新型コロナウイルスが世界中で蔓延し、世界各国の都市でロックダウン(都市封鎖)や外出自粛の措置が取られている。米国シリコンバレーでは3月中旬からロックダウンに突入し、日本でも4月7日に非常事態宣言が発令され、外出自粛の状況が続いている。

 人々がステイホーム(Stay Home)、ワークフロムホーム(Work From Home)を続ける中、家の中での生活・仕事を充実させるサービスに注目が集まっている。

 今回、「TECHBLITZ」編集部ではステイホーム、ワークフロムホームの今だからこそ、利用したい、知っておきたい注目の米国スタートアップ106社をリストにまとめた。リストではまだ日本には本格上陸していないスタートアップを多数紹介している。(リスト入手はこちらのフォームから)

 コラボレーションワークツール(Collaboration Work Tools)、ミールキット(Meal Kit)、デリバリーサービス(Food Delivery)、宅配ロボット(Delirvery Robot)、オンライン教育(Online Education)、エンターテインメント(Entertainment)、フィットネス(Fitness)、ヘルスケア(Healthcare)、遠隔診療(Telehealth)の9分野から106社を紹介する。

※選定条件
本社がアメリカにあり、一定規模(目安として資金調達額1000万米ドル以上、有名VC・CVCから出資)のスタートアップの中から編集部にて独自に選出。上場・買収済みの企業は除く。

【コラボレーションワークツール】いつでもどこでもチームと働ける


出典:Otter.ai

 自宅でチームと連携して働くためにはオンラインのコラボレーションワークツールが欠かせない。

 今回のコロナ禍、世界で最も注目を集めたのはビデオ会議ツールのZoomだろう。会議参加者数は世界で1日3億人を突破。仕事、学校、飲み会などでも、世界中でフル活用されている。

 リモートワークに欠かせないチャットツールも、最大手のSlackをはじめユーザー数が急増している。Slack自社も9月1日までオフィス閉鎖を発表し、在宅勤務を推進中だ。

 他にも、動画編集コラボレーションツールのFrame.ioがある。動画制作を遠隔でも行えるよう、クラウド上でコンテンツの共有やフィードバックできるソフトウェアだ。Adobe Premiere ProやFinal Cut Proなどの動画編集ソフトウェアとシームレスに繋がり、編集のスピードを向上させられる。現在、Frame.ioのYouTubeチャンネルでは自宅勤務に特化したレクチャービデオを配信している。

 ビデオ会議の弱点だったホワイトボードを、ウェブ上で実現できるツールもある。Miroはチームメイトと簡単にブレインストーミングやアイデア共有を可能にするオンラインホワイトボードプラットフォームを提供している。このホワイトボードは複数人が同時に書くことができ、またホワイトボードの内容について後からコメントを残すことも可能だ。

 その他にもスライドシェアのDocSend同時音声書き起こしツールのOtter.aiプロジェクトマネジメントのAsanaなど、オンラインでコラボレーションできるツールをリストでは紹介している。

【ミールキット】外出自粛でも健康的な食事を

出典:Daily Harvest

 コロナ禍で自宅で食事をする機会が増え、家で簡単に調理できるミールキットが人気を集めている。米国大手のBlue Apronをはじめ、自分で買い物をしなくても、レシピと食品が届くサブスクリプションサービスの引き合いが強まっているのだ。

 たとえば、Daily Harvestは栄養素に配慮されたスムージーやスープなどの具材を1食分ずつに分け、凍った状態で自宅まで届けてくれる。またLittle SpoonやYumiは乳幼児向けの調理済みベビーフードを自宅まで届けてくれる。

 ミールキットは在宅勤務をする社員向けの福利厚生としても活用されている。Little Spoonでは会社単位で申し込み可能なキャンペーンを行っており、契約した企業の従業員はディスカウント価格で購入できる。

【デリバリーサービス】長い列に並ばなくても料理や食品が届く

出典:Postmates

 レストランは店舗内での飲食が禁止され、持ち帰りに特化した営業が行われている。そんな中、料理を宅配してくれるフードデリバリーサービスが人気だ。日本でも展開しているUberEatsをはじめ、アメリカでは資金調達額が20億ドルを超えたDoorDashなど多数のデリバリーサービスが存在している。

 またスーパーの買い物を代行してくれるPostmatesやInstacart、アルコールを注文し1時間ほどで届けてくれるDrizlyなど様々なデリバリーサービスがある。

 DoorDashをはじめとする多くのデリバリーサービスは、配達人やパートナーへの健康に対する配慮も行っている。たとえばDoctor On DemandやRoman Healthなどの遠隔医療スタートアップとのパートナーシップを通して、新型コロナウイルスの初期診療やディスカウントも提供している。

【デリバリーロボット】人との接触を最小限に

出典:Savioke

 新型コロナウイルスの感染を防ぐためには、常にソーシャルディスタンスを保つことが必要とされている。しかし食品や料理のデリバリーを頼んだ場合、受け取り時には人と人との接触は避けられない。そこで活躍するのが、デリバリーロボットだ。ロボットが配達することで、人と人との接触を限りなく減らすことができる。

 Starshipは小型の自動運転ロボットでラストマイルデリバリーとして、シリコンバレーの街中を走っている。またTECHBLITZが過去に取材をしたSaviokeは病院やホテルなどの施設内でモノの運搬をすることが可能なロボットを開発・提供している。

【オンライン教育】こんな時だからこそスキルアップをしてみては?

