭載したサブスクリプション型の住宅メンテナンス保険。住宅内の電化製品や設備システムの修理/交換を対象としており、同社と提携した地元の優良業者によるサービスを迅速に受けることができる。持ち家の修理や保守作業を予測可能な月額料金で利用できることが利点。Webサイトかアプリからニーズに合ったプランを設定し、修理の依頼やメンテナンス履歴の確認などを行うことができる。現在米国8州の14の地域でサービスを展開している。
4.バイトサイズ&フリクションレス
旅行中に気軽に契約できるアクティビティ保険やインターネットセキュリティ保険など、個人の目的に沿った保険を必要なタイミングで安価に購入できるようになりました。また、複雑な手続きなしに必要な保険を組み合わせることができるサービスも登場しています。
OpenPlan 使いやすいマイクロ保険を販売するプラットフォーム
Image: OpenPlan HP
所在地:Seoul, Korea
創設年:2019年
資金調達額累計: $2.4 M / Series A
出資者:Plug and Play, TS Investment, and FuturePlay
URL:https://openyourplan.com
OpenPlanはゴルフ、小旅行、自転車での遠出、ネットのセキュリティなど、日常生活に必要な保険を必要な期間だけ迅速かつ手軽に提供する、マイクロ保険プラットフォーム「Toggle」を開発。AIとビッグデータをベースとする同プラットフォームは、少額購入できるバイトサイズの保険を簡単に比較した上で完全に非対面で購入できる。現在サムスン火災、DB損害保険、現代海上、ハンファ損害、メリッツ火災など10社の大手損害保険会社と提携している。これまでに8万3千件以上の成約実績があり、顧客の49.7%が1年以内に再購入または別の保険を購入するリピーターになるという。
5.モビリティ
モビリティの領域では、走行距離、スピードや急ブレーキの回数などの運転行動など、車載端末で収集した運転データを分析して保険料を算出するテレマティクス保険の普及が進んでいます。また、簡単な登録手続きで個人のニーズに合った自動車保険を提案し、ワンクリックで保険の乗り換えができるサービスなど、ユーザーの利便性を重視したサービスが人気を集めています。
Mile Auto プライバシー重視のテレマティクス保険
Image: Mile Auto HP
所在地:Atlanta, Georgia, US
創設年:2017年
資金調達額累計:$16.8 M / Series Unknown
出資者:Ulu Ventures, Sure Ventures, Thornton Capital, etc.
URL:https://www.mileauto.com
Mile Autoはプライバシーを守りながらも、月間走行距離に応じた保険料を課金する企業。加入者が積算走行距離計の画像を月に一度同社へ送信するシンプルな仕組み。他社のように特別なトラッキングデバイスやアプリを利用しないため、個人情報保護の観点から安心して利用できる。年間走行距離が16,000km以下の場合は従来の自動車保険よりも最大30〜40%少ない保険料となる。基本料金と1マイルあたりの料金は車種、属性、運転歴、信用情報などによる。現在アリゾナ、カリフォルニア、ジョージアをはじめ米国の9州で展開している。
6.P2P&ソーシャル保険
P2P保険やソーシャル保険の分野は際立って成長しているわけではありませんが、AIをはじめとする技術の導入によりコスト削減や顧客体験の向上が進み、より透明性が高く分かりやすい新商品が登場しています。今後も新しい技術、互助意識や社会的意義などに後押しされて市場が拡大する可能性があり、引き続き注目したい領域です。
Friendsurance P2P保険のパイオニア
Image: Friendsurance HP
所在地:Berlin, Germany
創設年:2010年
資金調達額累計:$15.3 M / Series Unknown
出資者:Horizons Ventures, Headline, Vantage Investment Management
URL:https://www.friendsurance.com
2010年に個人と保険会社を仲介する独立系オンラインブローカーとして創業したFriendsuranceは、P2P保険モデルを開発。似たような保障が必要な平均10名程度の利用者グループが保険を「共同購入」できる。保険金はプールから支払い、足りない場合は保険会社が支払う。請求が少ないと保険料の返戻を受けることができるため、インセンティブが生まれてコスト削減にもつながる。2017年からは保険取引のDXにも取り組み、DeutscheBankやAllianzなどを顧客に「デジタルバンカシュアランス事業」も展開している。
