「Global Open Innovation Insights」からわかること

・日本企業のオープンイノベーション関連者 約300名へおこなった実態調査およびその分析
・海外スタートアップとのオープンイノベーション推進に向けたキーポイント
・海外スタートアップからみた日本企業、日本市場
・実際の協業事例

 2020年、世の中が大きく変わっていくなかで、今まで以上に「デジタルトランスフォーメーション」や「オープンイノベーション」という言葉が広く叫ばれるようになっています。一方で企業のイノベーション担当者からは、「やらなければならないことは明確だが、前に進んでいるイメージがない」「自社に何か問題があるのは間違いないが、何が本当の課題なのかよくわからない」という話を聞く機会も増えています。

 そういった中で「TECHBLITZ」編集部は今回、シンガポールを本拠地とするベンチャーキャピタルの「Vertex Holdings」と共同で、グローバルオープンイノベーションについて広く解説した冊子「Global Open Innovation Insights」を作成しました。

 どのようにすればオープンイノベーションをよりうまく実行できるかという「エグゼキューション」部分に焦点を当て、課題解決の糸口となる「手引書」としてご活用いただける内容を目指して作成されています。

 「Global Open Innovation Insights」は、下記の3章で構成されています。

  1. 日本のオープンイノベーションの現状と課題
  2. 海外スタートアップとのオープンイノベーション推進に向けた7つのキーポイント
  3. ケーススタディから学ぶオープンイノベーション

新規事業を目的に日米スタートアップを対象としたオープンイノベーションを行い、自己評価は社内体制と因果関係あり

 TECHBLITZ発行の冊子では初の試みとして、オープンイノベーション取り組み状況実態調査を行いました。第1章はその結果を紹介しています。

 アンケート内の「オープンイノベーションに取り組む目的」の項目で最も回答数が多かったのは「既存事業の周辺領域での新規事業立上(73.7%)」であり、その次が「会社として未開拓・未知な領域での新規事業立上(63.3%)」でした。また、取り組みの自己評価を点数化したところ、平均の「3点(43.4%)」が最も多く、「4点(26.9%)」「2点(22.2%)」と続いています。

 高評価の「4点」「5点」を除いた約7割(68.4%)が、課題感を抱えている結果となりました。

 次に、自己評価の高低に大きく影響を与えるファクターを分析すると、関連性が目立って強かったものは社内体制に関する項目でした。

 責任主体別に自己評価の高低を分類したところ、「事業部門」では高評価をつけた割合が低く(15%)、低評価をつけた割合が高い結果となりました(50%)。同様に、レポーティングライン別の分類でも結果が大きく分かれています。レポート先が「社長/CEO」だと自己評価が高得点となる傾向があり、「事業担当役員」では低評価となる傾向が見て取れました。

 冊子内では、スタートアップのソーシング先やオープンイノベーション組織の人員構成などの基本情報から、自己評価の高低差をさらに深掘りした分析結果を掲載しています。

7つのキーポイント

 第2章では、前章を通じ得られた発見に加えて、筆者らのこれまでのスタートアップとの協業推進の現場経験も踏まえ、「どのように実行すれば、より成功の確率が高まるか」について考察しています。(執筆:Vertex Holdings Partnership Group)

 例えば、筆者らが数多く見てきた典型的な失敗パターンの一つとして、やや「マウンティングっぽい」説明に時間を割いてしまう事例をあげています。互いの課題、やりたいこととのギャップ、不足している能力等を共有し、そこから何がお互いできるかを議論することこそが重要にもかかわらず、「自社に畏怖を念を持たせる」ことがゴールかのような説明に終始するケースです。

 冊子内では、他の成功/失敗パターンと第1章のアンケート結果から、「海外スタートアップとのオープンイノベーション推進に向けた7つのキーポイント」を導き出しています。

海外スタートアップから見た日本企業・日本市場

 この章では、実際の日本企業のオープンイノベーションへの取り組み方と、海外スタートアップとの協業事例を紹介しています。また今回の冊子では、実際に日本市場への進出を果たした(or予定している)海外スタートアップに、日本市場の魅力や日本企業とのギャップなども取材しています。(執筆:TECHBLITZ)

 海外スタートアップへの取材では、ポジティブな反応の他にネガティブな経験談も出てきています。前者は「スピード感や言葉の違いは、想定していたほど問題にならなかった」という内容。一方で後者は「期待していたほどの成果は出なかった」というものです。インド発のインド発IIoTスタートアップ「Flutura」Co-Founder & COOのSrikanth氏は、日立グループとの連携初期の経験を、下記のように述べています。

“日本企業は新しいソリューションに対して非常に詳細なデューデリジェンスを行い、多くのことを調べあげてから、導入等の検討に入ります。

 そのため、日本企業との取引においては、契約を締結するまでデータにアクセスさせてもらえません。当社のソリューションは、データの可用性に依存していますので、データへのアクセスは出発点です。データがなければソリューションを構築してお見せすることもできません。日本企業は特にデータへのアクセスに消極的でした。”
 冊子では、上記以外の日本市場参入で感じた課題や、日立グループとの連携成功に至る過程を説明しています。他にJCBや貨幣処理機メーカーのグローリーとシンガポールのFinTech企業SOCASHによる連携や、アビームコンサルティングとイスラエルのサイバーセキュリティ企業の連携、ホンダのコロナ禍でのイノベーション術を取材しています。

 「Global Open Innovation Insights」は日本企業がオープンイノベーションを進める際の指針・情報収集ツールの一つとして活用していただける内容となっております。「Global Open Innovation Insights」をご希望される方は、下記のお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。

※今回お問い合わせいただいた内容は、弊社のプライバシーポリシーに基づき、Vertex Holdingsと共有いたします。それ以降はイシングループ、Vertex Holdings其々の責任において管理され、個別にご案内をさせていただく場合がございます。




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