出典:Coursera

 外出自粛下は、普段できない勉強やスキルアップに集中的に取り組むチャンスだ。オンライン授業を提供するCourseraは5800万人以上が利用するオンライン教育プラットフォームだ。4,200以上のコースからビジネスやコンピューターサイエンス、語学などを学ぶことができ、19の学位の取得も可能だ。現在、Courseraではキャンパス閉鎖を余儀なくされた大学向けのオンライン授業配信サービス「Coursera For Campus」を無料で提供している。

 こんな時こそ、新たに趣味を見つけたり、趣味のレベルを引き上げてみるのもいいだろう。CreativeLiveはフォトグラフィーやデザイナーなどのクリエイティブ関連の授業をオンラインで提供している。他にもプロバスケットボールプレイヤーのステファン・カリーや有名シェフのゴードン・ラムジーなど各界のプロフェッショナルが教える教育プラットフォームMasterClassなどもある。

【エンターテインメント】ビデオストリーミング、eスポーツ。家の中で時間を使うのは意外と簡単かも

出典:Caffeine

 仕事や勉強に疲れた時、家でリフレッシュできるのがエンターテインメント。有名ビデオストリーミングサービスのNetflixは、コロナで家に留まる人が増えた影響から有料会員数が今年1〜3月で1577万人(9%)増えたと発表している。

 新興ビデオストリーミングサービスとして話題となったのはQuibiだ。ローンチ前から17億ドル以上を調達した、モバイル特化のビデオストリーミングサービスである。コンテンツは全てオリジナルで、リアリティショーやドキュメンタリー、ローレンス・フィッシュバーンなどの有名俳優をキャスティングしたドラマなどを配信している。

 近年人気になりつつあるeスポーツもコロナ禍では注目の領域だろう。Caffeineは誰もが簡単にゲームなどの配信を行うことが可能なブロードキャスティングプラットフォームを提供している。ゲームの腕に自信がある人はこれを機にライブ配信してみてはどうだろうか。

【フィットネス】アプリで簡単、楽しく運動不足を解消

出典:Aaptive

 通勤や通学がなくなり、運動不足を感じる人も多いだろう。ジムが閉鎖される中、自宅でのフィットネスサービスの需要が急増している。その代表格はバイクやランニングマシーンを購入し、自宅でインストラクターのレッスンを受けられる米国大手のPelotonだ。2020年1〜3月で有料会員が64%増加したと発表されている。フィットネス動画やライブレッスンだけでなく、世界のユーザーと交流できるオンラインコミュニティも人気の秘密だ。

 自宅でのトレーニングを効果的にするために、コースのレコメンドや音楽、バーチャル空間などの工夫もされている。Aaptivは目標に合ったコースをレコメンドしてくれ、音楽やトレーナーを選択しトレーニングが可能なフィットネスアプリケーションだ。サイクリングを行っていた人にはZwiftはどうだろうか。所有しているロードバイク等に専用ハードウェアをつけることで自宅でもサイクリングを可能とし、画面に映るバーチャル空間で楽しみなが運動することができる。Zwiftでは国境なき医師団への寄付を募る「Tour For All」というキャンペーンを実施している。

【ヘルスケア】家の中に居続けて気が滅入りそう。そんな時は瞑想アプリをどうぞ

出典:Simple Habit

 外出ができず気晴らしができない、家での仕事が続きオンオフの切り替えがしづらいという人は多いだろう。そんな時、助けになるのが瞑想アプリだ。Simple Habitは不眠や不安、キャリアや学校といったシチュエーションなどから自分に合った瞑想プログラムを選択できる。スマホ一つで瞑想でき、ストレス・不安の解消の助けになる。

 Simple Habitは他にも新型コロナウイルスの流行を受け、「Better Together」という取り組みを開始し、50名のインフルエンサーが個々のメンタルヘルスの経験についてシェアをする試みや、Meditation Studioという家族や友人とともに瞑想することが可能なサービスをローンチした。

 リストでは瞑想アプリだけではなく、自宅まで薬を届けてくれるAlto Pharmacyや医師の診察のサポートをするAIを利用し音声認識デジタルアシスタントのSukiを紹介している。

【遠隔診療】この症状、病院に行っても大丈夫?そんなとき活用したい

出典:Doctor On Demand

 コロナ禍ではちょっとした風邪の症状やコロナ以外の診察で病院に行くべきか悩む人も多いだろう。医療崩壊、院内感染を防ぐためにも、積極的に活用したいのがオンラインでの「遠隔診療」だ。Doctor On Demandは風邪やインフルエンザの症状から不安や不眠といった診療を24時間365日可能とするアプリケーションプラットフォームを提供している。また現在Doctor On Demandでは無料で受けることが可能な新型コロナウイルスのアセスメントを実施している。アセスメントは医師の診断を受けるべきかどうかの判断基準として有効利用することができる。

 リストではこれらのスタートアップの他に合計106社のスタートアップを分野別に紹介しています。日本から利用できるサービスやアプリも多くあるので、ぜひ参考にしてください。

 リストは下記資料請求フォームよりダウンロードできます。




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