7.中小企業向け保険
パンデミック後の消費者行動の変化やリスクに対する意識の高まりにより、オンライン化、デリバリー、リモートワーク、デジタル運用へのシフトなど、中小企業のビジネスモデルが大きく変化を遂げました。これに伴って、中小企業向け保険市場への投資や保険商品の多様化と差別化の必要性はこれまで以上に高まっています。
Pie Insurance オンラインで中小企業に労災保険を提供
Image: Pie Insurance HP
所在地:Washington, D.C., US
創設年:2017年
資金調達額累計:$621.0 M / Series D
出資者:Greycroft, White Mountains Insurance Group, Allianz X, etc
URL:https://pieinsurance.com
テクノロジーを駆使する労災保険会社であるPie Insuranceは、広範で質の高いデータセットで中小企業向け保険のセグメント化と価格設定を行い、正確なリスク評価を実現している。労災保険では最大30%のコスト削減ができるという。オンライン見積りにかかる時間は3分で、シンプルに設計された請求プロセスも強み。他にも事業主保険(BOP)、 商用自動車保険、サイバーリスク保険、一般賠償責任保険、E&O保険なども提供する。現在米国の2,800以上のエージェンシーと提携している。
8.福利厚生
福利厚生の一環として従業員に健康保険や生命保険を提供する企業は少なくありません。企業とサービス提供会社を繋げたり、加入者の健康的な生活を支援するサービスを提供したりすることで、従業員の安心の質を高めるインシュアテックが活躍しています。
Nava 手頃な価格で質の高い医療を提供
Image: Nava HP
所在地:New York, New York, US
創設年:2019年
資金調達額累計:$60.0 M / Series B
出資者:Sound Ventures, Quiet Capital, Thrive Capital, etc
URL:https://www.navabenefits.com
Navaは高品質で手頃な価格の医療を全ての人に提供することを使命とする福利厚生仲介会社。米国では人口の約半数が雇用先が提供する健康保険を利用している。顧客企業は同社の検索エンジンで健康保険、生命保険、メンタルヘルス、遠隔医療、確定拠出年金など28のカテゴリにわたる600以上の福利厚生サービス提供企業を見つけることができる。また同社はヘルスケアや福利厚生の大手企業と提携してインサイト、ツール、導入事例をパッケージ化して提供、顧客企業の福利厚生コストを平均8〜22%低減できるという。
9.商品設計
これまで複雑で長い時間とコストを要していた商品設計のプロセスをインシュアテックが変革しています。例えばノーコードで保険商品を設計できるデジタルプラットフォームや、企業が自社製品やサービスに適した保険商品を設計できるサービスなどが注目を集めています。
Instanda 迅速な市場参入を可能にするノーコード設計
Image: Instanda HP
所在地:London, UK
創設年:2012年
資金調達額累計:$73.1 M / Series B
出資者:Dale Ventures, Plug and Play Insurtech, Microsoft Accelerator London, etc.
URL:https://instanda.com
Instandaは保険会社やMGA(総括代理店)向けにクラウドネイティブでコード不要のコアプラットフォームを提供する企業。保険会社やMGAは自動車や住宅などの一般的な商品から洪水、地震、サイバーなどの複雑な商品を数週間から数か月で設計、構築、発売できる。顧客ニーズを念頭においたノーコードでの設計が可能。SaaSベースのため、アップデートによる運用の中断や従業員の再研修の必要がない。また環境内の他のプラットフォームとシームレスに統合できるため、全体的なTCOを削減しながら新しい保険商品を迅速に市場展開できる。
10.査定&リスク評価
保険会社の査定やリスク評価を支援するテクノロジーが注目を集めています。様々なデータを一元的に提示し、これまで手作業で行われてきたアンダーライティングのタスクを合理化したり、AIを駆使したリスク評価などで保険会社の業務を支援したりするスタートアップが活躍しています。
Federato アンダーライティングプラットフォーム
Image: Federato HP
所在地:Palo Alto, California, US
創設年:2020年
資金調達額累計: $15.0 M / Series A
出資者:Caffeinated Capital, Pear VC, Emergence, etc.
URL:https://www.federato.ai
Federatoは損害保険/専門保険会社向けプラットフォーム「RiskOps」を開発。リスクを視覚的に監視し、ポートフォリオを管理できる。様々なサードパーティデータと独自データが1つの画面にまとまっており、リスク評価を適切かつ迅速に行うことができる。また、アンダーライティングのプロセスの重要なポイントで強力な洞察を提供したり、リスクデータの検索や引受ガイダンスの作成などの手動タスクを最小限に抑えてワークフローを合理化したりすることが可能。Insurate、QBENorthAmerica、Propeller Bondsなどが顧客。
11.販売&マーケットプレイス
多角化する保険商品を効率良くマーケットへ展開するためのツールやサービスも次々に誕生しています。金融機関が保険商品を販売するためのホワイトラベルのプラットフォームや、大手保険会社の商品を消費者が簡単に比較できるマーケットプレイスなどがあります。
Covr Financial Technologies 保険の販売を合理化するデジタルプラットフォーム
Image: Covr Financial Technologies HP
所在地:Hartford, Connecticut, US
創設年:2016年
資金調達額累計:$53.0 M / Series B
出資者:Stone Point Capital, Sony Innovation Fund, Connecticut Innovations, etc.
URL:https://covrtech.com
Covr Financial Technologiesは金融機関向けの保険商品販売デジタルプラットフォームを提供する。AIを活用したホワイトラベルのターンキーソリューションで、複数の大手保険会社が提供する生命 / 介護 / 傷害保険を、金融機関がオムニチャネルで販売できる。AIによるリアルタイムの見積もり&料金比較ツール、電子申込み/電子署名ツール、進捗状況の確認ページ、デジタル保険証券の交付などの様々な機能や、有資格コンサルタントとのバーチャル面談、教育コンテンツ、KPIダッシュボードなどを提供する。米国の大手生保30社以上と提携している。
12.保険請求
高度にデジタル化された社会では、顧客は当然のようにスムーズな請求手続きを期待します。AIや機械学習のテクノロジーによって、事故画像の分析、査定額の算出から支払いまでの処理が、これまでとは比較にならないスピードとシンプルさで完結するようになっています。
Snapsheet バーチャル査定でスピーディな請求を実現
Image: Snapsheet HP
所在地:Chicago, Illinois, US
創設年:2011年
資金調達額累計:$100.4 M / Series E
出資者:Ping An Global Voyager, Liberty Mutual Insurance, Pivot Investment Partners, etc.
URL:https://www.snapsheetclaims.com
Snapsheetが提供するのは、AIを駆使したバーチャル査定を含む、デジタル請求ソリューション。AIと機械学習が送信された事故写真を分析し、約3時間以内に査定額が決定、約2.5日で請求が完了する。透明性の高い同社のオールインワンの請求管理ソフトウェアはコーディング不要の自動ワークフローなどを備え、支払い方法の選択肢も提供する。関係各社の請求管理システムと統合できるAPIレイヤーで、サイクルタイムとコストの削減が可能。CB Insightsの「The Most Promising Fintech Companies of 2022」を受賞した。
13.顧客満足度の向上
多くの大手保険会社がインシュアテックのテクノロジーを活用して顧客体験の向上を図っています。顧客のライフイベントに寄り添い、安心を届け続けるために生涯にわたる関係構築を促進するプラットフォームや、保険に関する付加価値サービスで顧客満足度を高める仕組みなどがあります。
sureify 顧客満足度を上げるプラットフォーム
Image: sureify HP
所在地:San Jose, California, US
創設年:2012年
資金調達額累計:$26.8 M / Series C
出資者:Aspen Capital Group, TIMIA Capital, Plug and Play, etc.
URL:https://www.sureify.com
sureifyは、提案から契約まで保険エージェントのデジタル販売を円滑化する「LifetimeAcquire」や、様々な健康/金融教育プログラムや新製品情報で生涯にわたる顧客との関係構築を促す「LifetimeEngage」で加入前後の顧客満足度を向上させる企業。さらに様々なシステム、API、専用ファイルフィードから取り込んだデータを合成・保存し、1秒未満で提示して取引を実現する「CoreCONNECT」で代理店や顧客に優れたデジタル体験を提供するバックエンドソリューションも展開している。AllstateやAAALifeなどの米大手生保が導入。カナダ、スイス、ペルーなどでPoCを実施済みで海外展開に意欲的。
※紹介している企業情報は、「インシュアテック Trend Report」制作当時のものです。
本記事は、TECHBLITZ編集部が発刊する「インシュアテック Trend Report」の抜粋版となります。日本企業とスタートアップの協業事例を含む、フルレポートやその他の業界トレンドレポートをご希望の読者の方は、こちらまでお問い合わせください。